姫
僕たちはアルブスの城を出て一度町に戻ることにした。
「本当にいいんですか?一国の姫が自分の国を離れて。」
「私は国を離れても大丈夫ですわ。」
「はあ、では僕たちの町に行きましょう。」
僕たちはルビーに乗って帰ることにした。
「ここが僕たちの泊まっている宿です。今部屋を取りますので少々お待ちを。」
「分かりましたわ···。」
姫様はお金を持っていなかったらしい。
「これが部屋の鍵です。」
「ありがとうございます。では、今後の話をしたいのですが···。」
「それなら、どうしましょう。僕の部屋に来ますか?もちろんアエルとセリアも一緒に。」
「そうして頂けると嬉しいですわ。」
僕の部屋に全員が集合するとまずは、僕が話を始めた。
「まず、これからの事ですが、姫様の部屋は確保出来たから、次にお金ですね。今あるのも底をつきそうですし。」
「申し訳ないですわ···。」
「そんなつもりで言った訳ではないのですがそういえば姫様の目的が気になります。」
「それは私もきになった。」
「はい、わかりました。私は楓さんを見定めておりますわ。私の夫としての器を。」
「なるほど···。」
「「「はい????」」」
どういいことだ。夫?どういうこと?
「命を助けてもらった方にはそれ相応の報酬がいりますわ。それが私との結婚ということですわ。」
「僕はあれは僕のかってな考えでやっただけですから、報酬なんて···。」
「王家の者の命を助けたのですわ。それがどのようなことかはお分かりでしょう。」
「そうですが。しかし、しかし、あなたの意思はどうですか?何処の馬の骨か分からない奴のお嫁さんになるのは。」
「それは大丈夫ですわ。貴方は私たちの命を助けた頂いた。しかも自分の意思でですわ。そのような行動をとる人が悪人の訳がないですわ。そうではないですか?」
「そんなものかな?ですがしかし···」
「付け足しておきますと、私は少し楓さんに好意を抱いておりますわ。」
「「「はい???」」」
もうなにがなんだかわからなくなってきた。
「こういうことですか。僕は王家の方々を助けた。そしてそれ相応の報酬はあなたと結婚する事。しかもあなたは多少なりとも僕に好意を抱いている。」
「そういうことですわ。結婚をする前にあなたを見定めておきたいのですわ。」
「なるほど、ではその期間中にあなたが僕を夫としてふさわしいと判断すれば、」
「結婚いたしますわ。」
「話が大きくなりすぎてもうわけがわからない。」
「では、私に対して敬語はお止めください。そして私をルーンとは呼んでくれないでしょうか?」
すみません可愛い顔で僕の顔を覗かないでください。惚れてしまいます。
「わかりました。いやもう分かったと言うべきかな。」
「はい!これからよろしくお願いしますわ。」
「なんか私たち置いていかれてない?」
「そうですね。私も思いました。」
アエル達は不満そうな顔をしながらそう言った。
僕の力じゃこの人に勝つのは無理だよう。
アエル達はそれも分かっていたのか、諦めたような顔をした。
「じゃあ、明日クエストに行こうか。」
「いいですけど、私は戦えませんわ。」
「そうか···なら、とりあえずギルドに行って冒険者登録するか。」
「はい、そうしましょう。」
一国の姫様が冒険者になっていいか分からないけど本人が認めているしいいか。
「行きましょう!」
「え、今から!?」
「今からですわ。行きましょう。」
「もう分かったよ。」
僕はルーンを連れてギルドに入った。
受付の前に行くと、
「この子を冒険者登録したいんですけど、できます?」
「出来ますよ。冒険者登録ですね。」
そのあと僕が行ったようにルーンも登録した。
「これで冒険者になれた訳だけど、明日クエスト行ってみる?」
「はい。そうしたいですわ。」
「じゃあ今から武器を買いに行こうか。」
「わかりましたわ。」
僕たちはいつもの武器屋スミスに行った。
「ルーンが使いたい武器とかある?」
「そうですわね···。軽い武器がいいですわ。」
「軽い武器か···。スミスさん、軽くて初心者にも使いやすい武器あります?」
「そうだな、レイピアは使いにくいか。じゃあダガーかナイフなんてどうだい?」
「どっちがいい?」
「そうですわね。とりあえず見てみたいですわ。」
スミスさんはそう聞くとダガーとナイフのいいやつを取ってきてくれた。
「今はな、ダガーはいいやつがあるんだが、ナイフは前売れてしまってな、いいやつでも一角猪の角でできたやつが最高なんだよ。」
「それならダガーにしようか。切れ味もいいほうがいいだろう。」
「でも少し高いぜ?」
「どれくらいです?」
「聖銀貨八枚だよ。」
聖銀貨八枚!?僕の持っているやつの倍じゃん!
「そうですか。明日クエストに行ってくるので、その報酬で買いに来ます。」
「そうかい。じゃあまたな。」
僕たちは何も買わずに店を出た。ていうか買えなかった。
「ルーン明日クエストに行くけど、僕の持っているダガーを使う?」
「楓さん持っているんですか?」
「うん。ほら。」
僕はそう言うとブレザーをまくって腰につけていたダガーを見せた。
「これで良ければ貸すよ。」
「本当ですか?」
「うん。いいよ」
「では、貸してもらいますわ。」
僕は腰につけていたダガーをルーンに渡してルーンの腰につけてあげた。
「ありがとうございます楓さん。」
今回は長くなりそうなので、今回と次回で前編、後編といった感じにしたいとおもいます。
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