プロローグ
読んでいただき、ありがとうございます。
久しぶりの連載ですが、完結までお付き合いいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
ん-、気持ちよく寝たなあ。差し込む朝日がまぶしい。
もう朝か。
めちゃくちゃ久しぶりにスッキリ目覚めたから、おいしいコーヒーでも入れて、朝食もいつもより手の込んだ料理なんかしちゃったりして優雅に時間を過ごしたいけれど、そんな時間ないだ
ろうな。
早春にこの明るさだと、そんなことしたら遅刻確定の時間じゃない?
社会人は行きたくもない仕事でも、行かねばならぬ。
ゆっくり優雅な朝食はまた今度だ。
ああ、哀しい。爽やかな朝なのになんて哀しい。二回も哀しいって思っちゃったよ。
ん? 朝日?
待てよ、私の部屋のカーテンは五年前に遮光カーテンに変えてから朝日なんて入ってこないぞ。
窓を確認しようと視線を動かしたら、そこには白い貫頭衣のような服を纏った天使がいた。
目の前に超が付くほど整った顔立ち。
これはよだれモノの目の保養!
将来は絶対グッドルッキングにしかならないだろうと思われる子供が、私の視線をとらえてにっこり微笑を浮かべた。
え?
まさか天のお迎えか?
「やっと起きた」
にっこり微笑んだ子供の容姿は、あごのラインで切りそろえられている天使の輪が輝くサラサラストレートの淡い金髪。
背中に羽はなさそうだから天使ではないみたいだけど。
男の子?女の子?
とりあえず、可愛すぎる!
瞳はきれいな紫に金色が散りばめられたように混じっていてとてもきれいだ。
子供でもすでに鼻梁は高く、唇はサクランボみたいにぷっくり艶やか。
「寝る子は育つと父上が言っていたけど、僕の妹はよく眠るねえ」
にっこり微笑むその顔、超カワイイ。日本語も上手ねえ。僕って言うから男の子かな。
でも、待って。
妹?
私に兄はいませんけど。しかも生粋の日本人です。
しかも君、五歳くらいですよね。
私、十数年、いや、ごまかしました。ぶっちゃけ親子といっても過言じゃないくらい年上だった気がしますけど。
いったい、君は誰?
しかも一番大きな問題。
一体どこから私の家に入ったの?
読んでいただいてありがとうございます。
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