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竜に変身できる種族に転生したと思ったら、ちょっと違うみたいです。  作者: 秧摩 真羽


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突然変異の吸血鬼

更新が遅くなって申し訳ありません。

よろしくお願いします!

急降下で降りてくる巨大な岩石に対して、思わず顔を背けそうになったけど、ロジオン様もお父様も冷静だった。


「馬鹿な男だ」


 ロジオン様が興味深そうにお父様に視線を送ると、岩石にめがけてお父様が静かに手をかざす。

 手を掲げた瞬間、その巨大な岩石達はお父様達の数メートル手前の上空で止まり、しかもウラジミールに向かって今度は岩が炎を纏いながら落ちてきた速度以上の速さで飛んでいった。


 お父様、すごい!


 耳をふさいでも響く打ち上げ花火の音より数十倍すごい破裂音とともに岩が粉々に砕け散った。


「エーミール、容赦ないな」


「いえ、大したことないですよ。岩が衝突する前に霧と化していたようです。傷もろくに負わせてない。

 でしょう?」


 炎の岩が上空で粉砕され、炎も土砂も粉砕と同時にどこかに消え去ると、そのあとから黒い霧のようなものが集まってウラジミールの姿に戻り始めた。


 まさに吸血鬼。


「なるほど。相変わらず、逃げるのはうまいということか」


「陽光の下、何不自由なく戦える吸血鬼って本当にいたんですね」


「ああ、そうか、エーミールは生まれていないから実物を知らないな。

 あんな吸血鬼はあれしかいない。同胞の命を奪って自分の魔力にする厄介な魔法陣を思いついただけあって、なかなか面倒だぞ。

 さあ、しかけてくるぞ」


 上空の霧が再度ウラジミールの形をとると、ロジオン様の光の攻撃から逃れながら、今度は上空の結界に巨大な闇の塊を放ち始めた。


「うわッ、結界を壊そうとしてる」


「すごい力だ、カイル、大丈夫?」


 静かに結界を張るために地面に手をついていたカイル様とお兄様がびくりと肩を振るわせ、お互いに顔を見合わせて嫌そうに顔を顰める。


「私は大丈夫だ。うっとおしい輩だな」


 ちっと舌打ちをし、上空を眺めたカイル様。

 その琥珀色の目はものすごく険しい。


「カイル、ルカ、反撃なんて考えなくていいから、そのまま結界を保つことに集中していてくれ。

 あれはこっちで何とかする。

 エーミール、付いてこい」


「はい、ロジオン様」


 一旦攻撃をやめたロジオン様が、ウラジミールの動きに動揺するお兄様たちに声をかけ、お父様と一緒に上空に飛んだ。


 空中戦ですか?


 上空の遥かかなた、闇の塊を放っていたウラジミールにロジオン様とお父様が青い炎で蔦のようなものを編み出し、闇の塊ごと包み込んで光の結界から離して地上近くの高さまで引きずり下ろしてきた。


「どうして今度は光の魔法じゃないの?」


「それは、エーミール様は光の魔法より炎の魔法の方がお得意だからですよ、セシル様」


「しかもエーミールは光より闇の方が得意だからな」


 上を見上げたままマーサに質問したら、違う声で返事が返ってきた。


 その声は、ちょっと乱れた長い赤い髪、緑の瞳のベルトランと彼を抱えながら片手でトネリコの杭を持った皇帝陛下だった。


「陛下ッ、ベリュトランッ!

 もう大丈夫?」


「ああ、こいつの魔法陣は消したし、大丈夫だ。

 セシルもマーサも……、頑張ったな」


 マーサに抱かれている私の頭を大きな手で撫でてくれる陛下は「ありがとうございます」と声を震わすマーサにも微笑みかけた。


「陛下、本当にありがとうございます。

 それに、ベルトラン、……良かった。元に戻って。

 目も緑色に戻って。

 あの時、セシル様が目の色の違いに気が付いていなかったら、私もグレイもあの奥の塔でどうなっていたか……」


「セシル様、マーサ殿、操られていたとはいえ、本当に、本当に申し訳ありませんでした。

 意識はあっても体は奪われてしまった状態だったので、本当に……ノーラン殿にもグレイ殿にもなんと謝っていいか……」


「ベリュトラン、ノーランとグレイは死んでないでしょ?」


「ええ、あの吸血鬼が後で彼らの魂を吸収しようか使役しようか悩んでいたようですから、命にかかわるような怪我ではないです」


「じゃあ、あとで謝ればいいでしゅ。

 それに、本当に悪いのは、あのウラジミールという奴でしゅよ。

 それよりも、ロジオン様とおとーしゃまはいちゅまで戦いそうですか?

 なんか、長くなりゅ予感がしましゅ」


 視線を再び上空に向けたけど、全然様子が変わっていない。


 本人が恥ずかしがっている「魔王」のロジオン様と竜王族で目の前の皇帝陛下の弟で北の大公のお父様が二人がかりで戦って、更にカイル様とお兄様が結界はってるのにあっさり決着つかないって相当強いと思うよ?


「あのウラジミールというきゅうけちゅき、一体何者でしゅか?

 ベリュトランをあやちゅっちゃうなんて、強い?」


「私が意識を乗っ取られ、記憶を探られている間に私も相手の記憶を少し見ましたが、彼は私が知る吸血鬼ではありません。

 突然変異です。

 彼は自分の両親の命を奪い魔力に変え、それから想像を絶する数の命を奪っています。

 特に聖人になった神官に取りついてから、私にとりつくまでの間、吸血鬼を殺した数なんて足元にも及ばない量の命を弄び、奪っています。

 辛うじてクローディア様と……お嬢様の命は吸収されなかったようですが、三百年前にロジオン様が戦った時よりかなり強くなっています」


読んでいただいてありがとうございます。

評価やブックマーク、大変ありがとうございます!

本当に感謝しております。

今まで一日二話更新してきましたが、これから一日一話更新になります。

続きを待っていただいてくださる読者の皆様には申し訳ありませんが、今後もなにとぞよろしくお願いいたします。

励みになりますので評価・ブックマーク・応援等よろしくお願いします!

また、お恥ずかしながら、誤字脱字がありましたら、報告よろしくお願いいたします。

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