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玄関を開けたら異世界でした  作者: 鈴木寛大
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第4章 8話 不思議な仲間

魔獣の肉をキャンプ地に運んだアヤト達。

知らない人物もいるのだがそいつは果たして何者なのか!?

今回はどうなる?!

「みんな寝たな」

 俺は暖炉の前にある一人掛けのソファに腰を落ち着け赤々と燃える火を眺めながらつぶやいた。

「そうね。あんなにあった食材をほとんど食べちゃったもん。お腹いっぱいになったら寝ちゃうでしょ」

 明るい声を出したのは絵里奈だった。俺のつぶやきは絵里奈に投げかけたものだった。

「さてと…みんな寝たなら聞きたいんだが」

俺は一呼吸おいた。

「お前、誰だ?」



 そう。この絵里奈という女性。いきなりパーティにいるのだが全く違和感なくみんなと話している。それが俺には違和感しかなかった。

「え…?何言ってるのアヤト?あたしはあたしだよ?」

 絵里奈の声は少し震えているように感じる。平静を装っているのか顔はほとんど変わらないように思うが眉間に少しシワが寄っている。動揺しているんだろう。

「動揺が隠しきれていないよ。何より俺が疑問なのがみんなが違和感なく会話しているところだ。魔法による作用なんだろうけど俺に掛けなかったのはなぜだ?」

「……」

「何か話してくれ」

 絵里奈の顔はさっきと一切変わっていないが全く動かなくなってしまった。

「おい、どうしたんだ?」

「わ…私は絵里奈。加藤絵里奈。このパーティにいきなり紛れ込んでしまってごめんなさい。この世界でずっと一人で隠れてたの」

 絵里奈の告白をまとめるとこうだ。

 いきなりこの世界に転移してから元々もっていたコミュ障が災いし誰にも頼ることが出来ず、この森で暮らしていたようだ。

 そして俺たちがこの森に入ってきたのを見てこっそり付いてきたということだった。

 そして道中で俺たちの話を聞いて同じ世界の住人ということに気づいたということだった。

 もともと親が催眠術で稼いでる家で本人も少しだけ使えるその術でほかのみんなを騙していたということだった。

「なんでアヤトに催眠術がかからないのかはわからないけど…もしかしたら魔法が関係してるのかもしれない」

「魔法?」

「うん。多分だけどね。ねぇ、お願い。このパーティに入れてほしいの。この世界から出たいの!お願いします!」

「ん~どこかの国のスパイかもしれないし…。わかった。その誠意をみんなに見せてその催眠術を解いて事情を全部話してみんなの意見を聞く。それでいいか?」

「ありがとうございます!ありがとうございます!」

絵里奈は涙を流しながら俺に礼を言ったがこれが本当なのかどうかがわからなかった。

 翌朝、長谷川の驚きの声で一同が目を覚ました。

「うぉい!大丈夫か?!」

 絵里奈を見て驚いた声を上げたのだろう。俺は涙を流していた絵里奈の信用が無くとりあえずロープで縛っていた。それは絵里奈にも承諾は得ていた。

 長谷川の声で起きたみんなに俺も寝起きで昨晩のことをみんなに話し、絵里奈の今後をどうするかみんなで決めようと伝えた。

「なるほど、じゃあいったんロープを解こう?可愛そうだしそんな信用が無いかな?」

 永本は冷静に口を開いた。

「じゃあロープは解く。そして解いたらすぐに催眠術を解いてくれ。いいかな?」

 絵里奈は静かにうなずいた。それを見て俺はロープを解いた。解かれたロープが地面に落ちると絵里奈はスッと立ち上がった。みんなその姿に注目していると右手を高く伸ばし指を鳴らした。

「もう一度私が指を鳴らすとあなたに掛けた催眠は解けます。わたしが指をもう一度鳴らすとあなたに掛けた催眠は解けます」

 そういうとパチンと指を鳴らした。

「これで催眠は解けたわよ。催眠のかかっているときの記憶もちゃんとあるから大丈夫。あたしはこれからどうしたらいいでしょう?」

 絵里奈は力のない声で俺たちに問いかけた。

「いいんじゃない?一緒に居ても。むしろここでほおっておいて死んでしまわれたら困るのは俺たち転移してきた人たちになるんじゃない?いてくれた方がいいと思うけど…」

 長谷川はもっともなことを言った。

「確かにその通りなんだけどこれから先も何があるかわからないし危険が増える気もする」

 俺は静かに言う。

「でもこの世界に転移してきて一人でこの森で生きてきたのならある程度の危険も大丈夫なんじゃない?」

 澤田も賛成意見のようだった。

「そうだね。一緒に連れて行ってもいいんじゃない?何より楽しいしね」

 永本も賛成意見だ。

「じゃあ意見は出そろったね。絵里奈は俺たちのパーティについてきていいってことだね。多数決でいいでしょ」

 結果として俺は折れるような形になった。絵里奈はありがとうございますと涙ながらに礼を言った。昨日の今日でいろいろとあったが、絵里奈は心身ともに疲れたのだろう。緊張の糸が切れたように泣き崩れた。


いつも更新の遅いこの小説を読んでくださってありがとうございます。

遅い遅いと自分でも思っていましたが、前回書いたのが5月9日ということで半年以上間が空いてしまいました。

申し訳ありません。

言い訳はほかで書きます。

今後ともよろしくお願いします。

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