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IF  作者: 小塚彩霧
5/25

5.テスト勉強

模擬試験を目前にして、テスト勉強をすることにした。

私は数学と理科、あっちゃんは社会科と英語を教えることになった。


まずは数学。


「数学は、公式と当てはめ方を覚えたら楽勝。当てはめ方はパターンがあるから、問題をそこそこの数解けば大丈夫。」

「…そのパターンってのがわからんのやって。」

「んー、中学でやる数学のパターンなんか知れてるねんけどなぁ。この問題集だと、これと、これと、これと、…このへんやっとけば応用できる。」

「ふむ。」

「例えばこの問題だと、こっちの問題のパターンと一緒。こうやって、こうやって…」

「あーなるほど。」


次は社会。


「歴史が覚えられへん?あんなん、覚えるもんとちゃうって。」

「えー!じゃあどうやって問題解くん?」

「歴史は物語やから、突然戦争が起きたりする訳ちゃうねん。絶対背景があるから。」

「そりゃそうやねんけど、教科書に載ってないやん?」

「それを調べるんが楽しいんやん…、そやな、後で本貸したるわ。ちょっと読んでみ?漫画やからすぐ読める。」

「うーん、それでも年号まで覚えられへんと思う…。」

「そのへんは…語呂合わせやからなぁ。俺が覚えてるやつ教えたるわ。」

「わーい!」

「つーか、社会の暗記より数学とか理科の暗記の方がよっぽど大変やと思うねんけど。」

「そうかなぁ…、覚える数は少ないと思うで。理科や数学にも流れがあるから順番に覚えたらそんなに辛くないと思うけど。一番面倒なんは英単語やな…、教科書に出てくる順番なんか何の体系にもなってへんから関連させて覚えにくい。」

「あぁ、確かに。」


こんな感じで延々と勉強してる感じ。

二人で一緒の趣味がないから、勉強するのが一番の共同作業となっている。

成果も分かりやすいから達成感がある。


◆◇◆


勉強した後、あっちゃんの家の前で待つ。

ドアが開いてあっちゃんが出てきた。


「ほら、これ、さっき言ってた本。読み終わったら次のん貸したるから。」

「ありがとう。」


手渡された本を受け取ったものの、あっちゃんが本から手を離さない。

「??」

顔をあげてあっちゃんの顔を見る。

あっちゃんも私の顔をまっすぐ見ていた。

「あっちゃん?」

「…」


目をそらさないあっちゃん。

私も見つめてみるけど、にらめっこみたいだとか思ったりして、なんか急激に照れてきた。

視線をそらして、恥ずかしいよって言おうとしたその時。


「!!」


わわっ!これって所謂ファーストキスってヤツですか!!

微妙に目測誤った感じ。ちょっとした衝突だ。


「いたた…」

「ご、ごめん…」

「あっちゃん、もう一回…」

「も、もう一回?」


驚いたあっちゃんは顔を真っ赤にしてる。

自分でキスしてきたくせに今ごろ照れるなんて。


「圭子、目ぇつぶって。」


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