4歳の俺
第3話です。よろしくお願いします。
ちなみにこの話までのアーレンくんのステータスです。レベルは鍛えなくとも15歳までは歳を迎えるごとに1増えます。よって鍛えていない人はレベルが上がることによって自分の歳を数えています。
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名前 アーレン(4)
種族 人間
Lv 4
固有スキル:異世界語翻訳 マジックボックス
好かれる(人外)
所得スキル:剣術 Lv1 魔術(火)Lv1 魔術(水)Lv1
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「アーレン!!来いっ!」
「てやぁっ!!!!!」
俺ことアーレン、現在4歳。今、俺は何をしているかって?正解は剣の修行だ。
「ほら、攻撃が甘いぞ!これで終わりか?」
「まだまだぁー!!!!!」
「よしっ!その調子だ!いいぞ!」
まぁ、実際にはチャンバラごっこに見えるかもしれないけど。やってる俺は真剣だ。4歳児の身体能力なんてたかが知れてる。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ。」
「よく頑張ったな!」
「うっ、うん!」
ニカッと笑う笑顔が眩しいぜ。パパン……!
4歳になった俺は誕生日プレゼントに剣を渡された。どうやら、父は名の知れた冒険者らしく、俺には冒険者にならずとも、自分を守れるくらいにはなって欲しいらしい。母も同じく冒険者らしく、父と母は同じパーティでそのままゴールインしたそうだ。お互いが一目惚れらしいぜ?
なんで知ってるかって?毎日話してくれるからな……(遠い目)
それで母は魔術師だ。父はいはずもがな剣士って訳だ。環境に恵まれてるよな、俺って。だって、剣も魔術も習えるんだぜ?残念なのは俺にはチートがなかったことだな。ステータスって気まぐれで唱えてみるとガチで出てきたことにはビックリしたけど。その中には、異世界語翻訳なるスキルやマジックボックスなるスキル(ただし容量は畳2畳ぶんくらい)と好かれる(人外)があっただけだったな。いや、まぁ翻訳は助かってるし2畳でも荷物を入れられるって凄いからな、マジで。てか、好かれる(人外)って何だしw 。まぁ、これでもいいかなって思ってはいる。マジックボックスとか便利だしな。チートに憧れがなかった訳ではないけど。この世界のスキルは、固有スキルと後天的に努力して得られるスキルがあるらしく、俺の異世界語翻訳とマジックボックスも驚かれた。好かれるは?ってなってたけど。これは固有スキルだしな。あまり広めるなとも言われたぞ。なんでもマジックボックスもちは珍しく、はたった2畳程の容量でも欲しがられるらしい。奴隷にされた例もあるとかないとか。何それコワイ……。だから俺は固有スキルのことは言わないことにした。持ってない人も普通にいるらしいし、言わなくても問題はないそうだ。
「アーレン、大分上達したな。」
「え?本当っ!?」
「あぁ、件が鋭くなってきているぞ。体力はまだまだだが、伸び代はあるな!さすが俺とアーリアの息子だ!」
4歳になった当日から剣の修行が始まって、今約半年くらいが経過している。毎日行っているからか普通の4歳児にしてはそれなりにできていると思う。多分。
「お父さんを越えられるように頑張るねっ!」
「ははははっ!おう!俺も簡単には負けらんねぇな!」
「あなた〜!あーくん!ご飯よ〜!」
「おっ、アーリアが呼んでるな。戻るぞ、アーレン。」
「うんっ!」
平和だなぁ。ちなみに俺たち家族はアージェ村という小さな開拓村に住んでいる。戦争の時の被害者が作った村らしい。開拓村なので基本何も無く、本当に人が少ない。せいぜい100人ってとこだ。ここの村は冒険者をよく受け入れていて、村人は元冒険者が多い。まぁ、それでこの人数なんだが。畑も小さいが耕していて、税の徴収もある。ここは、ブルーウェル領の領地らしい。王族もいる。正しく体制が中世ヨーロッパっぽいな。まぁ、平民に生まれた俺は王族に会う機会なんて一生来ないだろうけどー。
俺は後々この時に立ててしまったフラグを後悔する日が来るのだが、この時の俺はまだそんなことを考えてはいなかった。
うーん。なんか楽しくなってきました!暖かい目で見てください。