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竜に変身できる種族に転生したと思ったら、ちょっと違うみたいです。  作者: 秧摩 真羽


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【番外編】祭りのあとは 5

 今日はロジオン様もネティ様もお泊りしていってくれるそうなので、久しぶりの身内以外の来客に城の中は若干浮足立っていた。


 ここ連日夕方お兄様と一緒にやってくるカイル様ときたら、ロジオン様はともかく、初めて会うゴージャス美女のネティ様に若干緊張気味でした。


 カイル様は以前ネティ様が王宮にいらっしゃったときには会ってないそうで、今までカイル様が緊張した顔なんて見たことなかったけど、初めてカイル様がぎこちなく、どこか子供らしい挨拶をする姿を見て、ああ、カイル様も子供なのだと感慨深いものを感じた二歳児の私であった。


 さて、カイル様は夕方やってきて、夕食も我が家で食べてから王宮に戻っていたが、今日は夕食前に王宮に。

 カイル様は最近私がお絵描きができないとお兄様から聞いてから、気分転換にと言って、手に入れたという簡単な切り絵の本を見せてくれたり、昨日は割と簡単に見えるマーガレットやコスモスの花の切り絵の台紙を持ってきて「自分たちで作ってみよう」とお兄様と三人で風の魔法でその台紙の切る箇所を丁寧に切っていった。

 

 そして今日は切って穴が開いている個所に色が出るように線に糊をつけて色紙を張って完成させた。

 見た目は簡単な切り絵だったけど、風の魔法で切っていく作業はカッターや小刀を使うよりも安全だけれど、かなり面倒くさくて、魔法の力加減の練習にもなるとはいっても、余計なことを考えると、線がすぐに切れてしまうので精神統一が必要だ。


 幼児にはとても大変な作業なのだけれど、何気に腐っても前世持ちの中身は大人な幼児の私。

 これは集中力も身につくし、何より沈んだ気分から離れられる絶好の機会と、カイル様の気遣いに感謝しまくりで昨日は切り絵に集中し、今日は花の部分にはピンクや白、茎や葉には緑や黄緑の色紙を張る糊付けに必死で、さっきまで指先は糊でべとべと。

 いやはや。久しぶりの水糊の感触にちょっと懐かしさを感じたわ。

 

 そのカイル様は、帰るときに今日一緒に出来上がった切り絵を額に入れてくると言って私とお兄様の切り絵を持って笑顔で去って行った。


 そして、カイル様が去って、お父様とお兄様、そしてロジオン様とネティ様との夕食の場で、ネティ様が今夜は一緒に寝るかと誘ってくださったので、一も二もなく頷き、お風呂を速攻済ませた後、赤い竜鱗のペンダントは外して今はベッドの上だ。


「ネティしゃま、今日もいい匂いでしゅ」


 同じ黒い髪でも、つやっつやの長い髪が白いシーツに広がるネティ様。


 えー、そのかなり昔とはいえ、お子さんを生んだことがあるとは思えないナイスバディといい、同じお風呂のせっけんを使ったはずなのに、このかぐわしいクチナシの花のような香りはどこから?


犬のように鼻をスンスン鳴らして臭いをかぐ私に、横になったネティ様が苦笑いを浮かべる


「そうか?

 しかし、そういう姿は小さい頃のあの子を思い出す。

 やはりどこかに似ているのだろうなあ」


「ほえ?」


「……私の娘で、セシルの遠い先祖に当たる子だ」


「ネティしゃまの娘に私は似てましゅか?

 私、将来ネティしゃまに似て美人になれましゅか?」


 お!


 そうだ。私はお父様の実の子ではないから、誰に似るんだろうと心配した時もありましたが、ネティ様の血を引いているのだから、もしかしたらこんなナイスバディゴージャス美人になっちゃう可能性もあるのかも!


「そうさなあ。

 あの子は人間だった父親に何もかも似てしまったから……」


「……しょうでしゅか」


 がっかりだ。

 私のご先祖の娘さんはこのゴージャス美人遺伝子は受け継がなかったらしい。


読んでいただいてありがとうございます。

評価やブックマーク、お気に入り登録大変ありがとうございます!

本当に感謝しています。

誤字脱字がありましたら、報告いただけると助かります。


また、同じ世界観の作品を連載をしていますので、そちらも応援していただけると嬉しいです。

「規格外の魔力を持つご令嬢は、恋など楽しんでいる暇がありません。」

https://ncode.syosetu.com/n7480hj/


どうぞ宜しくお願いします。

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