↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/94

4話 0日目:昼 【妻】笑う伯爵夫人

題名の【】は視点になります。

【母】マリアンヌ夫人

【夫】アダム伯爵

【妻】アナスタシア公爵令嬢兼伯爵夫人


◆主要登場人物

・アナスタシア:25歳。アダム伯爵の妻であり公爵令嬢。甘やかされて育ったお嬢様。

・アダム   :25歳。アナスタシアの夫。平民から成りあがった伯爵。母を大事にしている。

・マリアンヌ :49歳。アダム伯爵の母。夫は蒸発。一人で息子を育てたので愛情深い。貴族生活には慣れていない。

【アナスタシア視点】


 公爵令嬢であり、伯爵夫人であるアナスタシア・デ・マドリードは、天蓋付の高級ベッドにダイブしていた。

 笑いをこらえきれず、布団に顔をグリグリ押し付ける。


 まさかねー。

 あんなに上手く行くとは思わなかった。

 

 まるで嘘みたい。

 一瞬、夢かと思っちゃうぐらい。

 それぐらい信じられなかった。

 

 私が煽ると、彼の母、マリアンヌ、子供みたいに怒るんだもん。

 ありえない。

 もー、今思い出しても笑いが止まらない。

 まぁ、怒らなかったら、怒るまでチクチク煽り続けるつもりだったんだけどね。


 やっぱり彼女には、貴族間同士の駆け引きはしょせん無理みたいね。

 どうせ私の事も小娘ぐらいにしか思っていないんでしょう。

 

 全く、周りが見えてないんだから。

 大事な息子を取られて苛立ってるのがすっごく伝わってくるんだもん。

 貴族なら真意はちゃんと隠さないと。 


 なんか、昔飼っていた犬を思い出しちゃったな。

 その犬はとんでもない方向音痴で。

 首を振ってウロウロしたかと思うと、いきなりなんでもないぬいぐるみに噛みかかってた。

 お父様は猟犬に育てるようだったけど。

 全く命令とは関係標的に噛み付くので、数日後に姿を見かけなくなったけど。


 でもビックリ。

 まさかフキンを投げつけられるとは思ってもみなかった。

 フツー、そんなことしないでしょ。

 思っても、考えついても絶対にやらない。

 女の子同士のお茶会でさえ、そんな事した子は一人もいなかったのに。

 

 てっきり怒って怒鳴るくらいが関の山だと思ってたのがはずれちゃった。

 ちょっと想定外にアダムのお母様はパワフルだったみたい。

 もし、何か怒鳴られても「あっ、そー、どうぞどうぞ」って感じで内心流しながら。

 とっても傷ついた泣き顔を披露しようと準備してたのに・・・

 それをする間もなかった。

 鏡の前で何度も練習した私の泣き顔を。

 

 その前にドカーンってフキンを顔にぶつけられたから。

 だからねー、ビックリして顔にまともにフキンを食らっちゃったわけ。

 今も変な感触が頬に残ってるの。

 

 もうー、最悪。

 気持ちわるー。

 水気が強かったからすっごく変な感触だったし。


 全くもう。

 私の顔に傷がついたらどうなっていたことか。

 国の損害だし、きっとお父様が怒って、勿論フキン投げマリアンヌは死刑。

 それにアダムも何らかの罰をうけていたかもしれないわね。

 だってお父様は私のこと大好きだから。

 

 でも、まだまだ始まったばかり。

 これからが大事なんだから。

 このまま順調に計画を進めないとね。


 後。

 彼、私の夫、アダム。

 私の顔にフキンがミドルヒットした時に、思わず笑いそうになっていた彼。

 

 私はフキンの冷たさを顔面で感じながらも、それを見逃さなかった。

 

 彼、何を思ったのか、口元を緩めていたの。

 信じられない。

 もーう、本当に全く頭にきちゃう。

 彼はすぐに「さも大変だ!」みたいな顔をしたからばれてないと思ってるみたいだけど。

 はっきりいってバレバレだから。

 

 まぁ、もうすぐ彼はとんでもない目にあうはずだから。

 それぐらいいいけどね。

 見逃してあげる。



 ベッドの上で状況を整理していると。

 私はふいに気づいた。

 

 あっ、ヤバッ。

 ベッドに寝っ転がるとドレスにシワができちゃう。


 慌てて立ち上がり、化粧台の前の椅子に座る。

 鏡をみて自分の姿を確認すると、ドレスに皺は出来ていないみたい。


 ふぅー、よかった。

 これ一着しかないお気に入りなの。

 

 手入れも大変だし。

 この服を作っていた人はどっかいっちゃうし。

 とはいっても、服の管理は私がやるんじゃなくてメイド達がやるんだけどね。


 さぁ、カミルには誰も部屋に通さないようにお願いしといたから。

 多分、誰も入ってこないはず。

 楽な服に着替えてリラックスしないと。


 でも、小心者のアダムは私に謝りに来るだろうなー。

 きっと、自分の部屋でウロウロ迷ってからくるはず。


 後でカミルに、いつきたか?どんな表情だったか?何回きたか?何を言っていたか?

 詳しく聞かないと。

 

 どれだけ私の事を大切に思っているかちゃんと確認しないとね。

 態度で愛情を示してもらわないと。

 

 私としては、最低1時間に1回ぐらいは様子を見に来て欲しいなー。

 来てくれるかなー、彼。

 


 さてさて、そんな事は置いといて。


 私の方は準備をしないと。

 表情の。

 彼の母に侮辱されて、精神的ショックを受け、泣きはらした顔を作らないと。

 「何時間も枕を濡らしていました」って、一目で分かるように。

 

 化粧は得意だから難しくないはず。 


 まず、目元を腫れたようにするのは必須ね。

 後、鼻周りも少し赤くしとこ。


 こういう細部をしっかりやらないとね。

 大事、大事。


 でも、赤鼻になると、よっぱらいみたいだからそれは控えた方がいいわね。

 酒に溺れる貴族令嬢は多いけど、そうなったなおしまい。


 そういえば、酒といえば、お母様もきっとかなり飲んでるわね。

 私には分かったわ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
拍手ボタン設置中。なろうユーザーでなくても、一言感想を送ることができます。

 

連載始めました↓
彼女が二股していたので、腰が砕ける程衝撃を受けた。

 

連載始めました。よろしくお願いします。↓
転生したら吸血鬼さんだった件~チートで世界最強です~

 

さくっと同時連載中。↓
もう、結構ですわっ!

 

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。