星明かり
例えるとするならば
僕は星
君は地球
隔たりは
何千光年
星の光は
いつでも降り注いでいるけど
君の目に届くのは
いつだって
君の太陽が
君に背を
向けている時だけ
その悲しさの中で
君はただ
僕を見つめ返すだけ
君はたくさんの輝きに
囲まれている
夜が夜ではないように
闇が闇ではないように
そうやって
星明かりを
掻き消して
心を守っているんだろ
でも
見えているんだろ
星の光が
君を温めることはないけど
真夜中の孤独の中で
無視は出来ない
輝きがあるはずさ
本当に良いものは
君の中にあるんだよ
生命も 温もりも 優しさも
僕は君に向けて
精一杯
光を放つけど
隔たりは
あまりに大きくて
君に届くのは
かすかに残った
その名残だけ
実はもう
星は燃え尽きているのかもしれない
その輝きは
遠い過去のもので
それをただ
僕は捨てきれずにいる
だけかもしれない
それでもなお
僕のこの
一方通行の
思いは続くんだ
君がもし
僕に応えてくれようとしても
やっぱりこの隔たりが
それを邪魔して
何も僕には
届かないんだよ
例えるとするならば
僕は星
君は地球
隔たりは
何千光年
―
よく片思いの象徴で「君は星」なんて言ったりするけど、向こうの星から地球は見えないわけで、光を一方的に出しているのは星だよなぁ、という観点から書いた詩です。
最近色々な詩集を読んでいて、書き方が変わったような気もします。
果たしてそれが成長であるかは分かりませんが、まぁ悪くはないでしょう。