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誰でもない



自分の道を



歩きたくて





ひたすらに



がむしゃらに



進むつもりで



茂みの中に



足を踏み入れた







道を作るつもりで




草木を踏み締めて



歩いて歩いて歩いてきた




誰にも会わず



誰とも話さず



一人で 孤独に




気付けば僕は



どこを目指していたのか




それすら忘れてしまっていた





誰かいないか



どこかにいないか



望んだはずの



一人が 孤独が



苦しくて



「道」を探すためだけの 旅





苦しい苦しい



目的地(ゴール)のない旅





見つけた誰かの足跡



僕は急に安堵して



餌に飛びつくように



その後を辿り始める






足跡の主は



あっちへ行ったり こっちを行ったり



ふらりふらりと



迷いながら進んでいく



足取りを追うだけで



彼の気持ちが分かる気がしてくる




淋しいんだろ



不安なんだろ




今追い付く



今手を貸すよ



だから もう大丈夫




きっと僕と同じなんだな





追いかけても



追いかけても



彼の影すら見えなくて



急に不安になってきて





もうずっとこの道を



歩いて来たのか



こんな寂しい 虚ろな道を



お前は 平気なのか



どう見ても



お前は一人で



道に迷ってるのに



なんでまだ進んでいくんだ





足元ばかり



ずっと気にして歩いてきた




お前の足跡に



この足を重ね重ねて



歩んできた






同じ歩幅だな




不思議なほど



お前とは気が合う気がする




今行くぞ



待ってろよ






理解は唐突に



遠慮もせずに訪れる




見たことのある景色



嫌な「雰囲気」





足跡まで同じサイズ






なんてことのない事実








「お前」に言ったはずの



宙ぶらりんの言葉




言われてみるとイラッとしたりして





結局のとこ



みんな一人なんだななんて気休めを




本気で口にしてみたりして





そういえば



探してた「道」はここで良いのか




それだって分からなくて





とりあえずは空の下



何かを探して



どこかを目指したくて






今日も明日も




迷って迷って歩んでいくんだ







―――



この詩とはあんまり関係がないんですが(いや、なくもないか)、最近よくこの台詞を思い出します。



「男はタフでないと生きて行けない。優しくなければ生きている価値がない」。



ハードボイルドを目指したってろくな事にはならないけれど、多少はカッコつけた方が良い。



そんなわけで、この台詞が頭の片隅に置いてあるのです。



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