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『リヴァイス １００ 逃亡召喚者の迂闊な就活』の続きで、
召喚者ウェイトのお話しです。
お楽しみいただければ幸いです。
こんにちは、ウェイトです。
異世界リヴァイスでの冒険者暮らし、良くも悪くも充実しております。
まずは、良かったこと。
素敵に愛らしい娘さんとの、充実した冒険者活動が出来ていることですね。
わんこ系獣人冒険者リルシェさんこと、乙女騎士ノルシェさんは、
毎日元気いっぱいな冒険者活動で、のんきな俺を引っ張ってくれております。
何せ、人助け大好きな優しい娘さんですので、
種族も老若男女も問わず、困っている人は見過ごせないのです。
最強乙女集団チームモノカの一員に相応しく、
荒事・揉め事は実力行使でバッサリ一刀両断。
俺は……ほら、相方未満なザコ野郎ですから。
足手まといにならないよう、草葉の陰から見守る方向で。
「いいえ、一刻も早く共に立つ相棒として冒険者活動してほしいのですっ」
「それでは、今日も元気に鍛錬日和っ、ですよっ」
－－－
えーと、悪かったこと、ですね。
鍛錬三昧な毎日のおかげで、
俺のかよわい身体が無様な悲鳴を上げっぱなしなのですよ。
最強乙女集団チームモノカの最古参メンバーであり、
チームリーダーモノカさんの相棒として長く活躍を共にしてきたのが、
『乙女の守り神』こと、乙女騎士ノルシェさん。
世間さまのお噂通りの、強くて優しいイケてる乙女、
なのですが、その優しさをもうちょっとだけ俺の方にも向けてほしいな、と。
正直、日々繰り返されるチームモノカ流の過酷な鍛錬は、
凡人以下な俺の身には、あまりにも過ぎたやり方なのです。
そう、やり過ぎたるは及ばざるがごとし……
あー、何か素敵なご褒美でもあれば、
逃げ腰野郎な俺の性根も、少しは前向きになったりするのかも。
例えば、リルシェさんのふわふわわんこみみを、
心ゆくまま思う存分モフれるとか……
「本人の許可を得ていないお触り、それすなわちセクハラ行為！」
「そんな乙女の敵は実力行使にて即、断罪しますよっ、主に腱とか」
腱を断罪、それすなわち腱切り行為。
流石は『金髪の腱切り魔』ノルシェさん、
容赦無いことこの上無し……
「その通りっ、正義と鍛錬には容赦も手加減も一切不要っ」
「というわけで本日の鍛錬のお題は、相手から密着された場合の対処法です」
「まずはお手本ってことで、どうぞ遠慮無く全力で抱きついてください」
おっと、ここに来て本人の許諾アリの接触行為解禁ですか。
よござんす、全身全霊をかけて抱きついちゃいますよっ。
それでは！
