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第二十六話


この小説、良く飛ぶわー。


きんぐくりむぞん、すげぇ多いです。


本当に。



Side 陽


「…………」


…………。

…………。

あれ、始まってる?


…………。


……あ、こんにちは。

只今内政無双中の馬孝雄こと陽でございます。

いやー、ぱねぇっすわ。

分量多すぎですわ。

……たまにどーでもいいのも入ってたりするけど。

ま、今は陳情とか報告とかやってます。

いくつか挙げていきましょう。


『鳳徳様の調練が厳しいです』


本人に言えや!

つか、それはお前が軟弱だからだよ。


『落とし穴によくはまってしまうのですが……』


知らねぇよ。

どんだけ不幸だよ。

いや、お前の不幸度なんざ、知りたくもねぇけど。

ま、とりあえず蒲公英にはきちんと埋めとくよう、言い聞かせておきます。

落とし穴の九割九分九厘が蒲公英作なんです。

それがまた巧妙で、翠姉がことごとく引っ掛かる訳です。

……翠姉が不憫に思えてきた。


『酒が足らん! 韓遂』


知るか!

陳情の中に入れてくんなや!

あの人も阿呆だろ、絶対。


……頭痛くなってきた


『馬白さま! 遊ぼ!』


よし、今行く!

……じゃなかった。

陳情の中に入れちゃダメだぞ、ガキ共。

遊ぶのは休暇のときに、ね。



『華陀、と名乗る者が、治療行為の許可を求めてきました。……お連れの方々が、とてつもないです』


ほう、華陀ね。

大陸中を回って、治療を施している、と聞くけど、こんな辺境の地までくるのか。

まぁ、ありがたいと言えばありがたいけどね。


……この城の門前に空き家があったっけか。

そこで、ここにいる間は診療所でも開いてもらおうかな。

いや、こられないほど重病な人には意味がないか。

うん、やっぱ基本は自由にしてもらおう。

ただ、宿は用意しておくけど。

……さて、おばちゃんに俺が全額払うってことで、無料優遇を頼んどくか。


連れってのは、無駄にムキムキの奴らかな。

特に――格好はアレだけど――有害ではないらしいし、手出しされない限りは放置ってことにしておこう。


『馬印の呉服屋です。最近、売上が下がってきています。特に、幽州辺り、平原は顕著であります。このままでは、決算が!』


流石は、天の御遣い君が――実質は劉備だが――治めているだけのことはある。

天のデザ……意匠というものをこらしているらしい。


さて、……こうなったら切り札をだすか。

黄色い全身、くりくりの黒目、赤いほっぺ、尖った耳、ギザギザの尻尾。

もうお分かりだろう?


……ピカ○ュウさっ!


俺の記憶が正しければ、万人に愛されている動物だった。

確かに知名度の高さからのものかもしれない。

だが、あの可愛さ、愛くるしさは、そんなものに左右されるものではないと俺はふんだっ!


とりあえず、ぬいぐるみから出しましょう。

人気が出ると信じ、ピ○チュウ仕様の服――いわゆる、耳つきのフードつきの服――を作り。

そして、各地の呉服屋をすぐさま圧倒し、呉服企業を征服してやろうではないか!

これが、ホントの電撃作戦だ!

え?

うまくない?

