ふつうが一番6
読んで頂きありがとうございます(´▽`*)
子供の時、膨大な魔力が宿り天才魔術師ゼロの唯一の弟子になって王家に仕えるようになったスーパーわがままでいつも私を弄って楽しんでいた姉
まぁ、私もそれなりに仕返しをしていたが・・・・・
姉が魔力を使って、私を透明にした時、天才魔術師ゼロが助けてくれことがある
魔法無効化のお守りも姉の嫌がらせ被害から少しでも逃れる為に天才魔術師ゼロが私に可哀想だからと、特注で作ってくれたのだ
ちなちに私は仕返しに姉の鞄の中にゴキさんを投入したが今は気にしないでおこう
歳が近い姉妹なんて、ライバルみたいなものだ
なかなか、過酷な思い出が沢山あるが、仲が悪いわけではない
『別に今回のは嫌がらせじゃないわよ?偶然よ偶然!』
「・・・・・めちゃくちゃ、嘘っぽいんだけど?何があったの?」
『あまり詳しくは言えないのよーそうね~アルの転移に失敗しちゃったのよ~うっかりね・・・・・』
多分、そのせいで彼は記憶喪失になったのですが・・・・・
でも珍しい・・・・・姉が魔法を失敗するなんて
性格はどうであれ、魔法に関しては一流
失敗したなんて殆ど聞いたことがなかった
『彼はアルフォンス・スカイ。王国騎士団長兼私のペットよ』
はぁ?騎士団長でペット??
私はアルフォンスを見た
私と目が合うと睨みつけ顔を歪めた
「あの、性悪魔術師の妹か・・・・・」
「性悪・・・・・否定しません。はぁ」
ため息が出た
アルフォンスも姉にイジメられたのねー可哀想に
つい、同情の眼差しを向けてしまった
『・・・・・カレ、狙われてるのよ・・・・・ある方に。こっちで片付けたいから邪魔だったのよねー』
「え?狙われる?」
『明日にはどうにか出来そうだから、今日一日泊めてあげて』
姉が頼み事なんて、今までなかった
『絶対誰が迎えに来ても渡さないで』
急に声のトーンが下がった
いつもとは違う真剣な声
「お姉ちゃん・・・・・」
『頼んだわよ』
ブツっと回線がきれた
「わたしはすぐに城に戻ります」
私達姉妹の会話を聞いてか
アルフォンスは難しい顔をして家を出ようとしたが、兄が扉の前に立ち道を塞いだ
「駄目だ。シュリナが頼み事なんて滅多にしない。よっぽどヤバイ状況じゃないのか?」
「しかし、殿下を守るのがわたしの使命。すぐ戻らなければ」
「アルフォンスさん、狙われると姉が言ってました」
私もここで引き止めなければと思った
「心配無用。貴方達には関係ない」
顔を曇らせ、他人を拒絶する
何処か孤独を感じる
さっきまでのへらへら青年を思い出すと心がざわめいた
「関係ないって・・・・・そうかもしれないけど・・・・・」
騎士団長をするぐらいだ、きっと強い人なんだろうけど
姉が助けようとおそらくわざとココに転移させたのなら・・・・・
「まだ、お礼してもらっていません!」
「お礼?」
アルフォンスは何言ってるんだと言う顔をした
「ついさっき、記憶が戻ったらお礼すると言ってました!今晩一晩泊まって行って下さい!」
アルフォンスは目を見開き固まった
「僕も確かにお礼するって聞いたよ?」
インキュバスが微笑む
「騎士団長ともある方が嘘つかないよね?」
「ぅ・・・・・わかった。今晩一晩だけ」
アルフォンスが仕方無いとばかりのリビングに戻り椅子に座った
ほっ
「ありがとう。」
コソッとインキュバスにお礼を言った
「だって、カレは僕の獲物だもん。他に盗られたら困るからね」
と、ウインクをしてきた
私は顔が引き攣った
こりゃ、当分お守りは外さない方がいいな・・・・・
この話の兄姉のモデルは私の実の兄姉です(笑)超自己中の姉にオタクの兄、ふ・・・今では楽しい思い出が沢山ありますよーふふふ