なげやり
なんだか急に
なげやりになった自分がいて
何の脈絡もなく
どこか遠くに
行きたくなったんだ
誰もいない
誰も知らない
どこか遠くへ
僕がもし
すべての記憶をなくしたら
皆
好きなように
僕の過去を
教えてくれたらいい
僕はすべてを信じるだろう
口にしたこと やったこと
考え 想い 信念 価値観
皆から見て
僕は誰だったのかも
多分だけど
記憶をなくした僕は
皆の言葉に混乱し 混乱し
自分が見えなくなるんだろう
僕が何を考え
何を思って
生きていたのか
分からないのは
今も同じなんだけど
誰もいない
誰も知らない
場所に来て
僕は一人で立っている
言葉を紡ぐなんて
簡単なことだけど
ホントのことが
なかなか形に出来なくて
僕は僕が分からない
なくしてしまいたい過去も
消してしまいたい想いも
結局どこまでもついてくるんだ
なげやりな思いは
消えないけれど
ここに立っていることは
無駄じゃないって
信じたい僕もいる
―
「この人には自分はこう見えているんだろうな」なんてことを考えていたら、自分は一体誰なんだろうという疑問が頭をよぎった、というお話。
「言葉を紡ぐなんて簡単なことだけど」という言葉を口に出来たのが、ある程度の成長なのかな、と思います。