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私と  作者: 能美裕哉
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第一話:私

最新遅れてすみません…忘れてた訳では決してないです。進まなかっただけで…なのでお詫びでいつもより増量。

 窓から蒸し暑い風と吹奏楽部や軽音楽部の楽器演奏、運動部のかけ声などが入ってくる。

私はその青春らしい音に耳を傾けながら生徒会の資料作りを進めている。

生徒会室にはエアコンがある。ゆるい冷房をきかせて私は一人で黙々と進める。

 私の名前は城羽奏しろはねかなで

現在、副生徒会長をやっている。

高校二年生。

眼鏡におさげという少し地味な感じだ。

特に意味は無い。

髪型にこだわりなんて無いし…

眼鏡は別に無くても大丈夫だけど、まあ一応ね。






 ガチャッ

 ドアが開いた。

誰だろう?

「あ、城羽…」

「ん?何?」

私の名前を呼んだ主――周防篤すおうあつし君が私を見ていた。

ちなみにこの人が生徒会長。

「悪いな。いつもやってもらって…」

「え?私周防君にそういうこと言われるほどやってないよー。作業するの遅いし。周防君の方が仕事してるし」

「でも夏休み中だし…」

「それはおあいこでしょー?周防君頑張ってるのに私は何もしないってなんか不公平だと思うよ?」

「………ありがとな。」

周防君は優しく微笑んだ。

やっぱりクラスとかの女子がキャーキャー言うほどはあるよね……これ見たらどうなるだろ?

「ううん。こちらこそ」

私はお返しにニコッと笑い返した。

すると周防君は顔をそらして持っていた紙の束を机の上にドンっと置いた。

……?なんか悪いことしたかな?


