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「スキル????」  作者: 古来 冷翠
3.前哨戦編
61/130

61.ドラゴン討伐2

「シン、次はどこにいる?」


毎度、シンに聞くのが最も効率がいい。

頼りっぱなしなことは申し訳ないが、私も転移魔法をずっと使っているのだからいいだろう。


「…今回はちょっと強いかも。気配が強め。でも見つかる程度だから倒せるとは思うけど…」


今まで、最初の攻撃は大抵向こうからだった。特筆するほどでもなく、一瞬で終わってしまったから気にしてもいなかった。

でも、今回は違う。

強いのだとなると、最初の攻撃も命取りかも。気をつけないと。

少しだけ私に緊張が走る。

ふたりは何も感じていないみたいだけれども。


「じゃあ、まずは私が強いやつとの戦い方のお手本見せてあげるよ」


リゼが勇敢すぎる。かっこいい。


「自分の身は自分で守ってね。余裕がない可能性もあるから。だってこれは特級と1級の間くらいの人しか受けられないはずの任務レベルだから」


つまり…今までは1級なら底辺の人でも倒せたけど、今回のは違うってことですよね。

やばいってことですよね。

帰っていいですか?



しばらく歩いたところに赤いドラゴンを見つけ、リゼは素早く走り出した。


「よし、まずは毒…からの解析」


リゼは、走りながら強い毒を付与し、直後に解析をし始めている。

ちなみに、この間にもドラゴンの方は攻撃を準備している。最初から溜め技を放つ予定のようだ。

不意打ちで最初から強い攻撃!という感じでないというところはとても嬉しい。


「よし、解析できたかな。えーと、弱点は…そっち系の毒なら効きそう」


そう言うと、調合をし始めたのか、リゼの動きが止まる。


「あっ…リゼ危ない!」


ドラゴンが、溜めていた攻撃を放った。

赤色のドラゴンだから、火魔法だ。

当たる!と思ったのだが、リゼはそこまで弱くはなかった。


「おっと…防御してなかったら危ないねぇ」


おそらくリゼは、水属性による防御をしていた。防御、と一口に言っても、どの属性で発動させるかによって特性が変わる。例えば火属性で発動すれば火を纏う感じで防御できるし、今回のように水魔法で発動すれば、水を纏っているかのように防御できる。


ドラゴンの放った火は、リゼの防御によって消された。


「そんで…完成。行けっ」


魔法陣が展開され、毒魔法はドラゴンに付与された。

ドラゴンが苦しみだす。


「ふっふ…水の要素を足した薬なんだけどね。君にとっては毒でしょ。私の勝ちだね」


そういうものを、フラグって言うんだと思う。

得意げなリゼに、ドラゴンからの捨て身のタックルと、最初にリゼが放った毒魔法を模倣したものが襲う。


「……っつ…!!」


ドラゴンは死にかけだとはいえ、かなりの威力があるタックルに、自らの強力すぎる毒。

リゼは倒れた。


「リゼっ!!」


私はリゼに駆け寄る。

その間にシンは、ドラゴンを火で檻を作って閉じ込めたようだ。流石に外には出られまい。というか、外に出ようとして死ぬのがオチだ。


「回復っ…効いて…」


私は無詠唱で回復魔法をかける。


「アミ。代わって。僕がやる」


たしかに私よりも、シンのほうが技術はある。

私と立ち位置を変えたシンは回復魔法をかける。

でも…


「あぁ…効かないな。何が原因?強い回復魔法がいるのか…あの程度のやつの攻撃に?……っ!命をかけて契約したのか!あいつ、知識だけはあったのか…」


そこら辺は結構どうでもいい。

それよりも、リゼが、助かるのかどうか……。


「つまり、回復は効かないってこと…?」


私は残酷な確認をした。

段々と、ここらに不穏な空気が流れてくる。


「いや、強ければきっと効く。けど、リゼも死にかけだ。回復に強いやつを連れて来る間に死ぬぞ…」


きっと、ここから街の中心までは遠い。シンがそう言うのならばなおさら確信は高まる。


「手詰まりかよ…」


そして、シンは私に向かって手を伸ばした。

…?何をすると言うのか……。


「それならば、せめて…」


シンは何かしらの魔法を放った。火魔法?


『〈スキル????〉』


気づいたときには、意識が途切れていた。







「何の用だ?ずいぶんと慌てているな、シン」


半分嘲笑の意を込めて、半分興味の意を込めて俺はシンに聞く。

というかガラス細工にすぐに火魔法で溶ける細工をするとか、暇人かよ。

俺の思考とは別に、シンは縋るように、祈るように願ってきた。


「タウ…お前なら助けられるんじゃないのか?」


内心、にやりとした。


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