プロローグ
まずは、プロローグです。
この作品は外伝です。本編は別作品ですが、この外伝だけで楽しめる内容となっています。
本編ではまだ少ししか登場していない、平行世界の 地球、惑星アレトにちなんだお話です。
流れ星。それは科学的には宇宙の塵が大気圏に接触した際に燃え上がり、消えていく、または地表に落下する際に通るその物体の描く軌跡。
けれども地上で見るそれは、美しくも儚く、ほんの一瞬で過ぎ去ってしまう命の軌跡ともいえるもの。
人は自身の願いを、または大切な人のための祈りをその軌跡に込め、時に奇跡を願う。
科学が発達し、その原理が解明されていようとも、人が願う行為も、また人の祈りも不変。
流れ星。時にそれは人工的に起こされることもある。宇宙に上げられ、役目を終えた衛星や要塞。それらは放置しておけば更なる災厄の元ともなる危険をはらむ。あるものは二度と還らぬ軌道に乗せられ、あるものは様々な理由でその役目から外され散っていくのだ。
しかし、地上でそれらは全て流れ星。その散りゆく姿の美しさゆえ、人はその姿に魅入られるのだろう。
今宵もまた、流れ星が空を彩る。
これらは、星々に想いを込めた人々の物語。
地球とは別の並行世界にある似て非なる星、惑星アレトに住む人々の紡ぐおとぎ話である。
世界観や大まかな設定については、あらすじを参照してください。
どうしても童話が書きたかったので、本編とは全く別物のお話となっています。
次は、ザラマンデルの流星祭です。