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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ひとりかくれんぼをやってしまった女子高生の末路

作者: くるくる

 私の名前は 佐藤 奏美

 最近の趣味はオカルト関係の雑誌を読み漁る事。


 そんな私だけど、実際に怪奇現象を見たことは全くないのである。


 なので、今日は素人でも手軽にできる、でも危険な『ひとりかくれんぼ』をやってみようと思う。


 ひとりかくれんぼの材料は準備はできている、人形と赤い糸と針とお米、そして塩水とナイフと洗面器を森にある小屋の中に用意した。


 この小屋は私が10歳くらいの時に友達と一緒に見つけて、それ以来私の秘密基地てき場所となっているのだ。

 

 えーっと?、あと必要なものは?……、


 爪?、



 爪切り持ってきてないんだけど、



 あ、血でも大丈夫なんだ。


 人形切る用に持ってきてたナイフでいいかな。



 私が持ってきた人形って、よく見るクマのぬいぐるみとかじゃなくて、人型のぬいぐるみなんだけど、大丈夫だよね?。


 手足はついてるし。


 じゃ、始めますか。


 ぬいぐるみをナイフで切って、わたを取り出す。

 そして、米を入れる。

 そこに、髪の毛と血を垂らして赤い糸で縫う。


 えっと、次は…名前をつけるんだっけ?。

 何にしよう。


 無難にメリーさんでいっか。


 隠れる場所を決める?。


 ダンボールの中でいいや。


 隠れる場所にナイフを置いて。

 塩水も置いておく。


 えーっと、今が2時59分だから、あと1分か。


 何してよう。



 とか、考えてる間に1分が過ぎた。


 じゃ、やるか。


 ぬいぐるみ、いや、メリーさんに、


「最初の鬼は奏美だから、最初の鬼は奏美だから、最初の鬼は奏美だから」


 って、言ってメリーさんを洗面器の水に沈める。


 そして、部屋に戻りテレビ以外の電気を全て消す。


 テレビ以外の電気を全て消す、って言われても電気はロウソク以外無いし、テレビなんてそもそもないよ。


 じゃあ、ロウソク消すだけでいっか。


 うわー、真っ暗。


 目をつぶって10秒数えて、


 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、


 よし、じゃあ人形のとこに行って。


「メリーさん、見いつけた!」


 って、言って、刃物で刺す。


 そして、


「次は、メリーさんが鬼!」


 って、言って、隠れ場所に逃げ込む。



 ネットで調べてここまでは、やったけど。


 この後、2時間よりは短めにここに隠れとくのかな?。


 終わる時には、塩水を口に入れて、その場所から出る。


 絶対に塩水を吹き出してはいけないって書いてあるけど、吹き出すほど面白いものでもあったのかな?、


 ぬいぐるみを見つけて、塩水を吹きかけて、

「私の勝ち」

 と、3回言って、終了。


 だけど、そんな今すぐ終わりにしてもつまんないし、ちょっとだけ寝てよう。


 ケータイも持ってるから目覚ましかけられるし大丈夫だよねー。


 ピピッ


「タイマー4時」


「タイマーを4時にセットしました」


 よし、じゃあ寝るか。


 ダンボールの中だけど2×4個繋げたから結構広いし寝れるよね。



 では、お休み!。



 グースカ


 グースカ


 グースカ



 そして、1時間ほどたった。



「ブーブーブーブーブーブーてんてんてん」


 う、う、う、

「うるっさいなあ!」


 なんなの?、ほんとに。

 

 寝てる人を叩き起こすのが趣味なんですかあなたは?。





 あ、ごめんなさい。

 自分で目覚ましかけてたんだったわ。


 すいません。




 あれ?、ていうか、私、ひとりかくれんぼやってたよね?。


 たしか、ひとりかくれんぼって、大声出しちゃいけないんじゃ……


 じゃり、じゃり、


 と、お米が擦れるような音が聞こえる。


 どうしよう?。

 

 てか、なんで歩けてんの?。


 足にもお米入ってるのに。




 あぁー、だんだんとこっちに近づいてくるー。


 マジで真面目に怖い。


 恐怖の塊。


 ああ、お父さん、お母さん、先立つ不孝をお許しください。

 バカな娘で、本当にごめんない。


 ああ、私もとうとう死ぬのか。


 短い人生だったなぁ。


 15年と2ヶ月くらい?。


 短いなあ、私は100歳までは生きるつもりだったのに。


 ああ、足音が近くまで来てる。


 ああ、このダンボールを開けようとしてる。



 ああ、開けた。



 私の目の前にはナイフを持ったメリーさんが……


 私が突き刺したナイフ自分でとったのか、器用な人形だなぁ。


 なんて、考えながら、私の意識は暗闇の中に落ちていった。


 てか、消えた。

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