……うるせぇ。

俺が良いなら良いんだよ。


『北の袁家に不穏な動き有り。各地の諸侯に対し、檄文を送る準備に取り掛かっております。……標的は董卓であるようです』


……重要な案件が、どうしてこんなふうに紛れ込んでんだよ。

つか標的、董卓ちゃんかー。


『董卓軍は、何進を殺害し、皇帝を傀儡にせんとした逆賊、張譲を討ち、皇帝をお救い申し上げ、都に安寧をもたらした』


って、前のことを流しておいたんだけどな。

戦をふっかける意味が全く以てわからん。

……袁家だから、って言われたらあれだけど。


まぁ、いいや。

引き続き調査しておいてもらおうか。

どうせ、起こっちまうだろうしな。

さて、どうしたもんかねぇ。



   ★ ★ ★



「ねぇ、母さん。……国建てる気、あ、るっ?」


「……は? あっ、そこぉ!」


珍しく呆けた声で聞き返してくる母さん。

まぁ、当然と言えば当然だけどな。


「だーかーらー、……国規模のっ、支配者になる気があるかっ、って聞いてんの」


「まだ漢があるっ、はうっ、じゃないの。……かろうじて、だけど」


ニヤリと嘲笑う母さん。

後ろからでもわかるほどにだ。

世間一般では忠臣と言われてるけどさ……これのどこがだよ。


「まぁ、っね。そのかろうじて、が崩れた時のことをっと、聞いときたいんだよ」


「そうねぇ……。はっきり言えば、ないわ。興味ないもの。……あぅ、そこ、もっとぉ!」


「興味本意で決めんなよ……。んしょ」


流石に頭を抱えたくなった。

……頭痛ぇな。


「いいのよ。んっ。……私は家族の皆とぉ、慕ってくれる西涼の民を守れさえすれば、あぁっ、どんな形であろうとそれだけでいいの」


こんどは満面の笑み。

後ろからでもわかるほどにだ。


てか、さ。


「いい加減、喘ぐのやめい! 止めるぞ?」


「はうん……やめちゃらめぇ」


俺は手を止める。

なんかイラッときたからな。


「……なによぉ、せめてものご褒美じゃない♪」


「それが余計なんだっての!」


「……堅物ねぇ〜。ま、いいわ。ありがと」


母さんはグルグルと、確かめるように肩を回す。


「毎度ながら、いい仕事するわねぇ」


「まぁ、肩揉みなんてなれたもんだからな」


因みに、全身の指圧とかも出来たりする。

なんで出来るかはよくわからんけど。


「ぬおっ!」


そんな不可解な疑問について考えていたせいで。

突然立ち上がって、俺の腕をとる母さんに反応できず。

俺は引き寄せられるがままに、母さんに抱かれてしまう。

……頭がくらくらするなぁ。


「毎度毎度、いちいち抱くの止めにしない?」


「いいじゃない♪ 感謝の気持ちを伝えるのは、とっても大切なことよ?」


「わかったから! 十二分に伝わったから!」


お胸様の感触は素晴らしいが。

いい加減、放してぇ!


「……しょうがないわねぇ」


やっと解放された。


……っと。

――――やべぇ。


「ほんじゃあね。俺も仕事に戻るよ」


急ぎ俺は部屋をでる。

けっほ、けほっ!




Side 牡丹


「……国を建てる、か」


すごく懐かしい響き。

同じことを聞かれたのは、もう二十年以上前のことだったかしら。


『国を建てる気はあるかい? 君が主で、軍師が僕で』


あのときも――理由は全く違ったけど――断ったのよね。

大体、そんな立場にいなかったもの。

そんなもの夢のまた夢よ、と罵倒したのだっけ。

……私の姓名と掛けたのだけれど、面白くなかったかしら?


ま、いいわ。

私には、国を建てる気は毛頭ない。

昔も、そしてこれからも。

それに……私には、これから、の足りなさすぎるのよ。

……残量が足りないの。


「あと、どれ程保つのかしらね……」


ずっと前から、覚悟は出来てはいるのだけどさ。



   ★ ★ ★



「……クソ、めちゃだりぃ」


なんか、すっげぇ体調悪くなった。

本当だと、廊下を歩くにも壁づたいじゃないと歩けないぐらいだ。

……まぁ、そんなことは絶対にしてやらないけどな。

廊下のど真ん中を悠然と歩いていると、薊さんが見えた。


「む、陽か。 なんじゃ……顔色が悪いぞ」


やっぱり?


「ちょっと倦怠感がねー」


その他として、頭痛と目眩、吐き気を催しております。


「働き過ぎではないか? ……無理をするもではないぞ」


「わかってますよ。……けど、一月前の分のことを考えると、どうしても、ね」


あ、一月前って、洛陽行ってたときのことね。


「その気持ちはわからんでもないがのぅ……。儂としては、お主に休んでもらいたいのじゃ。 ……儂ら、と言うべきかの?」


「俺に聞かないでよ」


「なーにを言うか。……仇討ちなんじゃろ? それも、儂らの為の」


うへ、ばれてら。


「礼は言わぬぞ。……じゃが、せめてもの感謝じゃ、受け取れぃ」


薊さんに引き寄せられて、抱かれる。

ブルータs……じゃなかった。

薊さん、お前もか!


「……なんじゃ、不服か?」


「いや、呆れだよ」


嬉しくないと言えば嘘になるけども。


「む、これ以上を求めるならば、儂の部屋に――「こんだけで十分過ぎるから!」――な〜んじゃ、つれんなぁ」


言い方は不服そうだが、声色からだと、実に愉快そうだ。

……ぜってぇ面白がってるよ、この人。


「む、言わせてもらうが、本気じゃぞ?」


だから、心を読むなと。



   ★ ★ ★



「いーい湯ーだーな、あははん♪ っとー」


風呂に浸かったら、歌うべきだと、俺は思うのだよ。

あ、今日はお風呂の日。

言っとくが、入れるのは珍しいんだからな!


そんなことはおいといて。

結局あの――薊さんに抱かれた――後、普通に政務に戻った。

……抱かれたってのは、勿論のこと、18禁的な意味じゃないんだぜ!

