表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/23

17


 ただ今、野営中。


 場所は、例の襲撃現場とニルシェ王都の中間地点くらい。



 街道から少し離れた場所に、目立たぬよう一軒家テントを設営。


 いつものように、魔物避け結界と敵性存在接近警報で備えは万全。



 リルシェさんからの休憩宣言での野営ですが、


 ようやく落ち着いた一軒家テント内の居間で、


 さっき話しかけられたとおり、お話しを聞くことに。



 もしかして、勝手に『道連れ』を使って危ない目に遭わせてしまったこと、


 怒っているのかも……


 

「いえ、違いますよっ」

「実はニルシェ王都到着前に、急ぎ調べたいことがあったのです」

「詳しくは後ほど説明しますので、ウェイトさんはあの乱戦での疲れを癒してくださいねっ」



 リルシェさん、いそいそと自室へ。




 ---


 


 何だか、ほっとしたような、申し訳ないような……



 だってさ、事前の相談全く無しで危険なスキルをアドリブしたのは、


 いかに結果オーライとはいえパートナーとして問題あり過ぎ。



 ……もっとちゃんと話し合うべきだよね、いろんなこと。


 ふたりっきりの旅の相棒だもん。



 リルシェさんの調べ物が済んだら、


 これからのことも含めていろいろお話ししたり、


 いや、まずはこれまで苦労をかけてきたあれこれを労ったり……




 ふむ、そろそろ夕食どきですし、


 お詫びやら感謝やら、いろんな気持ちも込めまして、


 お疲れさま会ちっくなお食事会でも。



 つまり、お忙しいリルシェさんのお手を煩わせぬよう、


 今日は俺が夕食作りを頑張っちゃうぞ、ってこと。


 実はこう見えて、美味しいものには一過言あるのです。



 カップ麺の、湯温と待ち時間の相互関係における仕上がり具合の妙とか。


 バーガーチェーン店、各店それぞれの、


 メインとサイドメニューとドリンクとスイーツの各種組み合わせの妙とか。




 ……駄目じゃん、俺。



 そういえばこのふたり旅、食事に関しても全てリルシェさんにお任せだったよ。


 ゼハリアまでのひとり旅では、アネス干しとかの保存食ばっかだったし。




 ……なんすかね、俺。


 駄目亭主感、丸出しじゃね。


 って、嫁さん呼ばわりはリルシェさんに失礼千万過ぎるってば。



 そもそも、仮とはいえ旅の相棒なら、


 なんもかんも任せっぱなしじゃいかんでしょ。



 そう、ここは一発、一念発起。


 こういう時こそ頑張れ、俺。



 って、あれ?


 食材って……どこだろ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