表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
竜に変身できる種族に転生したと思ったら、ちょっと違うみたいです。  作者: 秧摩 真羽


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

85/86

【番外編】これは、すなわち! 前編

ものすごくご無沙汰しております。久しぶりに前後編で投稿します。楽しんでいただけたらうれしいです。

 お城の厨房から少し離れた、ひんやりスポットの食糧庫。

 今日、私はそこで――


 ななななな、なんと!懐かしの「コメ」を見てしまったのだ。

 しかも籾のまま、どっさり。

 米俵じゃなくて、なぜか麻袋。異世界クオリティである。

「袋の中身がなんでわかったの?」って?

 それは料理長が、私と一緒にいるお父様のところへ「これ、どう保存したらいいですかねぇ…?」と、わざわざ相談に来たからである。

 つまり私は、“見たい”の一言で食糧庫ツアーを開催してもらったのである。


 食糧庫はひんやりしていて、野菜や果物が整然と並び、奥には怪しげな麻袋タワー。

 そのひとつを開けると――

 ザッ!籾!

 日本人なら全員知ってる、あの籾!


「これがどうしたんだ?」


 とお父様。


 見た目は完全に籾。

 でも料理長は一握りつまんで見せてくる。


「見た目は似てますが、この種類はエーミール様がこの城にいらっしゃってからこんなに入荷したことがないといいますか」


「私は触ったことのない米か?」


「申し訳ございません。そこまでは記憶しておりません」


「そうか。

 ふむ。籾付きだとわからんな」


 お父様の右肩に乗りながら、じっとその麻袋の中を見つめる。

 コシヒカリ?ササニシキ?

 まさかのあきたこまち?ななつぼし?

 異世界に日本のブランド米があったら胸熱すぎる!

 お父様の肩に乗っているにもかかわらず、私は前のめりで覗き込み――


「落ちる」

 と、即ツッコミが入る。


ぶ~。

日本の魂を見たいだけなのに!

お父様はそんな私を察して、左手で器用に籾をすくって目の前に差し出してくれた。


「セシル、これでどうだ?」


「コメにしか見えましぇん。

 あ、おとーしゃま!精米したらどうなりましゅか?」


 思いつきで言ったら、お父様は即実行。

 魔法で籾を精米すると――ぽんっ!真っ白な米粒が登場。

 よく知っているうるち米の半透明の粒とは少し違う。


「ほええ?真っ白でしゅ」


「ふむ、いつもの米と違うな」


 米を覗き込むお父様のイケメン顔が近い。

 近すぎて眩しい。

 思わず顔をそらすと――


「セシル、どうした?何か感じたか?」


 違う、米じゃない、あなたの顔が眩しいのだ。

 お父様は勘違いして米をポイしようとしたので、

 私は肩から落ちる覚悟でその手を掴んだ。


「「危ないッ」」

 

 結果、お父様の右腕に俵抱き+料理長の腕がお尻と腰を支える謎の三人合体ポーズが完成した。

 恥ずかしい。


 しかしその衝撃で、私はひらめいた。

 これ、もち米だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