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第9話 擬人化薬で潜入するぞ!


ーーーペンリッツォーナへと向かう途中、廃墟と化した小さな村を見かける。


 ここもまた、身勝手な奴らのせいで滅んだ村なのか。

 

「魔王様ぁ〜どうしたんだぁ〜?しんみりした顔してるぞぉ〜?」


 ヴァナラが心配そうに喋りかけてくる。


「………ヴァナラ…今はそっとしてあげて…私達もまた罪を償わくてはならないのよ」


 ウロボロスの言う通りだ。

 しかし、魔物達もまた、生きるためには食料を集めなくてはならない。

 違う種族同士、暗躍などではなく、堂々と一緒に暮らして行けばよかったのだ。


 そうすれば何も問題はなかったはずなのに………


「心配するな…覚悟はとっくに決まってる…こんなことがもうないように……」


 俺はその村に黙祷(もくとう)をして、再びペンリッツォーナへと足を運ぶ。



♦︎♢♦︎♢♦︎



          〜1週間後〜


 無事にペンリッツォーナへと着いた俺らだったが、ある問題があった。


 ウロボロスの腕や足にある(うろこ)、そしてストレートに伸びる長い尻尾。


 そして、ヴァナラの猫のような耳と、毛並みの揃った尻尾。


 人間しかいない国に侵入するわけだから、格好も人間そのものではないと侵入など不可能だ。


 【インビジブル】を使いたいところだが、この国へは力の証明をしに来たわけではない。

 ペンリッツォーナにはなんの恨みもないからな。

 しかし、暗躍を企んでた奴らは別だ。

 全ての国を滅ぼしたら人間が絶滅して本末転倒(ほんまつてんとう)だ。


「しかし、どうしたものか……そうだ!あの滅んだ国で適当にアイテムを盗んでた時に!!」


 俺はウエスト・ウェザー・バッグに手を突っ込み、あるものを探していた。


 そのあるものとは……


「あったぁ〜これこれ!擬人化薬(ぎじんかぐすり)!!えーとなになに〜?」


・擬人化薬


・動物に飲ませればあら不思議!ケモミミ女の子からケモミミ男の子まで!


⚠︎注意 動物は言葉が通じないので外では使用せず家の中でお楽しみください。弊社(へいしゃ)は責任は一切をとりません


⚠︎⚠︎大注意⚠︎⚠︎ 魔物に飲ませてしまった場合、完全なる人間の姿へとなってしまうので決して魔物に盗まれること、飲ませることはしないようにお願いします。全く見分けがつかなくなります


・効果時間  1時間   



「こいつはいい!ウロボロス!ヴァナラ!悪いがこれを飲んでみてくれ!」


 2人は薬を一気に飲み干す。


 すると、ウロボロスの鱗やヴァナラの尻尾などがみるみるうちに消えていき、完全に人間の姿になった。


「うわぁー!!すごいのじゃぁー!これでワシも人間じゃぁー!」


 どうやらヴァナラは人間の姿になれたことが嬉しいのか、俺の周りをぴょんぴょんと跳ね回っている。

 こんな愛くるしい奴が魔物達の中にもいたのだな。


「………こ、この姿ならダークネス様との子供も……」


 ウロボロスは相変わらずの求愛(きゅうあい)モードでなんだか歯痒い。

 人間の姿になると魔物だった頃よりも、綺麗な顔や髪の毛が目立つ。


 アバドンやポルターガイストにも一度試してみるか。

 あの2人も中々の美貌(びぼう)だしな。

 

 そんなことを考えていたら、ウロボロスの綺麗な顔が俺の目の前に……


「……ダークネス様、今何か私じゃないことを考えてました……」


 こいつ、テレパシーのスキルでも持ってるのか?!


「わ、わかったから離れろ!ゴホンッ!これで問題ないな!気を取り直して潜入開始だ!」


 話を(まぎ)らわせながらも、俺らはペンリッツォーナへと潜入するのだった。







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