夢の中ですか?
「んぎゃあ」
ん?
私、今なんて声出した?
質問しようとした瞬間口から出たのは音だった気がする。
驚きのあまり奇声を発してしまったのだ、きっと。恥ずかしい。
「あー」
よし!
イケメン幼児に聞こえないように小さく出した発声練習の「あ」は合っている。
気を取り直して未来は超イケメン外国人の君。
いくら幼くても不法侵入。私のマンションはオートロックだ。そして君のご両親はどこ?
「ううぎゃぎゃわわ(君は誰)?」
へ? 今の音は何?
「お腹が空いたのかな?
父上を連れてくるからいい子で待ってね、すぐ戻るから」
天使スマイルの少年?はポンという音とともに紫のキラキラ輝く鱗を持つバスケットボールぐらいの大きさの小さな翼竜に変身し、ふわふわと飛んで行った。
い、今の、今の変身は何っ?
外国人の子供がドラゴンに、へ、変身?
これはまだ夢の続きかと思いっきり自分のほっぺをつねってみた。
ほっぺがいつも以上に柔らかい。そして、地味に痛い。
容赦なくつねった痛さでじんわり涙が出てきちゃった。
でも、涙は自分の手を見て一瞬で引っ込んだ
手が!
私の手が!
白魚のようなほっそりした手タレできそうな自慢の手・・・・・・ではない。
子供時代、毎夏田舎のおばあちゃん宅に行くと外で畑や野原を駆け回り真っ黒に日焼けして遊んでいたせいか、ある年代からうっすらシミが浮かんじゃったりして悩み始めていた大人の手が、赤ちゃんのようなぷっくり小さなもみじのような手になっている!
なんじゃこりゃ!
こ、これはきっとまだ、夢の中だ、きっと抓ったとき痛くても夢だ。
長い夢だ。
さっき見た白い夢から続く長い夢なんだ!
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