他にもいました
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ロジオン様が私の頭をなでなでしている間に割って入ったのは、クローデン王国の前宰相だというフルブライト様だった。
なでなでを邪魔されてむっとしたロジオン様など目に入らないかのようにフルブライト様が距離を縮めてきて、その勢いに押されたシリン様が退いた。
「セシル、午前中に聞いたんだけど、竜鱗を受け取った女性の旦那様はこのクローデン王国の前宰相フルブライト卿の二番目の息子さんなんだって。
しかもフルブライト卿は僕の母方の伯父上、赤の大公レオン伯父上に所縁がある真珠の精が母親だって。
つまりセシルはロジオン様だけじゃなくて真珠の精霊の血も引いているんだよ」
「ほえっ?」
「ルカ、今日の午前中は王宮で何をしていたんだ?
カイルと勉強じゃなかったのか?」
「父上、そう言われても、いっぱい知らない大人の人が来て、昨日のこと聞かれて勉強どころじゃなかったんですよ。
その中にレオン伯父上とフルブライト様もいらっしゃって、セシルの様子をいっぱい聞かれたんです。
だから予定の授業をやる時間がなくて、先生が仕方なく授業内容を変えて、昨日やっつけたウラジミールっていうのは三百年前に同族を大量に殺してロジオン様に封印された吸血鬼だという話とか……。
あ、あと、レオン伯父上から昨日のマーサの記憶の映像、ウラジミールが聖人だったと独白している映像を見せてもらいました。
セシルの勇敢な姿に思わず泣いてしまいそうでした」
お兄様はそう言って私の頭をよしよしと撫でるが、いや、記憶の映像って、そう簡単に他の人にホイホイ見せていいものなの?
私の疑問をよそに、お父様はお兄様の言葉に納得してレオン様とフルブライト様に冷たい視線を向けた。
「なるほど。義兄上とフルブライト卿はルカの勉強を邪魔しに行かれたわけですか。
でも、まあ、いいでしょう」
「おやおや、エーミール。
セシル嬢に祖父が現れたのに、意外に余裕じゃないか?」
フンとお父様を鼻で嗤うレオン様。ちょっと意地悪そうで感じ悪い。
「レオンしゃま、私とおとーしゃまとおにーしゃまは血は繋がっていましぇんが、大事な家族でしゅ。これからもずっと。
それよりも、どうしてフルブライトしゃまは今になって、しょふ、、、私のおじいしゃまとおっしゃいましゅか?
おとーしゃま達がルドンの街で私をたしゅけたとき、どうしていましたか?」
そう、今更祖父って言われても、嬉しい気持ちもあるけれど、お父様達とずっと家族って気持ちを確かめ合ったばかりだし、ちょっと困っちゃうんだよね。
それに「遠くの親類より近くの他人」っていう言葉もあるし。
「確かに、僕もクローデン王国へ問い合わせの使者として赴いたことがあるので覚えていますが、当時のクローデン王国側はルドンで拾った子について問い合わせても、すぐに回答がなく、後日連絡するとおっしゃって、その後ルードリアの方で育てていただければみたいな返事がきましたね。
まあ、それをこれ幸いとエーミールは引き取って自分の城に囲ってしまいましたけど」
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