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6話

アルトリアに帰還

悠斗とハルはアルファスからアルトリアへ帰還することに決めた。新たな計画を立てるため、そしてフェンネルと護衛艦隊の準備を整えるためだ。

「ハル、アルトリアに戻ってパラケルススとエルダーリッチに今回の情報を共有し、今後の作戦を練りましょう」

「了解しました、マスター」

フェンネルは静かにアルトリアに帰還途中にワザと危険な航路を通って帰り宇宙海賊を何回か返り討ちにしておいた。


アルトリアに帰還後、中央指令室でパラケルススとエルダーリッチが待っていた。

「パラケルスス、エルダーリッチ、待たせたな。今回のアルファスでの交渉結果と新しい情報を共有したい」

悠斗は2人にセリスとの交渉結果とレオン・ハルバート男爵からの提案を詳しく説明した。


パラケルススは興味深げに頷いた。

「市民権と小惑星の権利を得るために宇宙海賊を掃討するというのは、確かに有意義な作戦です。しかし、我々の戦力を効率的に活用する必要がありますね」

エルダーリッチも同意した。

「そのためには、まず敵の動向を把握し、どのように対処するかを決めるべきです。哨戒任務を強化して、宇宙海賊の動きを監視しましょう」

「それについてなんだがレオン男爵から良い話を聞けた」

「良い話ですか?」

パラケルススが聞き直す

「ああ、この宙域には大きく分けて3つの勢力に分かれてるらしい1つが」



ブラッククロー

リーダー: ローレンス・ブラック

特徴: 強力な戦闘艦を多数所有し、略奪と恐怖を拡散する最強の宇宙海賊勢力。高い戦闘能力と圧倒的な物量を誇る。

主な活動エリア: 帝国の辺境地帯を中心に活動。特に資源豊富な小惑星や未開拓惑星を狙う。

戦術: 電撃戦を得意とし、一瞬で相手を圧倒する。最新鋭の武器や技術を駆使し、敵の弱点を突く戦法を取る。


レッドスコーピオン

リーダー: カイ・スカーレット

特徴: 残虐非道な行動で恐れられている。捕虜を奴隷として売買することが多く、人身売買に特化した組織。

主な活動エリア: 宇宙ステーションや大規模な交易ルート周辺を活動拠点とし、輸送艦を襲撃している。

戦術: ゲリラ戦法を駆使し、奇襲攻撃で相手を混乱させる。情報戦にも強く、相手の動向を先読みして動く。


サンダーボルト

リーダー: ベルナルド・ストーム

特徴: 高度な技術と科学知識を持ち、テクノロジーを駆使したハイテクな海賊団。電磁兵器やエネルギー兵器を多用する。

主な活動エリア: 高度な技術を必要とする施設や研究所をターゲットにする。技術者や科学者を誘拐し、自分たちのために働かせることが多い。

戦術: 電子戦に長けており、相手のシステムをハッキングして混乱させる。高度なドローンやロボットを駆使して戦うことも多い。


「という事なんだがこの中で1ヶ所だけ率先して攻撃してきそうなところがある」

「サンダーボルトですね」

俺の言葉にエルダーリッチが答える。みんなも同意して頷く

「そこで帰還途中にサンダーボルトの末端海賊をいくつか潰して帰ってきているから一度はこちらに侵攻してくると思うからみんなは襲撃に備えて準備だけ怠らないようにね」

「「はい」」



悠斗は、哨戒任務のために駆逐艦を数隻出撃させることにした。護衛艦隊は、アルトリア周辺のパトロールを行い、宇宙海賊の動向を探る。

「ハル、哨戒艦隊を出撃させて、周辺の宇宙海賊の動きを探ってくれ」

「了解しました、マスター」

哨戒艦隊は順調にパトロールを行い、いくつかの宇宙海賊の拠点を発見した。これらの情報を元に、作戦会議が進めていた所に予想より早い来客があった。


ある日、哨戒任務を終えた駆逐艦が帰還すると、通信が入った。

「マスター、宇宙海賊サンダーボルトが交渉を求めています。どうしますか?」

