ツンしょぼ王子とデレデレ婚約者
ツンしょぼという新しいジャンルを切り開きたい
はじめまして。私、クラリーチェ・デ・アンジェリスと申します。公爵令嬢であり、我が国の第二王子、アルベルト・ディ・サヴォイア殿下の婚約者です。歳は18歳。来年には学園を卒業する歳です。これでも第二王子の婚約者として恥ずかしくない教養、気品、美貌は持ち合わせているつもりですわ。成績は優秀、気品は有り余るほど、美しいストレートの金髪と透き通った淡いブルーの瞳。スレンダーな体つき。我ながら、アルベルト様にぴったりの婚約者だと自負しておりますの。
そして私の婚約者、我が国の第二王子、アルベルト・ディ・サヴォイア殿下。歳は私と同じく18歳。この方はとても素晴らしいお方ですわ。文武両道であり、気品に溢れ、その美貌は女神様すら直視出来ないほど。長く美しいダークブラウンの髪を私の贈った水色のリボンで一括りにし、茶色の瞳は女性を一目で落としてしまうほど。二重で切れ長な目とつり眉がとても凛々しいのです。そして言わずもがな細マッチョ。理想を詰め込んだような王子様なのです。
ですがアル様の魅力は教養や気品、美貌だけでは語りきれません。そう!アル様の魅力!それはずばりツンしょぼな所なのです!自分でツンケンした態度をとってしまってはすぐにしょぼんとする。かと思えば突然のデレ。こんな逸材他にはいませんわ!萌え萌えキュンですわ!
「…い、おい!リーチェ!聞いているのか!」
「あ、ごめんあそばせ。アル様のあまりの魅力に意識が軽く飛んでいましたわ」
「…!お前はすぐにそうやって俺を…!」
「え?」
「も、もういい!それより、今日こそお前に伝えることがあるんだ!聞け!」
「はい」
「お、俺はお前のことを…あ、あ、あい…」
「…はい」
「あ、相手になんかしてやらないからな!」
「はい、アル様」
(またやってしまったー!)
(しょぼんとしてるアルたま可愛いー!)
これは、こんな私達の日常のお話です。
聡明で慈愛深くみえる婚約者様は実はただの変態