初めての授業3
オリエンテーションが終わって、授業が本格的に始まる。
基礎ということで、いつもやっていた走り込みから始まる。
僕にとってはいつものトレーニングでも他の人には初めてのものなので説明から入った。
負荷を自動で調整してくれる魔法が込められているギプスによって、全員の走るペースが強制的に合わされる。
僕のギプスは普段使っているものよりも重くなっていて普段よりも魔力を多く使って身体強化魔法を使う。
スタートの合図とともに全員が走り始める。
いくら強化魔法をかけているとはいえ、負荷が大きく後ろからのスタートになってしまった。
後方スタート組は、僕以外にも負荷が大きい人と運動が苦手な人の二通りがいるようだ。
僕は途中からペースを上げて前に出ていく。
同じようにペースを上げる人もいれば最初に勢いつけすぎたのかペースを落とす人もいる。
そんなこんなで、運動場を3周するとゴールになった。
走った後少しの休憩時間が入り、集合の合図があった。
集合すると今度は魔法を使って目標物を指定の場所まで動かす課題が出された。
難しい課題ではないが、物体の重量や強度によって加減をコントロールしなければならない。
動かした時、目標地点までの誤差を詰めようとするとなかなか苦戦した。
次の課題は今までと打って変わって、炎を顕現させるといういかにもファンタジーな魔法をコントロールするというものだ。
だがよくよく考えると、自分の体を強化するだけの身体強化魔法や自然回復や修復などのイメージをするだけの回復魔法と違って、炎を魔法でどうやって出せばよいのだろうか。
そう戸惑っていると彼が声をかけてくれた。
「うまくいっていないようだな。魔法はイメージも大事だが、固有魔力に従うことでも使うことができる。むしろ固有魔力との相性が悪くて特定の現象を起こせないなんてことはざらにある。」
そう言うとほかの生徒のところに行ってしまった。
周りをよく見ると僕以外にも魔法で炎が出せていない生徒はちらほらといる。
焦らずに、自分の魔力と向き合ってみる。
赤く燃える炎
圧倒的な熱量
地を焼き尽くす火山
――絶対的な太陽
極限まで集中する。
イメージはできた。
後は魔法を発動するだけだ。
補助用に魔法陣を宙に描き出す。
魔法を発動しようとしたところで、魔法陣が壊され魔法が打ち消された。
彼から『後で指導するため今の魔法は使わないように。今日は必ず部活に参加するように。』とメッセージが送られてきた。
終業のチャイムがなる。
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