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第2話 魔王幹部全員集結



ーーーあの国を追い出されてから1ヶ月ほど経っただろうか…


 俺は今、魔王城の目の前にいる。

 周りにはたくさんの魔物や毒沼のようなものがあるが、俺にはこの()まわしいスキル


【インビジブル】がある。

 

 攻撃という概念(がいねん)が効かない俺には、こんな毒沼も、魔物の群れがいても、何も恐ろしいものなどない。


 俺は魔王城の扉を気付かれぬようゆっくり開ける。

 中には1人の魔物がいた。

 背中には悪魔と天使の羽を合わせ持ち、白い礼服のフードからはみ出る、銀髪の長い髪…


 (間違いない……魔王最高幹部の【堕天使アバドン】…)


 幹部の中でもずば抜けた破壊力と戦闘力を持つ…

 言わば魔王の右腕として君臨している奴だ…


 しかし何故こんな奴がこんな最下層に………?


 いや、暗くて周りを確認することができなかったが、

 よく見ると他にも4人いるぞ…


(4人とも顔が良く見えないが…間違いない…幹部の奴だ)


死と再生を無限に繰り返すとされる不死身の【ウロボロス】


念力で形あるもの全てを捻じ曲げ殺す【ポルターガイスト】


切っても切っても死なず分裂を繰り返す【ヒュドラ】


伝説のドラゴンと人間の間に生まれドラゴン族を皆殺しにしたとされる【ジャバウォック】


 魔王の幹部が全員勢揃いか……


「よく来た…【ウロボロス】【ポルターガイスト】【ヒュドラ】【ジャバウォック】」


「「「「はっ!アバドン様」」」」


「なんでも、勇者パーティーの1人が国を追放されたようですね…」


「ほぅ〜…あの、忌まわしいクソガキですかね…やっとですか…あたしの念力すら効かないとかなんとか…」


効かない(・・・・)と言ったら俺らもだよなーウロボロスぅ〜」


「…………そうですねヒュドラ」


「ならこのジャバウォック様が!死ぬまでそいつを追い込んでくれよう!!」


 何故こいつらが俺の存在を知っているのか……

 それに、パーティーを抜けたことも…

 何か嫌な予感がするな…


「あの国にには感謝せねばいけませんわね…魔王様の為にも勇者は全員絶滅させなければいけませんから…」



「アバドン様の攻撃ですら効かないかもしれない…あの【インビジブル】の使い手…あいつには自ら死んでもらわなくてはですものね…」


「ヒュドドドッ…俺様の分身が我慢できずに近くの村を焼き払った件についても、あの国の奴ら…ヒュドドドッ…自分達は良ければと簡単に差し出してくれたしなぁ〜」


 おいおいまさかとは思っていたが…

 あの国自体がこいつらと暗躍(あんやく)してたってことか…

 そんなことも知らずにエディンの奴は俺を追い出した…

 ふっ、笑えるな…

 

 俺は【インビジブル】を解き幹部の奴らに姿を見せる。


「よう!話は聞かせてもらったぜ!まさか人間と魔物が手を組んでるなんてな〜」


「なっ貴様いつの間に!《汝、豪炎なる業火でその身を塵となれ》」


『デッド・エンド・インフェルノ!』


 アバドンがいち早く俺に気付き、いきなり究極魔法を発動する。

 俺はすかさず【インビジブル】を発動し攻撃に備える。


『ボワァァァア‼︎‼︎』


 触れたら死ぬまで一生消えることのない業火が、俺の周りを焼き尽くしている。

 それにしても、この城はなんとも丈夫だ。

 あのアバドンの攻撃でもびくともしないとは…


「くっ!おのれっ!全員奴の息の根を止めろ!」


 アバドンが他の奴らに命令を下すが、俺の姿が見えていないからか、一向に攻撃を仕掛けてこない。


 幹部の奴らの曇った表情に笑いそうになる。


 俺はある決心をした。

 魔王の軍勢を全て殺し、俺もこのスキルと共に自害しようとしたがやめだ。

 魔王を殺し、こいつらを全員屈服させて、俺が新しい魔王になってやると。

 

 そして、あの国に地獄を見せてやると…


 俺は早速、幹部のリーダーであるアバドンの後ろへと回り込み、ポイズンタガーをアバドンの肩に振り下ろした。


『ぐっ‼︎くそっ!離せ!』


 その瞬間アバドンのフードが取れ、中には魔物とは思えないほどの綺麗な女性の姿が映し出された。

 

「へ〜…どこぞの勇者パーティの女よりも綺麗な顔をしてやがる」


「くそっ!おい!こいつをどうにかしろ!」


 背中にしがみついている俺を振り払うことができないアバドンは、幹部の連中に助けを求めるが、連中もどうすることもできない様子で、ただ呆然と1人でもがいてるアバドンを見てることしかできないようだった。


「おいお前ら!こいつに死んでほしくないなら俺の言うことを聞け!」


「ポルターガイスト!!早くしろ!お前の念力で!!」


「や、やってます!しかし………!」


 俺に念力なんてものは効かない。

 それもまた、攻撃の概念だからな。


 俺はもう1つのポイズンタガーでもう一方の肩へとタガーを振り下ろす。


「ぐぁぁぁああ!!貴様!こんなことをしてタダで済むと………!!」


「おいおいそんなこと言ってていいのかぁ〜?今この一瞬もお前の体力は削られてるんだぞ?」


 俺は魔王幹部のリーダーを脅している。

 今までこんなやり方で魔物を殺すのは少し抵抗があったが

 今となってはどうでもいい話だな。


「くっ!貴様の狙いはなんだ!」


「俺の狙いぃ〜?そうだな、とりあえずこのまま全員で魔王の元へ向かおうか」



 アバドン含め、魔王幹部の連中は素直に俺と共に魔王のいる部屋へと足を運ぶ…





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