表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1000年ぶりに目覚めた「永久の魔女」が最強すぎるので、現代魔術じゃ話にもならない件について  作者: 水定ゆう
秩序編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/733

21.石板はもはや世界遺産

昔の人が何気なく作ったものが、現代で高い評価をされる。

それって凄いことだよね。とんでもない高値で取引される夢がある。

そんなことより教科書の内容だ。

 確か私が間違えた問題も、これに関する記述だった。あの時はナタリーもいたはずだから、覚えているはずなんだが……ルカは頭を悩ます。


「なんだお前は!」

「ルカ。如何してこんなところにいるの」


 シルヴィアとロッセルは驚いた顔をする。しかしそんなことはお構いなし。

 ルカは我が物顔で、「懐かしい」と口走りそうになった。

 そんな馳せる気持ちを抑えつつ、コホンと咳き込んだ。


「えーっと、ここに書いてある内容にそんな熱い議論を繰り広げるの、馬鹿らしくないですか?」

「なぁっ!?」


 ロッセルは目を見開く。

 この男。誰でも判るがかなり傲慢で、短気な性格。

 しかしその実力は本物で、ほとんどの先生にデカい顔をしている。しかしルカはそんなことに怯みはしない。

 むしろ食って掛かった。


「こんなのナタリー校長に聞けば分かるでしょ」

「私は古代魔法の、ましてや歴史考古学の権威だ。校長に聞かずとも私の解釈が正しいんだ」

「じゃあその解釈って?」

「むろん、この教科書にも載っている。この石板にはかつての偉大な魔法使いが残した貴重な魔法が事細かに記されているんだよ」

「へぇー」


 ルカは微妙な反応だったが、空気に出さない。

 しかし張り合いを見せるシルヴィアはムッとした顔になった。


「違います。これは当時の歴史を後世に残すために彫られたものです!」

「は、はぁー?」


 二人の間にいがみ合いが生まれ、互いの解釈が交差する。

 火花を散らして、犬歯を剥き出す。馬鹿げている。ルカとライラックはどうしようもない奴らを見る目になった。

 しかしいざ蓋を開けてみればそんなに大層な代物でもないんだ。


「どっちもハズレ。これは当時の石工が今朝食べたものを書き留めた日記みたいなもの」

「「はぁ!?」」


 ルカの解釈は当たっていた。

 それは誰が批判しようが間違いではない。しかし何故か二人ともこういう時だけ息があって、ルカに詰め寄る。


「そんなわけがないんだよ。誰がそんなくだらないものを……」

「そうですよ。かつての文献は貴重なんです。それだと今まで研究してきた人が解読に尽力していた人が報われませんよ」

「そんなの知らないよ。第一、この資料にはナタリーが関わっていないんだけど?」

「それは私が書いたものだ。もちろん私はこの分野の権威故、すぐに審査も通った」

「じゃあやり直してください。この解釈は事実無根です」


 ルカは本を突きつけた。

 しかしそんな態度が沸点を煽ってしまったらしい。

 ロッセルは魔力を手に込めた。だけどルカは魔力を解いて封殺しようとするも、そんな場面に誰かがやって来る。


「なにをしているんです、こんなところで」

「ナタリー?」

「「「校長!」」」


 現れたのはナタリーだった。

 一体何処からふって湧いたのか。それは、ルカにも分からないし、知る必要もない。


「なにをしていたんですか、皆さん」

「あのーえーっと」

「なんでもありませ……」

「この文献と小テストの内容の隠ぺい工作について聞いていたんですよ」

「おい!」


 ルカは空気を読まなかった。わざと空気を読まなかった。

 そして追い打ちをかけるのはドア越しに隠れていたライラック。


「そうだよー。ロッセル先生って、自分の保身のために色々やってたみたいだからさー」

「そんなことしていないですよ」

「そうでしょうか? 魔力の気配はとっても素直です。貴方のやって来たことを隠せていませんね」

「そんなことは……」


 ロッセルは汗を掻いていた。

 しかしそれだけじゃない。ナタリーに嘘は通用しなかった。


「嘘はみっともないですよ。魔術師にとっては嘘を暴かれることは、トリックを暴かれたマジシャンと同じ。敗北を認めるべきです」

「くっ!」


 ロッセルは苦い顔をした。

 それからナタリーは本を預かると、自分自身の落ち度に唖然とする。


「この本は……解せないですね」

「ナタリー」


 パタン!——


 ナタリーは本を閉じた。

 すると私達に目を瞑って瞑想して答えた。


「確かにこの石板に書かれている内容はルカさんの言った通りです」

「そんな馬鹿な!」

「それにこの石板を彫る瞬間を私は見たことがあるんです」

「それは本当ですか!」


 シルヴィアはかなり食いついた。

 しかしそんな話はない。ルカは気づいていた。


「ロッセル先生。貴方には罰を与えなければなりませんね」

「そんな!」

「魔術省に問い合わせておきます。それとシルヴィアさん」

「は、はい!」


 元気のいい返事だ。

 ナタリーはにこりと笑みを浮かべる。


「頑張ってください。でも間違えないで」

「は、はい?」


 そう言い残して姿を消した。

 ロッセルは崩れ、ルカたちもその場を足早に去るだけだった。


少しでも面白いと思っていただけたら嬉しいです。


下の方に☆☆☆☆☆があるので、気軽に☆マークをくれると嬉しいです。(面白かったら5つ、面白くなかったら1つと気軽で大丈夫です。☆が多ければ多いほど、個人的には創作意欲が燃えます!)


ブックマークやいいねなども気軽にしていただけると励みになります。


また次のお話も、読んでいただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