「あ、そうそう」

私は今思い出したことを言おうと思い、周防君に話し掛けた。

「何?」

周防君はこっちを向いた。

ちなみに周防君は勉強する時とかこういう作業する時は眼鏡をかける。

「鉄道研究部からなんだけど模型を作るための粘着液が足りないって言ってたんだけど…そこの点はどうする?」

「図工室のが無くなったのか?」

「そう。いつもあそこのを使ってたからねー」

周防君は少し悩んでから言った。

「部費からは出せないんだよな?」

「夏休みにある鉄道研修旅行でスッカラカンらしいよ」

「うーん…あ、そういえば美術部のが余ってるって言ってたな。それは使えないのか?」

「そうだなぁ…うーん…模型に使う物によっては大丈夫かもしれない。」

「じゃあ、明日俺は美術部に言ってくるから城羽は鉄道研究部によろしく」

「はい!了解!」

私は片手でキーボードを叩きながらもう片方の手で敬礼した。

「おい、なんで急にかしこまるんだよ」

少し笑いながら周防君が言う。

「あははー。うーん…なんかやりたくなったのー特に意味は無いよ」

「おいおい」

結局二人で笑いあった。


「あははっ……なんでこんなに笑ってるんだろう?」

「ていうかパソコン使いながらやってるのもおかしいな」

「かもねー」







「今日はこれくらいで終わりにするか」

「そうだね」

「電気消すぞ」

 パチンと電気が消えた音がして、それと同時に電気が消える。

「結構暗いな…送って行こうか?」

「い…いいよ!!私は大丈夫だって!周防君だって帰るのが遅れちゃうし悪いよ」

「俺はいいんだよ。お前も女なんだし、危ないだろ?」

「大丈夫だよ。」

「俺が送らせろって言ってんだよ。送らせろ。」

うう…ちょっと周防君怖いよぅ

「………いいの?」

私は遠慮げに言う。

「俺が言ったんだからいいに決まってるだろ」

周防君は嬉しそうに笑った。

私は生徒会室の鍵を閉めた

「そういえば周防君ってどうやって学校来てるの?」

私は歩き出した周防君を小走りで追いかけながらそう聞いた。

「自転車」

「へえ…自転車なんだ…ここからどれくらい?」

「三十分ぐらい?」

「そんなに!大変だね」

「大したことねぇよ。慣れたし」

「そうなんだ…」

 そういえば私周防君のこと全然知らないんだったな…

一回同じクラスになった気がするけどあんまり喋んなかったし。





「ん〜っ!くぅ!」

 私は周防君に先に自転車置き場に行ってもらって鍵を返しにきた。

でもなかなか鍵を引っ掛ける場所に届かなくて…

ずっと四苦八苦していた時に…

「……え……?」

私の手から鍵を取って鍵を引っ掛ける場所に大きな手がかけた。

「……」

振り返るとそこには……

 長門祐樹(ながとゆうき君がいた。

この人は無口な人でめったに表情を変えない。

でもミリ単位で表情を変える時がある。

「あ、長門君ありがとう」

「別に構わない。」

いつものポーカーフェイスで答えた。

「そういう時は『どういたしまして』って言うんだよ?」

私は長門君を見ながら言った。

「………………………どういたしまして」

「よろしい!」

私は嬉しくなってニッコリと笑った

「……っ」

「ん?どうしたの?」

長門君が私から顔を背ける。

「……なんでもない」

「うっそだぁ!なんか私に隠してない?」

私は冗談を言うつもりだったんだけど…

「か、隠してない!」

 長門君は思いのほか大きな声を出した。

私はびっくりして固まった。

そして思わず俯く。


しばらくの沈黙。


「な、なんかごめん…怒らせたかな?」

私は俯いたまま長門君に聞いた。

「怒ってない」

「本当?」

「本当」

私はおそるおそる顔を上げる。


そこにはほんの少し笑っているように見える長門君の顔があった。

「良かった…」

私の顔が思わずほころぶ。

長門君はいつものポーカーフェイスに戻して言った

「もう暗いから帰らないとダメだよ。」

「あ、そうだね。じゃあまた今度ね!」

私は軽く長門君に手を振って、廊下を走った。

周防君結構待たしてるよね!?

どうしよう!!








「ごめん周防君!結構待たしちゃったね!」

「別に」

 明らかに怒っているよね…

「だから、ごめんってば!!」

「早く乗れよ」

相変わらずの仏頂面で周防君は言う。

「・・・うん・・・」

私は自転車の荷台の所に乗った。

「あ、あのさ・・・」

「ん?」

「どこにつかまればいい?」

「別にどこでもいい早くつかまれよ。」

・・・・・・・・・。

うう・・・こうゆうこと初めてだからわかんないよー!!

 ずっともたもたしていた私に観念して、周防君は自転車を動かしはじめた。

「うわっ!!」

私はとっさに周防君の腰あたりをつかんだ







「・・・あの、さ」

「ん?何?」

「・・・・・・・・やっぱ何でもない」

「何よー!気になるじゃない!」

「いいんだよ!!気にするな!!」

 こう言った周防君の体はさっきより熱い気がした。

……うーん…?

「……つかまる場所?」

「は!?」

「いや、もっと別のとこの方がいいのかな…って思って」

「………ちげーよ!!バカ!」

「ば…バカ!?何よ!」

こっちは心配してあげたのに…!

「……本当になんでもねーよ。気にすんなよ」

 こう言った周防君はとても優しく微笑んだ。

キッと自転車が止まる音がした

「ほら、ついたぜ。」

「……あ」

気づいたら、私の家の前。

「……あ、ありがと」

私は自転車をおりながら言った。

「いいんだよ。」

周防君はそう言った。

「別にこれから毎日やっても構わないぐらいだし」

「え?今なんて言った?よく聞こえなかった。」私はそう周防君に聞き返した。

「なんもねーよ」

「そう?」

「そう。……じゃあ、また明日学校で」

「う、うん。また明日ね」

私は周防君が見えなくなるまで見送った。

周防はあるゲームのキャラです。そのゲームキャラの中では一番お気に入りなのでだしました。同じなのは名前だけですが。長門はもちろん有希を性転換させて作者の好みを存分に入れたキャラです。次はどこから出そうかなと考えています。出して欲しいのがあったら是非教えて下さい!でも出すのは名前だけですが…

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