何回か吐きそうだったけど、そこは気力でなんとかした。

これも、どーでもいいか。


さて、どうしよう。

どっちにつこうかねぇー。

反董卓連合側か、董卓ちゃん側か。

……正直、どっちについても勝てるんだしな。

檄文内容は、


『救ったっていってるけど、結局は皇帝に劉協君を擁立して暴政敷いてるからやっつけちゃおう!』


みたいなノリなんだろうね。

乱世に躍り出ようとする諸侯は、便乗するはず。

董卓ちゃん側としては、とんだとばっちりだ。

……ま、袁家が何進側で、不幸にも、董卓軍が張譲側と思われてしまったのが運の尽きだが。


しかし、だ。

恋ちゃんと霞、一応友達認定はしてんだよなぁ。

だからといって、個人的な理由で軍は動かしたくはねぇ。

けど、上手くいけば、董卓ちゃんと等しいぐらいの地位に、母さんをもってくことだって出来たりするしなー。

……母さんが乗り気じゃないから迷ってんだが。


お猪口に入れた酒を煽る。

風呂で酒というのも乙だろう?

……現実逃避の行為と思ってくれたまえよ。

本来俺は、酒が嫌いだからな。

理由は、酔いとは違う、不明な頭痛がするからだ。


まぁ、今飲んでる酒は、水みたいなもんだから余裕だけどな。

飲んだ感じ、度数が低いっぽいし。

酒、って俺の中じゃ思えないから無事な訳だ。


因みに、俺が本当に酒、って思える奴を、造ってたりする。

わざわざ酒蔵作ってな。

完成と云えるのは、まだ十本足らずしかできてないが。



「あれ〜、お兄様だ〜!」


「ブ――――!」


思わず吹き出した。

酒が口から噴き出たと言うべきかもしれない。

いきなりの蒲公英の声に超ビビった。

ばっちぃなー、おい。


「「なななな、なんで陽がいるんだよおぉぉぉお!」」


桶を投げられた。

痛ぇ。


「……――――!!」


また、桶を投げられた。

痛ぇ。


「あ、陽兄だ」


視線を投げてかけてきた。

痛ぇ。


「師匠、いたんだ」


特に何もなかった。

逆に痛ぇ。


声的に、最初は翠姉と瑪瑙だろう。

次は山百合さんだよな?

そのまた次は、茜かな。

最後は藍だろ。


つか、さ。


「翠姉と瑪瑙、うるせぇよ! 風呂場だから、すげぇ響くんだよ! 山百合さんは最早声になってないし! 茜、おまっ、めっちゃ軽いな! 藍は師匠って言うな! 痛ぇ! 皆、地味に痛ぇよ! ってか、こっちが聞きてぇわ! なんでいんだよ! なんで危害加えられなきゃなんねぇんだよ! 言っとくが、使用中って立て札、ちゃんと立てといたからな!」


俺は悪くない!

くそ、頭痛ぇ……。


「ねぇ、すすっ翠。しっ使用中、って書いたかか看板なんてああった?」


「いや、あたしは見てないぞ。山百合は?」


「……いえ見てません茜ちゃんはどうですか?」


「見てないね。藍は?」


「僕も見てないよ」


あれ、おっかしーなー。

俺が悪い、みたいな流れになってんじゃん。

あぁ……なるほど理解した。

イタズラにしては度がすぎてやいないですかな?


「……まあまあ、皆もちつけよ。 蒲公英、てめー、ちょっとこっちこい」


「ん?」


初めに俺の存在をばらした後、ずっとしゃべってないと思ったら、今は髪洗ってんじゃねーか、おい。

一緒に入る気満々だよこの子。

貞操観念大丈夫?


「やっぱくん――「えへ、もう来ちゃった♪」――最初っから、狙いはこれかよ」


「うん♪」


……一本とられた、のか?

流石は蒲公英、と言っておこうか。


「はぁ、もういいよ。俺が悪かった。悪うございました!」


ここは俺が折れておこう。


「そっ、そこまで謝るなら、いっ、一緒に入ってやらないこともないんだからねっ!」


「まぁ、藍もいるし、別にいいか」


「……仕方ありませんねいいでしょう一緒に入って差し上げます」


「別に陽兄がいるから、と言って、これといった問題があるわけじゃないしね」


「僕は一緒に入りたい!」


あれ、一緒入るはめに……。

いや、別にいいんだけど、さ。


「あうっ、いったぁい! 皆で入ったっていいじゃん!」


「別に悪いとは言ってないさ。……ただ、理不尽な暴力に晒された俺の気持ちを察しなさい」


手刀を一つ落としておく。

これぐらいはいいだろう?



   ★ ★ ★



しゃかしゃかと藍の髪を洗う。

気持ち良さそうでなによりだ。

けど、やっぱ釈然としねぇ。


「何で全員分やんなきゃなんねぇの!?」


おかしいよね!?

