おぼろ月夜
青く白い月あかりが広い野っ原を
緑色に照らす
美しく光る細い道を歩いている
ひとりで歩いても
わたしはここよ、と月が話しかけるように
ずっとついてくるのだ
歩いても走ってもついてくるのだ
なんだか心強くて歩き続けていたら
今度は眠くなってきた
さあ眠りなさい、と月が話しかけるように
高く登るのが見えた
だいぶだいぶ真上だ、さあここに横になろう
ふんわりと春の風が頬にあたり
おぼろ月夜は美しい
ぐっすり眠ると朝がやってきて
月は今度は透明になった
そしてまた夜に会いましょうと
語りかけ太陽に灯りを返した