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3.ゲーム・ルール~3.14-13[能力者の能力値/比較]

3.ゲーム・ルール


アクト・オブ・エブリシングにおいては合計で幾つかの判定によって、ゲームを行っていく。使うダイスは六面ダイスと十面ダイスを複数個である。以下に判定方法を列挙し、全ての判定においてのルールを説明する。このゲームではMainとSubのOrderSkillに指定された数、指定数が重要な役割を果たす為、これに関連する各OrderSkillに関連するリソース・ダイスと判定全般に必要となる指定値の概念、指定数を用いた本ゲームの特殊ルールに付いて解説する。


3.1『指定値』


イベントや判定においてGMが指定した数字、またはNPCやエネミーが固定及びダイスに基づいて算出した数値を全て一括して指定値と呼ぶ。この指定値はエネミーやNPCのOrderSkill能力やイベントなどが挟まらない限り、一度PCの前に提示されたら覆らない。つまり、敵の攻撃の数値に対して反撃や回避、防御を試みた場合、その指定値に届くかどうかがPC達に求められるダイスとSkillと能力値の結果である。


3.2『判定におけるPC優先』


この指定値が同数の場合、あらゆる判定でエネミーよりPC側優先で成功、どのような能力や能力低下のSkill能力が掛かっていたとしても意味を為さなかったという結果となる。それ以外は勝敗が分かれ、指定値と提出された数字の対決後、速やかに結果が処理されなければならない。この法則が覆るのはPC間同士の戦闘、PvPが起こる時だけである。この時のみ、PC達は引き分け、という概念を知り、どちらの能力もどちらを上回る事が出来ず、結果として何も起こらなかった状態となる。


神は言っている―――此処で敗れてくれるな、と


3.3『リソース・ダイス』


リソース・ダイスはキャラクター作成で述べた通り、ゲーム内で得られ、シナリオ開始前に各Skillへ振り分けてセットし、判定時に追加で降り足せるダイスである。指定値などを突破していく際にこれが便利に利用出来る。支援や自己強化のようなSkill能力でも一時的に増やせるこのダイスは集束判定や順化判定が適用されるし、同時にどちらにも関わる重要な要素ファクターである。


このリソース・ダイスと出来るのは六面ダイスのみで表記する場合【RD】とする。



RDが4つならば[RD+4D]等と表記する。


3.4『基礎判定』


基礎判定とは2D6での判定である。この判定があらゆる判定の基礎となる。この2つのダイス目の合計に+αで判定に使われる能力の指定値、能力による効果などが加算され、多種多様な判定形態を形作る。


このゲームの殆どの判定は以下の式を改変した形で行われる


【2D6】+【使用するMain/Sub/Orderの指定値合計】+【使用されたOrderにセットされたRD】=結果


この結果の部分に入る値とGMがエネミーの攻撃や目的判定の指定値として出してくる値を比べ合い、PCが同数か1でも上回れば、それでPCはその判定に成功する。


3.5『目的判定』


この判定ルールはゲーム内でPCが様々な判定を行う場合の目安となるものである。例えば、このゲームの目的はラノベ的なストーリーを愉しむものであって、日常的な歩く事や食事をする事に対して判定するような事は無い。それがもしもストーリーにとって重要な判定になりえる場合は例外として、基本的にこの目的判定とはストーリー上の演出と非日常の中で行う《《様々な困難》》に対してPCが行う判定なのである。例えば、毒を飲んでしまい、それを吐き出す、あるいは能力で浄化しようとするならば、複数のPCの持つ数値とDisCoderとしての能力を駆使した判定になるだろう。車を追い掛ける時に同じ車を使うのか。能力で追い掛けるのか。相手NPCの行動を推し量り、どのように立ち回るかでEDが変わる事も有り得る。このような場合の判定を全て一括して目的判定と呼称するのである。また、ゲーム内ではKarma能力が大きなファクターを占める為、日常演出以外でPCが目的判定に自身のMain、SubのOrderSkillを組み合わせる事はDisCoderにとって日常の一幕であろう。存分に使って演出する事は何ら問題ない。無論、それは一般人には見えない範囲、あるいは隠せる範囲である事が望ましいが、人気のある街中のような場所や能力の使えない場所、自重しなければならない場所以外でならば、遠慮する必要も無い。以下に無い目的判定もGMは自作して基礎判定の項にあるものを改変して使うなどするといい。


