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10話

 小夜と話した翌日から竜也達の訓練を開始した。

 まず学院からダンジョンまでランニングをし、そこから2時間ダンジョンでモンスターを狩り身体能力の上昇をし、最後に筋トレと慣らしをして帰宅。竜也達は部活みたいだと言っていた。

 


 数日が経ちゴールデンウィークが近くり、みんなの予定を聞いてみた。


「冬夜君、今頃聞くのはどうかと思うよ」


「いや、ごめん。学院に来るまではダンジョンに居るのが普通で、気が向いたら休む感じだったから」


「オレは予定ないぞ、妹と過ごすくらいだな」


「アタシは中学の友人に買い物に誘われてるくらい」


「一緒にダンジョン行かないか?ばあちゃんの所に良いのがあるんだ。雫と行くんだけど、よかったら皆んなもどうかな?」


「妹も一緒で良いなら、OKだ」


「朱音ちゃんは、どうする?」


「アタシを行こうかな」


 こうしてGWは、ばあちゃんの所へみんなで行くことに。




 GW初日、ばあちゃんの所から迎えを出して貰って向かうことになった。

 駅前に集合し迎えを待っていると『霧崎様御一行』と書かれたマイクロバスが来た。


「お待たせ、さぁ乗って」


 バスから降りて来たのは、真神紫苑俺の従姉妹殿でした。

 気を取り直しバスに乗り込む、普通のマイクロバスとは違い席数が少ない分、座席が大きくゆったり座れるし高級そうだった。


 バスが動き出し、紫苑がはし始めた。


「皆さん、お久しぶり。ダンジョンの方は順調かしら?

あら、初めての方がおられますね。私は冬夜の従姉妹で真神紫苑です、よろしくね」


「今回はご一緒させて頂きありがとうございます。僕は和泉竜也の妹で和泉涼子14才です。

 霧崎さんには上級ポーションを譲って頂いたと聞いてます。本当にありがとうございました」


「涼子の脚を治すのに使ったんだ」


「それはよかったですね、それよりも冬夜。

 クラン立ち上げたのに、私には声が掛かってないのだけれど?

 私とは遊びだったのですか…… 」


「人聞きの悪いことを言わないでくれ」


 長期休暇のたびに雫と共に、俺の元に来てはダンジョンに潜っていたのだ、身内パーティで低ランクを攻略していた。


「私も入るわ、あなたのクランに」


「おい、いいのか、実家が黙ってないんじゃないか?」


「いいわよ、政略結婚なんてどうでも。私は自分の信じた道を行くわ。

 それにお兄様がいるから問題ないわ。

 そう言う訳で、皆さんよろしくね」


 唐突に加入の決まった紫苑を交えダンジョン攻略について話をしているうちに到着した。意外な事に涼子ちゃんは探索者に興味がある様で瞳をキラキラさせて聴いていた。





 厳つく古い武家屋敷、玄関に入るとメイドの幸子さんが迎えてくれた。


「冬夜様お帰りなさいませ、皆さんも、ようこそおいでくださいました。

 お館様は奥でお待ちしておられます」


「荷物を部屋に置いたら行こうか」


 部屋に荷物を置き、ばあちゃんの所へ向かう。


「ばあちゃん、ただいま」


「おかえり冬夜、皆さんもよく来たね」


 広い和室へ通される、床には狼を模した甲冑と刀が置いてあり、これぞ和室って感じである。


「私は真神時子、冬夜の祖母だよ。

 雫や、ひ孫はまだかい?早くしてくれないと迎えが来ちまうよ」


「お久しぶりです、お祖母様。子供は冬夜君がまだ早いって言うので、今しばらくお待ちください」


「ばっ、ばあちゃん、そんな事はどうでもいいだろ。

 紹介するよ、ウチのメンバーで和泉竜也と新見朱音、それと竜也の妹で涼子ちゃん。

 休み中、世話になるよ」


「「「お世話になります」」」


「自分の家だと思って、ゆっくりして行きなさい。

 冬夜の事だ、どうせダンジョンが目当てなんだろうけど」


「お祖母様、私も冬夜のクランに入りますわ」


「おや紫苑も冬夜の嫁になるのかい。時臣が喜びそうだね」


「いやですわ、お祖母様」


 胃に来る話をしないで欲しい。しばらく雑談をし昼食を食べ、探索の準備をしていく。

 涼子ちゃんは留守番と思っていたが、本人が行きたいと言うので連れて行く事に。


「涼子ちゃんは加護はある?」


「近くの神社などを回ってみたのですが、まだ授かって無いです。加護がないと探索者になれませんか?

 僕も探索者になりたいです!」


 竜也を見る、目が合いこちらを見て頷く。


「冬夜頼む、涼子の夢のために」


「分かった、涼子ちゃん魔核って知っているかい?」


「加護より弱いけど、探索者になれるって」


「それでもよければ、力になれる」


「お願いします。僕を探索者にしてください」


 6人でダンジョンに入る、このダンジョンは一般公開されていない。真神家が管理しているプライベートダンジョンだ。一部の企業や、力ある名家のみが許可されている。

 

 雫と紫苑に竜也と朱音を任せて、1層入ってすぐに場所で魔核発現をする。今回は属性魔石の吸収はなし。

 2人で1層のモンスターを狩り身体強化をして行った。

 初めての戦闘だったので、涼子ちゃんもサニティスモッグのお世話になった。絵面だけ見ると女子中学生にタバコ吸わせる高校生、逮捕されそうだ。

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