白い婚約
白い婚約とは婚約者に対して何も行わない場合、瑕疵として無条件で婚約解消できることを言う。
白い結婚は肉体関係を持たずに子を作らないことで別れられる。
ある侯爵令嬢は既にこの白い婚約の期間を過ぎ王了承の上、既に婚約破棄後2年たっている。
王宮にいる王、王妃、宰相、騎士団長そして父である侯爵と私である。
「陛下、あの方はまだ私を婚約者と思ってあたりが強いですわ。そろそろ真実を教えて差し上げてもよろしいでしょうか?既に件の男爵令嬢とは大人の関係だと「陰」からの報告は皆様に伝わっておりますでしよ?
「侯爵令嬢やはり穏便に済ますことはできないかしら」
王妃がそう尋ねると侯爵令嬢は首を横に振るしかなかった
「いえ王妃殿下。既に殿下の瑕疵で有責が確定している案件ですしあちらも「婚約破棄」に向けて動いております。
宰相さまや騎士団長様のご子息はストッパーにはならず煽りしかも男爵令嬢と肉体関係があるようですね?」
宰相も騎士団長も顔色が悪い。
「子供ができていた場合はどなたの子になりますことやら?なんでも稀有なこのですが二卵性双生児という双子は別人なような顔立ちや体格になるそうですわ。殿下やご子息たち似の三つ子なんてできた日には」
ケラケラと笑う令嬢に
「あの馬鹿はどう動く?」
陛下は呟くように天井に問う。
「明日、学園の卒業パーティーにて王子は令嬢を糾弾するようです 」
陰からの答えに侯爵令嬢は
「あらあら稚拙な断罪劇かしらねえお父様」
「陛下。いえ兄上。娘の言う通りお粗末な展開になりそうですな」
そう侯爵は降下した王の実弟であったのだ。
「王子、宰相騎士団長の令息たちは廃嫡で良かろうしかし後継がいないこの現状はわかっているな侯爵」
「陛下私には既に跡取りは確定しておりますので娘がよければ」
「陛下、王妃殿下、宰相さま騎士団長さま、そしてお父様。王妃教育と称して帝王学を学びました。
そして結果は出しております
「そのようだなでは責務として其方がこれから起こりうる馬鹿騒ぎをおさめよ」
「御意に」
そして学園の卒業パーティーという名の断罪劇が幕をあけた
婚約者の令嬢をエスコートするわけでもドレスや宝石を贈るわけでもないおバカが開口1番に言い放つ
「侯爵令嬢、貴様は男爵令嬢をいじめておったな?」
「いえ?そのようなことはしておりませんが」
「何をいう俺がこの男爵令嬢から聞いた話はお前が陰湿ないじめをし泣かせていたとお前みたいな陰湿な令嬢のやりそうなことだ。よっと侯爵令嬢の有責によりおれは婚約破棄を宣言するそして新たな婚約者として男爵令嬢を
むかえる。侯爵令嬢そなたの責務は男爵令嬢が行う仕事を今後もかわってやることである」
つまり王子の仕事と婚約者の仕事を丸投げしてきたのである
まさかここまでの馬鹿だと思わなかった侯爵令嬢ついに大笑いしてしまう
「何を笑っておる気でも触れたか?」
怪訝そうに問う王子に
「大変失礼しました。しかし婚約破棄とは?王子と私の婚約は既に王子の有責で2年前に破棄されてますが?
それに婚約者でもない王子の遊び相手な令嬢に手を出していたのは私ではなくねえ?」
目線を騎士団長、宰相の令息たちに向ける
「お前たちまさか?それよりも俺有責で既に破棄されているとはどういうことだ?貴様は俺の婚約者だろう?」
「いえ「元」ですわ殿下」
困惑するのは王子、令息二人に男爵令嬢のみである周りは全く動じていない
それもそのはずである侯爵令嬢は筋書きを既に公表していたからである。
「王子、白い婚約をご存知ですか?」
「白い婚約だと?」
宰相の息子は流石に気がついたのか顔が青ざめる。
「ええ、婚約者がエスコートもしない贈り物もしない相手は何かしら贈り物をしてもお礼もないという何も起こり得ない関係が数年経つと白い結婚同様に相手有責で破棄が可能です。殿下はこの学園に入ってから一才のエスコートも贈り物もなく私の贈ったものにはお礼もないので「陰」認定で破棄罪です。
そしてあなたのいう有責で今おっしゃったおしごとですが王子や男爵令嬢に振られることは今後ありませんのでご安心を」
「なんだと?」
「有責は王子ですから、いえ令息二人と男爵令嬢も有責ですわね」
「どういうことだ?」
やはり王子は弱いらしい仕方ないので種明かしを始めた。
「白い婚約により有責が確定済みは陛下たちも了承済みですわ
殿方三人が一人の令嬢と肉体関係を持ちという有責もでてきましたが
王子?あなたの王位継承の権利は破棄されました。
令息お二人も廃嫡確定です。そして男爵令嬢は追放ですわね。ああ、私があなたにする最初で最後の悪いことは追放ですわね」
「まて何故お前にそんな権限がある??」
呆れ顔の侯爵令嬢はため息をつきながら
「反対に聞きますがなにを持って婚約を破棄できるのかと男爵令嬢ひとりの発言のみで裏取りもせず王に奏上もせずに
そして私の権限ですか?では私はだれでしよう?」
そういうと四人以外は侯爵令嬢に向かい頭を垂れた。
「お前は侯爵令嬢それだけだろう?」
「王子違いますそれだけではありません彼女は侯爵の娘つまり王弟の娘です」
青ざめた令息はそう言って王子を止める
「官報は常に目を通されてますか?皆さま」
令嬢の問いに四人以外はさらに頭を垂れた
既に事実は確定しているからです。
「官報たと?」
「やはりみてないのですね。私たちの白い婚約も今後のこの国の王のことも昨日官報にて公表しております」
側使えが官報を持ち王子に手は足す。
「この国の後継者は私です。既に婚約破棄されたあとの実績で国のものには結果もみせておりますので
皆様はご安心して退場くださいませ。」
その後、男爵令嬢は国外追放、殿方三人は離宮に軟禁、屈強な肉体を持つ兵士たちに守られているお姫様として
「薄い本出せそうね」
そう呟く女王陛下は離宮にいる元王子たちのさまをかきうつしていた