3.6『戦闘判定使用値』


この戦闘判定は複数の戦闘に関する判定の一括した呼び方である。戦闘判定で管理されるPCの数値は7つ。HP、速度、攻撃力、防御力、Order指定数、RD、集束判定回数である。これらにOrderSkillの能力を組み合わせて戦闘判定は行われる。これらに付いて詳しく説明していこう。


『能力値表現』


このゲーム内において全ての能力値は一般の常人が0扱いである事に留意しておくべきである。これはフレーバーNPCなどや人材アイテム達も殆ど同じと考えて良い。HPもまた0とは常人の範囲ならば正常な値と考えて良い。karma能力者は世界の法則を書き換え、干渉し、新たなに創造する能力者であり、常人とは比べものにならない力を有している。その中でも必ず1以上ある速度や素手の攻撃力、HPは基本的なkarma能力者の超人的なスペックと呼んで差し支えない。アイテムなどに設定された値もまた“karma能力者が使う前提”の数値であり、常人が使っては能力者にダメージらしいダメージを与える事は難しいだろう。単なる石でも能力者が使えば、建物を破壊出来る威力になるし、どんな特別なアイテムでも能力者が使わなければ、その力は能力者のHPを1削れるかも怪しい。それこそ0.01くらいの小数点をちょっと削る程度な事も考えられるのである。HP0などの状態も能力者として大きく肉体機能が損なわれている状態であるから行動出来ないだけであって、常人と然して変わらないくらいの生命力になっていると解釈するのが正しい。人間以外のNPC/エネミーは正しくそんな能力者とタメを張る存在であり、PC達はそういう能力者世界の中でも一際異彩を放つ運命に優遇されている人物と言い代えられるのである。


『HP/HP上限』


HPという時、これは現在地を示し、HP上限という時はHPのそのPCの限界値を示す。初期作成時、一律でHP上限を10基準とする。これがまずOrderの取得で増減、更に能力での加算や減算があれば上下する。また、この値は敵対するエネミーからの攻撃の指定値に対し回避判定が失敗した時、自分の防御力-相手の攻撃力分の値で計算し、-になった値分だけ低下する。HPが0になったPC/NPCは即座に死亡する事は無いが、行動不能という何も出来ない状態となる。これを回復する能力、アイテム、イベントなどが使用されなければ、戦闘行為も能力の発動も出来ない。シナリオ上、NPCはHPが0になってもすぐに死亡しない。エネミーはシナリオ・ボス指定されるもの以外はHP0になった時点で死亡しているものとして扱う。


『速度』


大抵のバトルが必要なTRPGにおいて速度の概念と値はとても重要な要素を占める判定に使われる事が常である。この速度判定はシナリオ中、様々な《《急がなければならない事態》》で応用されるものであるが、やはり最も重要なのは戦闘時の先行しての攻撃態勢が取れるかどうかであろう。この判定は日常や異常事態を急いで追うシナリオ中以外は各個人ではなく、その場にいるPC全員に恩恵がある判定である。一人でもこの判定に成功した場合、PC全員が自分の手番を先行の味方ターン中、好きに組み替えて行う事が出来る。速度の値は基礎的な数値はPCのMain/SubOrderの指定数合計となる。


具体例


【PCの構成】メインESP[1] サブAI[2] サブDI[4] 