悠斗は一瞬考えた後、応じることにした。

「交渉に応じよう。サンダーボルトが何を求めているのか聞いてみよう」


通信が開かれ、モニターに映し出されたのは、サンダーボルトのリーダー、ベルナルド・ストームだった。

「初めまして、悠斗殿。我々はサンダーボルトのベルナルド・ストームです。我々はあなた方との協力を求めてやってきました」


悠斗は慎重に応じた。

「初めまして、ベルナルドさん。協力の話を聞かせてください。」


ベルナルドは言葉を選びながら話を続けた。

「我々も帝国の貴族間の争いに巻き込まれ、生き残るために宇宙海賊として活動してきました。しかし、私たちも平和な生活を望んでいます。あなた方の力を借りて、新しい道を切り開きたいのです。」


悠斗は少し考えた後、質問を投げかけた。

「男爵領には採掘資源はいくらでもあるしそれがダメなら護衛としてでも良かったはずそう考えたら、その機会はいくらでもあったと思いますが?」

ベルナルドは少し身を乗り出して答えた。

「確かにあなたの言われる通りその機会はありました。ですが私たちの目は曇っていたのです。今が一番いいと勘違いしていたのです。目を覚ましてくれたのはほかでもないあなた方です。以前やられた部下のデータを見ました。圧倒的な火力・防御力そして機動力どれをとっても数世代先の技術だ。このままでは我々はあなたにやられてしまい終わるだろうと、そう考えた時に気づいたのです」

「何に気づかれたのか興味はありますね」

「ありがとうございます。それこそがあなたの傘下に入るという事です。私たちはあなた方の技術力に非常に興味を持っています。共に技術を共有し合い、より強力な戦力を作り出すことで、帝国の平和を守るために協力したいと考えています。」


悠斗はベルナルドの言葉を一切信用していない。

「我々は組織の拡充に興味はありませんし技術の共有は簡単なことではありません。我々の技術は我々の生存基盤そのものです。なので難しいと言わざる負えません。ただ生き残る道はあります」

「ほう。お伺いしても?」

ベルナルドの顔が厳しいものに変わった。所詮はポッと出の新興勢力だから舐められていたのかもしれない。

「それはレオン男爵家に仕官することです。私は男爵から海賊行為をしていた物でも改心したのであれば正規軍の取り立てを約束されております」

「それは、なかなかの好待遇ですなもちろん過去の罪は洗い流してもらえるという事でしょうか?」

「もちろんです。ただ正規軍にはいるのでそれに相応しくないものは止めて頂くようになります。」

「そうれはそうでしょうな」

ベルナルドは自己責任で勝手にやるのはいいだろうと思っているしこの戦乱の中宇宙海賊から貴族会出成り上がった者もいるのだハルバート領も治安が回復したら周りからは採掘資源をむしり取ろうとやってくるだろう。武勲を立てる機会はいくらでもあるという事だ。

ベルナルドは頷き、続けた。

「了解しました。我々はまず、あなた方の指示に従って宇宙海賊を掃討することで信頼を示したいと思います。その後で、男爵家に仕官という流れでよろしいでしょうか?」

悠斗はパラケルススとエルダーリッチに目を向け、意見を求めた。2人は慎重にうなずいた。

「わかりました。まずは協力関係を築き、実際に行動を共にすることで信頼を築いていきましょう。ただし、裏切りは絶対に許されません。よろしいですね」

ベルナルドは内心ほくそ笑んだが、それを顔に出さずに感謝の意を示した。

「ありがとうございます、悠斗殿。私たちも誠心誠意協力させていただきます。共に新しい未来を築きましょう。」


こうして、ベルナルド・ストームと宇宙海賊サンダーボルトとの協力関係が築かれた。

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