初クエスト&巨獣
初クエストっていうのはルーンがということです。
僕とルーンは今日ギルドに来ていた。
「どれにする?ランクDのクエストまで受けれるけど。」
「これとかいいんじゃないですか?」
ルーンはそう言って掲示板からクエストを書いてある紙を一枚はがした。
「ファイアーベアの討伐か。でもルーンにとっては相性が悪いよ。」
「だからやるんですわ!苦手な相手ほど燃えるのが冒険者じゃないですか!」
「そうかな?」
ルーンはもしかしたら冒険者に憧れていたのかな。薄々気づいていたけど、他の冒険者を見る目ちょっとずつ
違うと思っていたんだけど、こういうことか。
「わかった。でも僕が危ないって思ったら直ぐに退かせるからね。」
「わかりましたわ。」
そう言うとルーンは受付のほうに行った。
「じゃあ行こうか。」
「はい!」
僕たちは町の外にでた。
「この辺でいいかな。ルーン、僕の手を握って。」
「な、なんでですか!?」
ルーンが顔を真っ赤にしてそう聞くので僕は悟った。
なんか勘違いしているな。
「テレポートで魔獣の森に行くんだよ。僕にれていれば必ず成功するから。」
「な、なるほど。」
ルーンが僕の手を握った。
「《テレポート》」
景色が一気に変わった。
ここは魔獣の森か。どうやら成功したよいだな。
「成功したね。大丈夫?」
ルーンは驚いたような顔をして止まっていた。
「ルーン?ルーンさーん?ルーンさーん?」
「···」
「ルーン?」
「はい!?あ、楓さん成功したようですわね。」
「そうだね。じゃあ行こうか。」
「はい!」
僕たちが森に入って三十分くらいしてから僕はひの魔力を感じた。
見つかったな。
「見つかったよ。」
「え、どこですか?」
「この先。」
僕は右斜め前を指差した。
「気をひきしめてね。」
「はい!」
僕たちは草木の間からファイアーベアの姿を捉えた。
「最初は私にやらしてください。楓さんがやると終わってしまいますから。」
「分かったよ。」
「ありがとうございます。では行ってきますわ。」
ルーンはそう言うと茂みからでた。
ルーンは飛び出すといきなりファイアーベアの懐に入った。しかしファイアーベアは名前の通り全身炎に包まれておりダガーでは傷を与えれなかった。
「ルーン光魔法だ!」
僕がそう言うとルーンはライトニングスピアの詠唱を始めた。
「《貫け雷の槍、ライトニングスピア》!」
お、ファイアーベアに直撃したな。でも致命傷にはならないか。ルーンの力じゃこれ以上は無理か。
「ルーン、よくやった。後は任せて!」
「わかりましたわ。お願いしますわ。」
少しは身体を動かしたいけど、ガントレットじゃないのも使ってみるか。
「《アクアソード》」
僕はそう唱えると、水でできた剣が目の前に現れたからそれを握った。
僕はファイアーベアに向かって走りだし一瞬だけ素早さをはやめてファイアーベアのお腹を切った。
「おうりゃぁぁ!」
するとファイアーベアは動かなくなり地面に倒れた。
「やりましたね楓さん!」
「そうだね。ルーンもよくやってくれたよ。」
「私はまだまだですわ。」
僕はルーンの緊張をほぐしていると、背後から大きい生き物の気配を感じた。
大きい、しかも強いな。
「ルーン、そこの茂みに隠れていて。」
「なんでですか?」
「いいから早く!」
「わかりましたわ。」
ルーンはよくわからないような顔をしていたが指示に従ってくれた。
後ろから気配が近づいてくる。
そしてそれは僕の目の前に現れた。
「ミノタウロス···。」
そこにいたのはルビーをも越えそうな大きさのミノタウロスだった。
「こんな大きいのがいるのかよ···。」
『グガァァァ』
ミノタウロスはそう叫ぶと僕に向かって突進してきた。
僕はそれをギリギリでかわした。
「あいつはどうやって仕留めよう···。」
ミノタウロスの弱点は···火だ!
僕はそれを思い出した。
「《ファイアースピア》!」
ミノタウロスは《ファイアースピア》を受けても全く動かなかった。
そしてまた突進攻撃が来た。
僕はそれを避けると、考えた。
あれを使うか。
「《ファイアーランス》!!!」
僕がそう唱えると、普通のランスの十倍はあるようなものを作り出した。
僕はそれを握り、とても高く飛び上がりミノタウロスの頭まで飛ぶと思いっきりランスをミノタウロスの胸目掛けて投げた。
「うおりゃぁぁぁぁぁ!!!!」
ランスはミノタウロスの胸をきれいにくり貫いて、地面を深く抉ってから消えた。
どうやら倒したようだ。
「やった···みたいだね。」
僕は確認しながらそう言った。
「楓さん!無事ですか!」
ルーンがそう言いながら飛び出してきた。
「ああ、うん。大丈夫だよ。しかし今のはなんだったんだ?僕が前倒したミノタウロスはもった小さかったよ?」
「今のは巨大化した魔獣。つまり巨獣ですわ。」
「なるほど巨獣か。これはギルドに報告した方がよさそうだね。」
「そうですわね。」
僕はこいつの正体がわかって安心した。
僕はブレスレット型の僕のストレージボックスにこいつを入れた。
あ、ファイアーベアも忘れないように入れなきゃ。
「じゃあ帰ろうかルーン。」
「はい!帰りましょう。」
「じゃあ僕の手を握って。」
ルーンはまた顔を真っ赤にしながら手を握った。
「《テレポート》」
ルーンとアエルがどっちが喋っているかわからないと思うので、できるだけわかりやすくします。
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