No.7 立ち入り禁止
「うん…これ。入っちゃいけないとこだ。確定で」
真っ暗だ。てか…なんでここに来たんだっけ。思い出せない
「とりあえずここから出なきゃ」
グイッ
ん?服が引っ張られて……なんだこれ。黒い。手?
「アルック。いた」
「うぉっ!ネプチューン。びっくりした…」
「ここ。入ったら。ダメ」
「ごめんなさい。なんか…なんでここに入ってきたかが思い出せないんだ」
「大丈夫。早く行こう。迷子にならない。ように。手。出して」
「あ、あぁ…」
いや待て。こんな雰囲気だったか?空気感が妙に…違う。俺は人の雰囲気が分かる。いや、オーラというべきなんか。纏ってるのが分かる。それは全員違うくて。天夜様のことを宇宙そのものが目の前にいるような感覚と書いたが。その通りで。俺にはバカでかくて比にならないほどの雰囲気がした。ま、それは置いといてだ。このネプチューン。ほぼ…90%は似ている、というか同じだ。残りの10%だが、ネプチューンの雰囲気とは全く違う。ということはだ
「お前。ネプチューンじゃないだろ。何者なんだ…」
「………え。ネプチューン。本当」
「いや違うだろ。明らかに……」
「いや。私。本物」
「ネプチューンは私とかは言わない」
「そう。私。なんて。言わない。俺」
「…!ネプチューン!」
「勝手に。行かない。危ない場所。たくさん」
「それは本当に申し訳ない…」
「………邪魔入っタ」
っ…!姿がネプチューンから変化して。あれは…
「星海の龍。こんな。大物とは」
すごい。星海バージョンだとこんなにもでかいのか…これが真っ黒じゃなかったらもっと綺麗なんだろうか…
「あいつ。襲ってこない。今のうち」
「逃がすト思ウか?」
「やっぱり。飲まれて。知性持ってる。厄介…」
「どうすれば…」
「早めに。決着つける。少し下がる。危ない」
「は、はい…」
「外二…出せ!」
「ダメ。危険。出せない。なぜ。そんなに外でたい?」
「もう一度。星海デ泳ぎタい。そレだケだ!」
「知性を持ってる。なら。主殿に…」
「そノ。主殿なら、私を星海に再ビ泳がせテくれ!」
突進攻撃だ。しかも速い…
「ネプチューン!避けないと!」
「大丈夫」
その時。ここの温度が一気に下がった気がする。理由はすぐに分かった。ネプチューンは隠すようにして背中の後ろ側に左手を。リュウグウノツカイから見えないようにしていた。そして…その左手からは冷気が出ていた。それは恐らくネプチューンの能力なのだろう
「お前ヲ倒して、外へ出ル…!」
勝負は一瞬だった
「少し。凍ってて」
リュウグウノツカイがネプチューンに迫る中。ネプチューンがリュウグウノツカイに向かって左手を突き出す。その瞬間
「……!」
リュウグウノツカイの周りの空間ごと凍った。リュウグウノツカイは何も声を発することなく氷の中に閉じこめられた
「すごい…」
「安全。大丈夫」
めっちゃ触るやん。今にも動き出しそうなんだが…
「そんなに触っていいのか?」
「大丈夫。仮死状態」
「これ、どうするんだ。このままってのも…」
「星魚が知性持つ。珍しい。位が高い。これは主殿に連絡。どうにかしてダークマター。取ってもらう。今はここ。離れる」
「…分かった。でも解けないのか、氷」
「解けない。俺が解除するまで」
「なら安心だな。よし、行こう」
そして、俺たちは部屋を後にして。天夜様のところに向かった。部屋から出る途中に天夜様に連絡したそうなのだが、実際に聞きたいということで呼び出しを食らっている
「失礼します。主殿」
「………わぁ…」
天夜様の部屋に入ると。なんということでしょう。八天が全員揃ってるじゃないですか。これはやらかしたな…罪悪感が悪化してくぜ
「ネプチューン。アルック」
「「はい」」
「ちゃんと説明をお願いしますね?」
……生きられるかな俺
ちょっとした戦闘?らしきものだったけどネプチューンが強いね。
ー設定とか書くゾーンー
ダークマターは不純物のようなものでそれがときおり意思を持ったかのように星魚達に入り込むと
黒く変色し、凶暴性が増す。ちなみに最近ではダークマターの様子がおかしいらしい