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200文字小説集

赤ちょうちんで2(200文字小説)

作者: 日下部良介

見知らぬ男から電話がかかってきた。

これで3人目だ。

どの男も私を誘うような話をしてくる。


どうして私の携帯番号を知っているのか気になって訊ねてみた。

「ビールの樽。新手の出会い系かと思って」

ビールの樽?

あっ!

「どこで見たんですか?」

「赤ちょうちん」


私は赤ちょうちんへ走った。

あった!

私の携帯電話の番号と『好き』という文字。


私は黒いマジックで番号を塗りつぶした。

すると誰かに手をつかまれた。

「犯人はお前か!」



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