No.53 紫色の欠片とノイズ
「…終わった…のか」
「館長ー!」
「…!モノウダ。3人共怪我は?」
「こちらは大丈夫です。怪我もありませんジーニアス様」
「あ、その本に。あの狂信者が?」
「はい。末端でしたが、有益な情報源です。保管は私がします」
「そうですか。分かりました!」
「……?」
ん?これ、あ〜。あの狂信者が飛ばしまくってたやつか。紫色…紫……
ジジッ
とノイズが走るような感覚がアルックに走る。まるで消去されかけた何かが蘇ってきそうな、そんな感じだ
「っ…」
なんだろ。なんか、触んなきゃいけない気がする
カタカタ
(本が揺れて……はっ!)
「アルック!避けてください!」
「え、」
なん…で…欠片が浮いて…避けなきゃ!
「…痛っ゙!」
「秘奥の魔導書!連動衝撃波!」
「うわっ…!」
風と音がすごい…これが魔導書。すごい…欠片が一瞬で粉々に
「アルック。どこを切りましたか」
「手の…平です」
「すみません。先に欠片をすべて壊しておくべきでした…」
「いや、ジーニアス様。こちらこそ申し訳ありません。飛んでくるとは思わず…近づいてしまい」
「モノウダ。メンラム。少し席を外します。2人は欠片を壊していてください」
「「了解です」」
「では、アルック。簡易的な医務室があります。そこへ行きましょう」
「は、はい」
ということでジーニアス様に連れられるがまま医務室。ジーニアス様曰く本格的なのではないらしく、いらない部屋を念のため医務室にしたそう
「座って、手を出してください」
「……」
「かなり深くまでいってますね」
「あはは…」
「消毒します。確実にしみますので我慢してください」
「しみ…ひっ!」
「よし。あとは…」
なんで言葉を詰まらせてるんですか!?
「…縫った方がいいですね」
「…!」
ぬ、縫う!?
「大丈夫です。眠らせます」
「眠らせる!?」
「はい。これは知識の本。化学項目に属するもので、今睡眠薬作りました。すぐ終わりますので」
「あ、あの。拒否権…」
「では。おやすみなさい」
拒否権……ない…やん…
「はっ!」
「起きましたか」
「ジーニアス様!いたっ!」
「左手はあまり使いすぎないように」
「……縫い終わったのですか?」
「はい。それと、起きてそうそう悪いのですが。なぜ、あの時。ふと、欠片のほうを見つめてぼーっとしていたのですか?」
ぼーっと…確か
「なんか、いや…なぜか。あの紫色の欠片を見た時。ノイズみたいなのが走って…」
「ノイズ?」
「はい。なんていうんでしょうか、一瞬だけ変な光景が垣間見えた気がします。一瞬すぎて分かりませんでしたが」
「ノイズ…」
あ、また本が飛んできた。本当に本を持ってこれるんだな…すげぇ
「その本は?」
「とある友が残した物です。似たような記録があったと思うのですが……」
ペラペラと素早くページをめくるジーニアス様。そして該当ページを見つけたのか手が止まる
「………」
「あの。どうしましたか」
「その、一瞬の光景。何か分かるとこはありませんでしたか?」
「分かる…」
一瞬すぎたしな。なんか、あるっけ。ん〜。あ、そういえば
「あのですね。欠片。あの紫色の欠片があった気がするんです」
「どこに」
「周りですかね。目線も変だったんですよ。自分が倒れてるみたいな目線だったんですよね」
「……ノイズは。なにか、忘れている事を思い出そうとしてると書いてありますが。聞いている限り……限り…」
「限り?」
「おそらく…そのノイズは、私の影響かと」
「ジーニアス様の?」
「はい…昔。遥か、遥か昔の事です。これと似たような物を見たことがあったので。それの記憶が一瞬だけアルック。あなたに行ってしまったようです」
「なるほど…」
「とりあえず。もう少し休んでください。私はメンラムとモノウダのとこへ行きます」
「分かりました」
ガチャ
「……随分…動揺していたように見えたんだがな。ジーニアス様」
ささ。怪我をしちまったぜ。手の平って結構痛いですよね。そんで、意味ありげなノイズなどなど。次の話はアルックさんお休みで少しばかりジーニアスが主役となります。え、ついさっきも主役ぐらいじゃなかっただって?……いいんだよ。次の話はかなり重要だから!
ー設定とか書くゾーンー
特になし!




