まさか血が繋がっていますか?
「こらこら、お父様の胸に突然頭ぐりぐりしてどうした?」
ぐりぐりと恥ずかしいアピール動作にレオン様は話を止めたんだけど、空気を読まない?読めないロジオン様がレオン様の話の後を容赦なく続けた。
「で、昨日俺達が王宮に戻ったら、むっさい野郎どもとかなまっちろい魔導士とか大勢で待ち受けてたわけだ。
俺達が城に帰ったらもうそいつらの質問攻めで大変だったぞ。
お嬢ちゃんは無事だったのかとか、ウラジミールはどうしたのかとか。
しかもウラジミールの退治の話はさらっと聞き流して、エーミールと実の親子じゃないと知ったお嬢ちゃんが家を出たいというなら引き取りたいと言うやつらが五月蠅かったのなんの。
特にフルブライト殿がお嬢ちゃんの実の身内だと喚いてな。
俺は昨日お嬢ちゃんがどういう経緯で引き取られたか知ったが、フルブライト殿は実際、クローデン王国の国王の親書付きでお嬢ちゃんに会わせろと言い張って、今日この場にいるみたいだぞ。
エーミール」
「やはり。
通常事件の記憶を抜く作業の立ち合いに肩書付きはせいぜいシリン一人で十分なのにおかしいと思ったんですよ」
深いため息をつくお父様と、ちょっと焦った表情のお兄様。
さっきロジオン様がさっきから黙って私をにこやかに見つめている青い目のおじ様が身内だとおっしゃいましたが、どういうこと?
「おとーしゃま?」
「ごめんね。
今までセシルが知らないところで、お父様がセシルの耳に入らないように色々やっていたことがいっぱいあってね。今、そのしわ寄せが来ちゃったんだ。
その一つが、セシルの身元だ。
セシル、確かにセシルは私とクローディアの子ではない。
だが、ウラジミールがセシルに言ったことは正解ではない」
「え?」
「というか、ルードリアで私がクローデン王国で赤ん坊を保護して育てていることは周知の事実だが、ほとんどの者は保護した赤ん坊がルドンの街のどこでどのように見つかったか詳細は知らない。
だからほとんどの者が私は身寄りのない人間の赤ん坊を育てていると思っている」
「エーミール、そういう持って回ったような言い方するな。
お嬢ちゃん、お嬢ちゃんは正確には純粋な人間という種族ではないということだ。
そしてお嬢ちゃんはクローデン王国のルドンの街の領主の子なんだってなあ」
「はい、母上の竜鱗を持っていた女性が、亡くなる前に娘とおっしゃってセシルを守っていたので、おそらくそうだと思います」
「この竜鱗はルドンの領主の子供が引き継いでいりゅと聞きましたが、ルドンの領主は人間じゃないでしゅか?
クローデン王国は人間の国と聞きました」
「そうセシルの言う通り、確かにクローデン王国は人間の国だが、他の国と同様に人間と他の種族が結婚して生まれた子供もいる。
クローデン王国の王家にも代々何人か獣人や妖精と結婚した歴史があるから、あの王家は人間の割には魔力が強い。
でも、ロジオン殿、私がかつてルドンの領主を調べた時、初代は魔族の血を引いた人間を伴侶としていたという口伝が残っていたくらいですが」
「その伴侶の魔族だよ、エーミール。
となると、お嬢ちゃん、いやセシル。
お前は俺と微かに血がつながっていることになる。俺の妹の産んだ子が、ルドンの街の初代の領主と結婚していたことを思い出してな。
お前を助けたのは運命の采配かと思ったくらいだ」
読んでいただいてありがとうございます。
続きを待ってくださる読者様には申し訳ありませんが、
更新が一週間に一、二回の不定期になります。誠に申し訳ありません。
気に入っていただけましたら、ブックマークと応援よろしくお願いします。
また、お恥ずかしながら、誤字脱字ありましたら、報告よろしくお願いいたします。