藍からねだられたから、仕方なくやってあげようとしてたら、全員便乗してくるとか、なくね?

あ、石鹸は俺の指示のもとで作ってもらったよ。

結構普及してたり、売れてたりしてます。

名前は、"あじえんす"、"らっくす"で迷ったのち、"つばき"にしました。

なんで作れたかは、察せ!


「はい、終わり! 次は茜!」


しゃかしゃかと洗う。

俺と同じで、肩までほどの長さだから、比較的楽だ。

……どーすんのさ。

他の皆、最低背中の半分が隠れるぐらいの長さなんですけど。


「はい終わり! 次は蒲公英、って自分で洗ってただろ!?」


「いいじゃん! たんぽぽだけ仲間外れは嫌だよ!」


「……はぁ、わかったよ」


直ぐに折れるから、甘いと言われるのかも。

しゃかしゃかと洗う。

少しクセのある髪を手櫛でとかしつつ、毛先まで馴染ませる。

……綺麗な髪だよなぁ。


「はい終わり! 次は翠姉……マジかよ」


しゃかしゃかと洗う。

この中では一番長ぇし、量もかなり多い。

一言で言えば、めんどくせぇ。

だが、手を抜かないのは俺クオリティなんだぜ!

……クオリティって、なんだったっけ?


「この感じ、懐かしいなぁ〜」


「……なにが?」


「あぁ、うん。……あたしが小さかったとき、父様が洗ってくれてな。そんときの感じを思い出してた」


「……そか」


なんや、しんみりしてまったやないの。

あ、霞が感染った。


「はい終わり! 次は瑪瑙か」


しゃかしゃかと洗う。

腕がだるいっす。

流石に五人目だし。


「……むー」


「わかったわかった。真面目にやりますよ」


「……ん♪ ――っ!」


顔が赤い。

自分でも思わなかった声が出たことが恥ずかしいかったんか?

……つか、無防備に男の俺を近づけていいのかよ。


「はい終わり! 最後は山百合さんだね」


はぁ、やっと終わる。


「……やはり自分でやります」


「ちょ……急になんだよ? つか、もうここまで来ちゃったし、逆にやらせなさい」


前倒しとかで予定が崩れると逆に困るよね!


「……嫌です」


「いやいやいや、やれっつたのあんたらなんだぜ!」


「……私は言ってません」


突然に何故頑固になったし。


「もういいから、黙って後ろ向いてなさい」


「……嫌でs――ぁ」


しゃかしゃかと洗う。

長く続きそうだったから、少々強引に始めさせてもらった。


「……やめてくだ――「……嫌です」――むぅ」


山百合さんの真似をしてやる。

やめてなんかやらねぇぞ!


「……頑固ですね」


「それを山百合さんが言いますか」


呆れを通り越す発言。

たまに天然なんだよね。


「そうゆーとこがまた、山百合さんは可愛いとこだよなぁ」


髪を洗いつつ、頭を撫でる。


「……――っ!!」


山百合さんは顔を真っ赤にして、両手で覆ってしまう。

あれ、……怒ってる?


「「……むぅ」」


不満気な声が2つ聞こえた。

……なんでさ?


「はい終わり! ああ゛、疲れたぁー」


一流ししたらあがろう。

やらなきゃならんことは、まだまだあるからな。

ま、あんな恥ずかしいとこにいられるかっ、っていうのが本音だけど。

……皆、湯の中じゃ前になにもかけてないんだぜ?

ちゃんと隠そうね。

血統としては、翠と蒲公英以外、皆つながってないんだから。



   ★ ★ ★



「…………」


おかしいなー。

浴場から部屋への道って、こんなに歪んでたっけ?


「――っは、まじやべぇ」


明日にでも、華陀に診てもらおうかな。

ご都合主義でもなんでもいいから、来てくれていたことに感謝しないと、な。


「くそ、遠いな」


足取りが重い。

思い通りに動いてくれない。

壁づたいで歩いているのに、安定すらしない。


「うっ、く、はぁ……」


こりゃ、限界だわ。

不快感が、一気に込み上げてくる。

膝をつき、思わず服の胸辺りを掴み、にぎりしめてしまうほどに、気持ちが悪い。


「げほっ! ゲホッ!」


うわ、これは不味いやつだ。

口に宛がった右手を見てみる。


「……えぇ……血ぃ……」


赤々としたモノが手一杯に広がっていた。

……こりゃあかんわ。

そこで俺は意識を手放した。


……この時点では、これが俺の人生のターニングポイントとなることを知るよしもなかった。





陽は語る。


「血を吐くってさ、相当気力とか持ってかれるよね。精神的にも肉体的にも限界だった俺には、あれ以上の抵抗は無理だった訳だ」




翠に恥じらいがないのは、陽や藍を男、と意識してないからです。


あくまで家族、って感じ。


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