03
「オレたちも家族が多くて、一緒に住んでいた。
上からあのマオ・ライ。次兄のヨン、次がジョン、それからマイキーにシァオルウ、最後にオレ。他にもおやじの妹が二人、一人は出戻りで、息子が一人。さっきいたワンルーがそうだ。あと、おやじにおふくろ、じいさんにばあさん、ばあさんの弟……いつもにぎやかだったなあ。
ヨンとジョンは歳が一つしか離れてなくて、よく大人からはチャンさんちの双子、って呼ばれてた。
みんな、オレを除いて歳が近かったからね、ケンカもしょっちゅうさ。昔からマオ・ライが強かった。オレたちにも厳しかったが、目上の奴らにも逆らっていって、よくめちゃくちゃにやられてたよ。そんな時にはヨンやジョンが助けに行った、で、また殴られてくるわけさ……お互いにかばい合う時もけっこうあったしね。
そう、やっぱり家族ってのはいいもんだ」
そう言ってから、突然、今の立場を思い出してか
「まあ、大人はいつもちっとばかりお仕置きがキビシイんだがね」
あははと笑って、サンライズに目をやる。
「しかし、身内のオレでもこうだ。アンタも次に引き出されたら、洗いざらい全部吐いちまった方がいいよ、あまり痛い目に遭わないうちに」
「吐けるようなことがないんだ」
「あんな所に入りこんでかい?」
サンライズは肩をすくめてまた膝を抱えた。エリックはため息まじりにつぶやく。
「八方ふさがりだなぁ、それじゃあ」
外の階段を誰かが降りてくる音がした。会話の断片が聞こえる。
「誰が?」「名前はまだ……二人」
エリックは、隣の男がはっと身を起こすのをみた。
そのとたん、感じた、何か電流のような強い力を。
「なんだ?」




