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ただそばにいたくて




昔々の物語




世界が大きくて



行けるところも少なくて



五百円でも大金で




電話というのは



家にあるもんだった頃





僕は君を好きになった





嘘をつけるほど



賢くはなく




正直になれるほど



馬鹿にもなれず




隣の席が



一番近くで




気持ちだけが



そばにいた







ただそばにいたくて




それだけで



君を幸せに出来ると信じて



何も持たずに




全てを手にした気でいた








時は過ぎ



何もかもが



変わっていくけど




何故だか



変わってくれないものもある





僕が僕でいる間に



君は随分と離れてしまった




もうずっとずっと遠く



手も



心も



声すらも



届かないほどに







なにもない日々が過ぎてゆく度




なにもない僕が壊されていく






自信だってあった




妙に信じてもいた




この手を



この世界を



自分自身を






ただそばにいるだけで



君を幸せに出来ると








昔々の物語




世界が大きくて




行けるところも少なくて




五百円でも大金で




電話というのは




家にあるもんだった頃







未来は輝かで




僕は無敵で



特別で





僕自身だった頃






僕は君を好きになった








―――





最近暗い作品が多い気がします。



現在地が表れているようです。



次回辺り、空元気の明るいもんを出してみましょうかね。





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