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笑っていればなんとかなる


さて、ここで私が接客をするうえで一番気をつけていることを書こうと思う。

サブタイトルにもなっている言葉。

「笑っていればなんとかなる」


これである。


これは自分が教える立場になった時に新人に真っ先に伝えることである。

とにかく笑顔でいろと。

分からないことがあっても、笑顔で「確認してきます、少々お待ち下さい」って言えばいい。

常に笑顔で声を張って喋ればなんとかなるものなのだ。


無表情で、ぼそぼそと何を言っているのか分からない店員に少なからず苛々とした経験はないだろうか?

お前、それで金もらってるんだろ!それが仕事だろ!と怒鳴りたくなったことはないだろうか?


自分の態度で相手を怒らせて無駄に疲れるくらいなら、最初から少し疲れても面倒を回避した方が正解だと思う。


もちろん、全て笑顔で接客するのは問題だ。

明らかに激怒をしているお客に対して笑顔で謝っても「なめとるのか!」と逆に怒らせてしまう。

こっちは真剣に怒っているのに、何をへらへら笑っているのだ!と余計怒りを増幅させてしまうだけなのだ。


怒っているお客に対してどのように対処するかの見極めが大事である。


たとえば、お客の服に盛大に水をこぼしてしまったとする。

その時は笑っている場合じゃない。

すぐに乾いたタオルをダッシュ取りつつも社員に報告してお客の所に戻って服を拭く。

拭きながら土下座せんばかりに謝り倒し、その後の待遇を社員に任せる。

これが得策だ。

その時にはもちろん笑ってはいけない。


たとえばオーダーミスをしたとする。

お客がそれに指摘したときはまずは真面目に謝る。

「申し訳ありません(大変失礼いたしました、など)こちらの手違いです。すぐにお持ちします」と言って即座に厨房に戻る、仕草をする。

ここでお客に引きとめられなければダッシュで取り換えてもらわなければいけないので、厨房に伝え何よりも先に作ってもらいすぐに提供しなければいけない。

この時も笑ってはいけない。

眉を八の字にする勢いで、謝る。

こちらのミスを許してもらえなかったのだから笑ってはいけない。


逆に、厨房に戻ろうとした自分を「あー、それでいいよいいよ」と言って引き止めてくれたとしよう。

まずはお断りをする。

「いいえ、こちらの手違いですし、すぐに新しいものをお持ちします。申し訳ありません」

そこで引き下がるお客には先ほどと同じ対応をするが、それでもいいと言ってくれたお客にはその好意に私は甘えることにしている。


「そうですか……?でも、すぐにお持ちしますよ……?」と再三確認した上で合意されたのならば、それはミスしたものからお客のオーダーしたものに変わるのだ。

(かなり強引な考えだとは思うが)


お客の前にミスしたオーダーを置いた際に初めて笑顔で

「申し訳ありませんでした、ありがとうございます」と言えばいいのだ。

お客が食べると言うのだから食べてもらえばいいのだ。

間違った物を食べてもらえるのだから、せめて気持ちよく食べられるようにするべきである。

だから笑顔で謝罪とお礼をこの時に言う。


要はタイミングなのだ。

笑顔を使い分けられればこれほど大きな武器はない。

絶妙なタイミングで見極めるのだ。

お客の目をみて今は笑ってはいけない、今は大丈夫だ。そう徐々に経験で分かってくる。

こればっかりはいろいろな客層を見てほしいとしか言いようがない。


ミスに小さいも大きいもないとは言うが、それでも笑って許してもらえる間は甘えてしまえばいいと思う。

大きなミスをしたときにしっかりとした対処と対応が出来ていれば、ある程度のことは許されると私は思う。

自分がミスをした場合は会計時などにもう一度しっかり謝った後、笑顔で送り出せたらお客も少しは満足してくれるのではなかろうか?


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