表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「スキル????」  作者: 古来 冷翠
2.魔法学院編
40/120

40.戦闘の授業2.5

2階にのぼり、数ある練習場の中から、さっき借りていたところへと向かう。

階段から5番目の、ここだ。


私たちは練習場に入り、なんとなく対面する。


「さぁ、アミ。刀を出して」


私は言われた通り、刀を出す。

そして、クウに刃を向ける。


「闇属性、持ってるよね。模擬戦の契約、して」


あの、よく使われているやつか。


私は契約をすんなりと終え、私たちの体が淡く光った。


「じゃあ、始めるよ。感覚をつかんで」


クウは、私に何度も斬り込んでくる。

避けたり、受けたり、斬られたり。

魔法を使って回復する暇などなかった。


「少し攻撃を弱める。アミ、私に攻撃してみて」


クウが言った通り、直後に攻撃の回数が減った。これなら、少しは攻撃に転じられる。


私は、クウの急所を狙い、攻撃をする。

心臓や首など、人間としての急所。

腕や足など、戦う者としての急所。


しかしそのほとんどはクウの刀によって封じられる。というか、それの向きを変えて攻撃にまで持ってくる。これが経験者か。


「アミ、私がやってるようにできるまで、何度も試してみて」


クウの攻撃の回数が増える。自然と、守りに転じた。しかし私は、クウがさっきまでしていたカウンターの動きをきちんと見ていた。何回も試していれば、いずれできるようになる……といいなと思っている。

だから、ひたすらに攻撃を受け、それの向きを変化させようと努力し、さらにはそれが相手への攻撃とできるように、できるだけの技術を、魔法なしで頑張った。


しかし、努力は実らなかった。


「2時間経ちましたよ。別館の1階以外は閉めるので出ていってください。売店ならもうちょっとやってます」


さっきの事務員さんが、入ってきた。

私は、気が抜けて倒れていた。


「はぁっ………はぁ……っくぅ……できな……かった……ぅぁ……」


息はが上がりきって、しばらく落ち着きそうにもない。体の全身が痛んでいた。クウは急所を狙ってきていなかったようで、契約が執行されることはなかった。


「アミ、体力つけたほうがいいよ。戦いになったら、2時間打ちっぱなしとか全然あり得るから。毎日走る?」


「そ……れも……ありかも……」


思考に霧がかかっている。疲れた。


『また無茶をして……ご自身の限界くらい、ご存知でしょうに……』


うるさい……。疲れた。


「クウさん、彼女を背負ってでも何でもいいので、1階に行ってください。閉めます」


「無慈悲だな…」


「時間を見ていなかったあなたがわるい、クウさん」


クウは無駄口を叩きながらも、私の方へやってきて、手を貸してくれた。


「お姫様抱っこでもいい?」


「重い……よ…?」


「それは肯定だ」


そう言ってクウは、軽々と私を持ち上げた。

疲れ切っていて力も入っていないからとても重いはずなのに。ただ、階段を降りていく間も、何も話すことはできなかった。

息が上がりすぎて。



「はい、氷。甘いから美味しいと思う」


私を椅子に座らせ、しばらくいなくなったと思ったクウは、氷菓子を買ってきていたようだった。ついでに、冷たい水も買ってきたよう。


「ありがと……たしかに甘い」


「これはね、異世界から伝わった、かき氷ってやつなんだ。知ってた?」


「名前だけ。食べたことはなかった」


タウが言っていたから、だけど。


「そっか。……だいぶ回復したようでよかった。もう少し休憩したら、部屋に帰ろう。もうこんなに暗い時間だ」


そう言われて外を覗くと、辺りは一面、真っ暗だった。夜が深い。


「そうだね……うん、美味しかった。帰ろう」


「事務員さんに、魔法陣もらってくるよ」


クウは、しれっとかき氷のゴミと、水の入っていたコップを持って、事務室へと入っていった。そして数分後、魔法陣の描かれているであろう紙を持って帰ってきた。


そして私たちは別館を後にした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