上記の構成ならば、メイン1+サブ2+サブ4で速度の基礎は7になる。これに属性や能力取得時の増減を加えた数が速度判定に用いられる。


『攻撃力/素手の攻撃力』


文字通りの自分がどれだか相手に危害を加えられるかの値である。この攻撃力は何もアイテムを装備していない状態でも《《素手を装備している》》状態がデフォルトであり、+1ある。しかし、攻撃力が上がるのと素手の攻撃力が上がるのは別である事に留意しなければならない。攻撃力は素手の攻撃力とは別物である。これは肉体的な攻撃力が素手の攻撃力であり、通常の攻撃力は能力としての攻撃力として考えると分かり易いだろう。攻撃力は属性、所属、オーダーの取得で増減し、更に【能力による増減】+【武器カテゴリの装備アイテムの値】で求められる。この時、武器カテゴリ中の近接カテゴリのアイテムを使用する時はアイテムの攻撃力に攻撃力と素手の攻撃力を加える。遠距離カテゴリのアイテムの場合は素手の攻撃力を加える事は無い(一部例外アイテム有り)。


『防御力』


PCの防御力は属性、所属、オーダーの取得で増減する。それにプラスして【能力による増減】+【防具カテゴリのアイテムの値】で求められる。この防御力の値はエネミーからの攻撃で発生する指定値を回避判定で超えられなかった場合に使用され、【防御力】-【相手の攻撃力】という式で攻撃力が防御力を上回っている時のみ、そのマイナスになった差分のダメージを受ける。遠距離カテゴリのアイテムを相手にする時は更に相手の遠距離カテゴリに指定されたアイテムの攻撃力分だけ自身の防御力を差し引かねばならない。


『Order指定数』


Order指定数は文字通り、Main/SubのOrderに割り振られた番号である。以下の九つのOrderに冠された数字を3つ、どんなKarma能力者も取っている。この数字を組み合わせた判定がこのゲームでは基本的に多用される。また、1~6までの指定数を持つMain/SubのOrderは6面ダイスの基礎判定2D6を使う全ての判定、後述する特殊な判定ルールで恩恵を受けるが、その代わりによく使われる指定数の合計は低い。使用オーダーの指定数合計は攻撃判定、回避判定、恋愛判定、目的判定などに固定値として使用する為、判定上の優遇と固定値、どちらを取るかで能力の構成も変わるだろう。勿論、攻撃型か、防御型か、援護型か、などでも頭を悩ませる事になる。また、指定数1と指定数9のOrderは更に特別な判定も行える事を念頭に入れれば、カスタマイズ性には事欠かないはずである。


-MainOrder-

超越せし能力《ESP-エスパー-》-Order[1]-

虚構なる科学《SF-サイエンス・フィクション-》-Order[3]-

万軍の兵器《MW-ミリタリー・ウェポン-》-Order[5]-

冗談のような喜劇《JC-ジョーク・コメディー-》-Order[7]-

政治による解決《GN-ガバメント・ネゴシエーション-》-Order[9]-


-SubOrder-

攻撃衝動《AI-アタック・インパルス-》-Order[2]-

防衛本能《DI-ディフェンス・インスティンクト-》-Order[4]-

援護要望《SD-サポート・デマンド》-Order[6]-

日常回帰《ET-エブリデイ・ターン-》-Order[8]-


3.7『RDに付いて』


リソース・ダイスはキャラクター作成でも述べた通り、取ったOrderに指定されている数を全て合計した後、それを各Orderに再配分(セット)して、毎セッションの頭に個数を組み直して良い代物であり、セッション中には得たRDならば3つのオーダーのどれかに積み増す事が出来る。特殊判定を発生させる為には六面ダイス(D6)が最低10個必要とされる為、最初期のPCビルドでは悩むだろう。無論、RDを増やす能力が使用されれば、初期でも十分に特殊判定を狙えるが、セッション毎の固定値での増加や経験値を用いた増加を行えば、RDは自然増えていく為、各Orderに10個ずつセットする事もやがては出来るようになる。


