クエスト&ランクアップ&魔法
僕とアエルはギルドのクエスト掲示板の前にいた。「ランクFの冒険者が受けれるクエストって少ないな。」採取系のクエストがほとんどだった。「そうですね。あ、これなんかいいんじゃないんですな?オニダケの採取とか。」オニダケってキノコの仲間かな。「どれどれ、オニダケを五本採取してきてほしい報酬は金貨一枚。けっこう美味しいクエストだね。」金貨一枚は、日本でいうと、一万円くらいだ。
「そうですね。これにしましょう。クエスト受けてきます。」そう言ってアエルは受付の方に行った。
僕とアエルはオニダケが生えている静寂の森に向かって歩いていた。町から歩いて二時間程でつくそうだ。
「楓さんってランクFだったんですね。お金を沢山持っていたからもっとランクが高いと思っていました。」
「僕がアルサンにつく前にミノタウロスを倒したんだよ。その買い取り金額が聖銀貨十枚だったんだよ。」
そう言うとアエルはとても驚いたような顔をしていた。
「ミノタウロスっていうと危険度B-ですよね?よくそんな強い相手を仕留められましたね。」アイツそんな強いやつだったんだ。
「そういえばアエル、異人って何?」そう僕が聞くと「異人っていうのは人間離れした力を持っている人たちのことですよ。異人ならミノタウロスくらい一発で仕留められますよ。」
「へーじゃあ僕は異人だったんだ。」そう言うとまたアエルは驚いたような顔をして
「え!楓さん異人だったんですか?」そんなすごいことなのかな?「うん。多分ねミノタウロスも一発で仕留めたし、アルサンの門番の人にも異人って言われたし。」
「じゃあ私が危なかったら助けてくださいね。」何当たり前の事を言っているのだろうか。
「あ、そろそろ静寂の森につきますよ。」お、もうそんな所か「オニダケってどこに生えているんだっけ?」
「たしか、他の木より少し赤い木の根元です。」なんか松茸みたいだな。
「よしじゃあ探しますか。」
「これで最後。オニダケの採取完了。アエル帰ろうか。」僕は最後の一本を見つけてアエルにそう言った。
「そうですね。帰りましょう。」
「なーアエルーランクってどうやったら上がるの?」もっと稼ぎのあるクエストを受けたい。
「ランクFの場合はクエストを一個でも達成したらランクアップしますよ。」そうなのか。
僕たちはギルドに入り受付の人にオニダケを渡した。
「では冒険者カードを出してください。」受付の人にカードを渡すと小さな機械にカードを入れた。
「ランクアップおめでとうございます。ランクEになりました。」カードが白から紫に変わっていた。
「報酬の金貨一枚です。」僕にそう言って報酬が渡された。
「すみません。銀貨十枚にしていただけませんか?」僕らは二人だから報酬も半分ずつだ。
受付の人は金貨と銀貨を両替してくれた。
アエルはもともと紫だった。アエルはランクアップしなかったようだ。
「楓さんいいなー。私はランクアップしませんでした。」そう落ち込んだようにアエルが言うので
「クエストをこなしていけばランクアップするよ!」とはげました。
「楓さんは優しいですね。」そうかな?僕的には普通なんだけなー。
「アエルこのあと予定ある?無ければ僕に魔法を教えてくれない?」僕は魔法をまだ使えないのだ。
「魔法ですか?私は水の魔法しか教えられませんよ?それでもいいなら。」アエルは水が得意なのか。
「うん。水の魔法を教えて。」
「町では魔法を使ってはいけませんから、町の外に出ましょうか。」へー町の中では魔法を使ってはいけないんだー。
「では楓さんまずは初級魔法のウォーターをお見せします。ウォーター。」アエルがそう言うとアエルの手から水が出てきた。どうやらこれが魔法らしい。
「こんな感じです。まず手を前に出して手に意識を集中させて手から水が出るイメージをしてください。そしてウォーターと唱えてください。」僕はアエルに指示された事をやってみると、手がひんやりしてから、手から水がでた。というか直径十cmはありそうな水がいきよいよく飛び出した。
「すごい。楓さんすごいです!普通は初級魔法ではそんなに大きくいきよいがある水はだせませんよ!」
そうなのかな?普通にやってみただけなんだけど。
「楓さんならもう中級魔法も使えるかも···楓さん!次はウォーターカッターという魔法に挑戦してみましょう。中級魔法は少し詠唱がいります。切り裂け水の刃ウォーターカッターと唱えればできます。」
中級魔法って僕今初めて魔法使ったんだけどなー。
「切り裂け水の刃ウォーターカッター!」そう唱えると手がひんやりしてから、水が飛んでいった。
そして十メートルくらい離れた場所にあった石を真っ二つにしていった。
「楓さん少し疲れましたか?」僕は全く疲れてないので、
「いや、全く疲れてないよ。」と言うと、久しぶりにアエルが驚いたような顔して
「あれほどの勢いの魔法を使って疲れていないんですか?楓さんの魔法能力はすごいですね。」あまりよく分からないがそうなのだろうか。
「僕は異人だからね」
ようやく魔法が出てきました。
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