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 突然、俺たちの前に現れたのは、


 全身黒ずくめの……誰?



 顔の隠れたフルフェイスヘルメットな頭部、


 何やら怪しげな後付けパーツが多数装着されたボディースーツ、


 追加兵装やらスラスターやらをてんこ盛りってな感じの背中のバックパック。



 うわっヤバいな、あれ。


 敵だったらかなりヤバいヤツ、つまり強敵感バリバリ。


 もし味方でも相当にヤバいヤツ、つまりアレなセンスバリバリ。




「お疲れさまです、アリシエラさん」

「ずいぶんとお早いお着きですねっ」



 ……マジですか。




 ---




「おはようございますっ、ノルシェさんっ」

「そして、はじめましてですねっ、ウェイトさんっ」

「チームモノカと仲間たちを支える裏方担当乙女、アリシエラですっ」

「よろしくお願いしますっ」



 はじめまして、ウェイトです。


 えーと、出来ればヘルメットを脱いでいただければ……



「おっと、申し訳ございませんっ」

「新型魔導スーツ『ヘルダイバーS』は、着心地バツグン過ぎて装着していることを忘れちゃうほどの快適さ、なのですっ」

「ちなみに『ヘルダイバーS』とは、"ヘリテイジ ルーズフィット ダメージレスウェア イリーガル バージョン タイプ サバイバー"の略称ですよっ」

「えーと、それでは失礼して……」


「キャストオフライン!」



 ピカリンッ



 眩しい光の中から現れたのは、


 ナイスバディなにゃんこ系獣人娘さん、


 ってか、なんでレオタード姿!?




 ---




 ただ今、一服中。



 素敵なレオタード姿を凝視していた俺、


 に気付いたリルシェさんが、着替えさせるためにアリシエラさんを拉致、


 そしてすぐさま一軒家テントへ。



 ひとり残された俺は、朝の風景を眺めながら、


 いや、警戒体制を維持しながら、


 自分で煎れたお茶をたしなんでいる次第。



 何だか、人見知り結界がどうとかこうとか、


 そんなのどうでもよくなっちゃうようなイカれた状況ですよ、これ。



 この先どうなっちゃうのかな、俺の人生……




 ---




「大変に申し訳ございませんでした」

「久しぶりの遠征任務でテンションが天井知らずしていたことに気付きませんでした」

「改めまして、アリシエラです」

「チームの裏方担当ですが、よろしくお願いします」



 改めまして、ウェイトです。


 ノルシェさんをリルシェさんに変身させてくれる素敵なおみみとしっぽには、


 いつも大変にお世話になっております。


 今度ともよろしくお願いします。



「礼儀正しい素敵なパートナーと巡り会えて本当に良かったですね、ノルシェさんっ」



「えーと、場も落ち着いたことですし、そろそろ本題に……」




 ---




 レオタード姿も素敵でしたが、もちろんメイド服姿もとてもお似合い。


 あれが噂のナイスバディネコミミメイド、アリシエラさん。



 今は、どこからか取り出した作業台にて『Gふなずし』を一心不乱に調整中。


 時々、使用状況について話しかけられたリルシェさんが、作業を覗き込んだり。


 そのおふたりのお姿を、セクハラ警報されないポジションから眺めている、俺。



 良いよね、異世界。



 あんな感じで、おふたりが話し込むお姿、


 何と申しましょうか、とても良い眺めなのです。




 だってほら、見てくださいな。


 リルシェさんのふさふさわんこしっぽと、


 アリシエラさんのゆらゆらにゃんこしっぽが、


 お隣り合わせな後ろ姿でデュエットしているのですよ。



 視線がアレ過ぎて気色悪いなんてことは百も承知。



 俺、ただただ幸せ……



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