3.8『戦闘判定内容』


戦闘判定は以下の三つで行われる。またSubOrderのSDの能力は主にメイン行動を用いて味方の判定を助ける能力が多い。防御判定というものはなく。防御力は回避判定で攻撃を回避出来なかった場合に受けるダメージを軽減する値に過ぎない。また、ダメージ算出時のダメージ直前、ダメージ直後などのタイミングのみを参照する能力に関しては攻撃判定、回避判定時に使用出来ない。攻撃判定とダメージ、回避判定とダメージ、二つのタイミングが書き込まれているものは攻撃判定、回避判定時にしっかりと使用する事が出来る。


[速度判定]


速度の値を参照して使う判定である。Orderの指定数合計とビルド時に属性での増減して決定された基礎の値を戦闘一連の流れで最も始めに行われる[戦闘準備開始]で能力による増減を行うかどうか、更に速度判定時に能力で増減を行うかどうか。これを決めて改めて算出された速度を速度判定に使用する。速度判定に使用される式は以下の通りである。


【基礎判定2D6】+【速度判定で能力による増減を行った速度】+【全RD】=結果


*速度は既に指定数を合計したものである為、このような式になる。よって、速度判定時は全てのオーダーにセットしたRDを使用する事が出来る。


[攻撃判定]


この攻撃判定で攻撃力そのものは式に使われない。この判定は攻撃が成功したかどうかを決めるものであって、攻撃判定に成功すれば、その判定で出た結果=指定値として相手は回避判定を行わなければならない。この回避判定に相手が失敗した時、初めて相手は攻撃力の脅威に晒され、それを防御力で受けなければならず、攻撃力が防御力を上回った数だけHPにダメージを受けるのである。勿論、その攻撃判定に組み合わされるOrderの能力次第では攻撃力がプラスされたり、相手の防御力を下げたり、無視したりというという事もあるだろう。だが、それも大抵はこの判定で出た指定値を参照した相手の回避判定が失敗すればの話である。また、攻撃判定用以外のメイン行動を消費する能力を用いた時、基本的に攻撃判定は行う事は出来ない。攻撃判定時に使用する能力を先に決めなければ、【使用Orderの指定数合計(MainOrder+AI)】と【使用Orderセット済みRD+??個】は確定出来ないので、判定前に使う能力は決定しておかなければならない。逆に言えば、攻撃判定で使う能力が無ければ、そのPCは指定値を常駐の攻撃判定の指定値上昇効果等と基礎判定のみで出さなければならない。


能力を使った攻撃判定の手順は以下の通り。


自身が取っているメインオーダーかAIの能力の中から攻撃判定に使用出来るものを選び、使用すると決めた能力のOrderの指定数の合計を式に当て嵌め、攻撃判定を開始する。この時、能力を使用するオーダーがメインの場合は持っていれば、AIの指定数を合計し、AIの能力を使用するなら、自身の持っているメイン1つの指定数を合計する。


【基礎判定2D6】+【使用Orderの指定数合計(MainOrder+AI)】+【使用Orderセット済みRD+??個(MainOrder+AI)】+【攻撃判定用の能力による指定値の増減】=結果=指定値


このような式になる為、SubOrderの攻勢衝動(AI)を持たないPCは攻撃面で若干不利になる。理由はAIにセットしたRDを用いられず、AIの指定数も用いられないからである。このような場合でも攻撃判定用の能力を持っていれば、戦う事は出来る。だが、攻撃判定用の能力を持っていなければ、そのオーダーにセットしたRDも使えない為、基礎判定2D6のみで攻撃判定を行わなければならない。その場合の指定値の最高値はクリティカル込みで12+25で37+常駐の能力の増減や能力属性【援】と書かれてある攻撃判定の指定値上昇を行う能力などの上昇値を合計した数である。


[回避判定]


この回避判定では敵が提示してきた攻撃判定で出た指定値を出せるかどうかで回避出来るかどうかが決まる。この判定で使用可能なのは回避判定用の能力を取ったMainOrderとSubOrderの防衛本能《DI》である。相手が攻撃判定で出した指定値を超える為の式は以下の通りになる。


