テスト
テストの日である。
日に日に厳しさが増していく訓練に耐えて、入試の日が来た。
入試会場は署内の会議室の一つを借りて行われる。
基準に達していれば、不測の事態に対応するための定員枠で合格とのことだ。
僕はテストというものにいい思い出がないが、十分に準備をしてきたため不安はない。
テストの形式は、筆記が国数理社+英仏独伊中韓の外国語からいずれか一つ+魔法理論・倫理で、実技が魔法と身体測定である。
テストの時間は筆記試験が1教科50分、実技が適宜である。
1日で終わる日程になっているが、負担はでかい。
試験中及び休憩時間に魔法の仕様は固く禁じられており、回復魔法を使用して体力を回復させることもできない状態で最後までやり抜かなければならない。
最初の国語の問題が配られ、テスト開始の合図を送られる。
完全筆記制の上に問題文も使用されている文章も長く想定しているよりも難易度が高いが、無理な範疇ではなかった。
数理社英についても、同じように筆記問題のみで構成されていて難易度自体も一般的な入試問題よりも高くなっている。
それでも努力の甲斐あって、解ける。
変化が起きたのは魔法理論・倫理だった。
前の世界にはなかった教科だったので、力を入れて下調べをした。
結果、入試で問われるのは一歩踏み込んだような複雑状況想定がされている。
しかし一般的な教養があれば解けるような問題しか出されておらず違和感を覚えた。
試験終了の合図とともにペンを置く。
その後の実技試験は滞りなく終わらせることができた。
実技試験が終わると同時に試験の合格を告げられた。
僕は春からの学校生活に思いを馳せるのだった。
ーーー
「あいつは俺の期待通り成長して見せてくれた。お前もそう思うだろ?校長先生」
「君は春から私の生徒であり同僚の先生になるのだから、言葉遣いには気を付けたまえ。それはそれとして、テストのあのギミックに気が付けた受験生が4人…彼も含めて5人しかいない。よくあんな性格の悪いギミックを思いつける。問題文が魔法陣になっていて、魔力をうまく流し込むと魔法としては起動せずに崩壊する、失敗すると魔法陣が術者を眠らせる。崩壊した魔法陣は、新たな問題文になる仕組みになっている。その上問題も最新の魔法技術に関する研究をテーマとしている超難問。完答できたのは彼だけなのを考えると、君を除いたとき一番優秀なのは彼ということになる。」
「誰が育てたと思ってる。この俺が直々に育て上げたんだぞ。」
「二人とも期待して学校で待ってるから、ちゃんと来いよ。零。」
次回は幕間のラストですが、登場人物の設定を書くので物語としては今回が最後です。
感想、誤字脱字の報告待ってます。




