02
俺、瞬殺。
密着状態での対処法となる体術を教わるデモンストレーションとして、
まずは暴漢役の俺が撃退技をかけられるというシチュエーション。
嬉々として全力で抱きつこうとした俺ですが、
感触を確かめる前に早業・凄技で瞬殺されて、
全身の腱やら関節やらが断末魔の悲鳴を……
つまりは俺、一瞬で再起不能。
あー、マジ限界の痛みって、体感した人はこんな感じになっちゃうんだ。
身じろぎ痙攣どころか、うめき声すら出せませんよ。
空が……青いですね……
「大丈夫ですよ、ウェイトさん」
「この薬こそが、我がチームモノカお抱えの主治医クロ先生が先日完成させたばかりの特効秘薬!」
「こちらの"エリクサー・マイルド"をひと瓶飲めば、どんな大ケガ・難病もたちどころにキレイさっぱり無かったことにっ」
「しかもこの秘薬、一日一本という要量を絶対厳守すれば、副作用も反動も一切ナシっ」
「さあっ、まずはグイッと一本!」
口移し、なんていう甘ったれた行為は当然あり得ず、
仰向けにひっくり返っている無様な俺の半開きの口に、
容赦無くズボリと突っ込まれた怪しげな薬瓶。
グイッ、ごくり
……おっと。
凄いですね、これ。
あの断末魔ちっくなヤバい痛みがキレイさっぱりすっきりぽん。
これぞまさに飛躍的効能な秘薬。
「効き目については全く心配してませんでしたが、お味の方はいかがでしたか」
えーと、柑橘系ですね。
たぶん、みかん味、かな。
飲みやすくてとても美味しかったですよ。
出来れば、もっとガブ飲みしたかったくらい……
「えーと、何だかウェイトさんのまなざしが……」
うん、本当にもう一本飲みたいかも。
割とマジで。
っていうか、めっちゃ飲みたいです。
あー、なんすかね、これ。
飲みたい気持ちを抑えられないぞっと。
っていうか、コレってもしや禁断症状……
「すぐにクロ先生に連絡しますね!」