【基礎判定2D6】+【使用Orderの指定数合計(MainOrder+DI)】+【使用Orderセット済みRD+??個(MainOrder+DI)】+【回避判定用の能力による指定値の増減】=結果=指定値


この回避判定においても、攻撃判定と同様に回避判定用の能力を取っている必要がある。それが無ければ、式に指定数もセットRDも使えない。その場合の最高値も2D6の基礎判定がクリティカルした場合の指定値12+25で37+常駐の能力の指定数の増減、【援】と付いた能力での増減分を合計した数で回避判定を行わなければならない。


[戦闘離脱判定/シーン離脱判定]


この離脱判定は戦闘時と通常のシーン中に緊急でそのシーンから離脱しなければならない場合の判定方法である。離脱判定は基本的に速度判定を用いる。戦闘中は敵側の最も速度が高いエネミーとの速度判定に勝利した場合に離脱出来る。この戦闘中の離脱は基本的にシーン内から離脱する事が出来ない。また、能力やアイテムによって封鎖されたシーン内では戦闘離脱判定は出来るが、シーン離脱判定は行えない。シーン離脱判定はGMが主体的な離脱の妨害要素として設定した速度の指定値を超えられれば、離脱出来た事とする。逆に言えば、何ら障害が無い状況ではシーンから離脱するのはPCの自由であり、判定は必要ない。GMはシーン離脱判定などを行う際はシナリオ内において書かれていない限りは現実的にそのPCが出せる値をその場で設定してもよい。この場合は妨害が入り、その問題を乗り越え逃げる為に速度が必要になるという演出になるのである。無論、そういったギミックが必要とされるシナリオに限るべきであり、シナリオの進行が遅くなるような不用意な設定は避けた方が無難だろう


3.9-1『ダメージ算出と能力の特殊効果』


攻撃判定と回避判定において勝敗が分かれ、ダメージを受ける段になったら、攻撃側の攻撃力と回避側の防御力を比べてダメージを計算する。これをダメージ算出と言う。ダメージ算出は攻撃判定と回避判定それぞれに使われた能力を確認後に行う。戦闘中に使う能力の大半は基本的に戦闘準備開始時、攻撃判定時、回避判定時、ダメージ直前、ダメージ直後、自軍ターン開始時、敵ターン開始時などのタイミングで発動するものが用いられる。この時、アイテムなどが作用する事もあるし、攻撃判定、回避判定で宣言しなくても能力を取っているだけで効果が出ている事もある。なので、そういった常時発動している能力がある場合は戦闘準備開始時に予めキャラクターシートを確認しておく事。特殊効果の記述がそれぞれに食い違うという場合が出て来たなら、GMの裁量に従って処理するが、Q&Aに記載があれば、そちらに従う。


3.9-2『最終的な指定値』


このゲーム内で能力で上下する『最終的な指定値』を互いに上下させる能力が非常に多い。判定が行われる場合、最初に処理するのは必ずエネミー、NPC側の能力である。PC同士の場合は判定した側からではなく、それに対する相手側から処理する。【援】と付いている能力などを攻撃判定、回避判定で他PCに対して使う場合、敵の能力→【援】と付いた能力→【援】の対象とした相手の能力の順番で処理する。この後の指定値に割り込む処理は状態で修正されるものだけである。複数の【援】と付いた能力が互いの味方に対して発動された場合は基本的に敵の【援】の能力の対象になった相手の能力→敵を対象に発動された【援】の能力→味方に対して発動された【援】の能力→対象とされた味方の能力のように処理する。基本的にPC側が後に処理される。此処でもPC有利で戦闘は進められる。


3.9-3『能力による判定と結果の途中処理』


このゲーム内では判定後とその結果の二つに適応される能力が存在する。これは攻撃判定と同時に攻撃力にも作用する能力、回避判定と同時に防御力に作用する能力などがある。しかし、判定が失敗した場合などにはこれらの能力で攻撃力が上がったり下がったりする事は無い。つまり、RDなどを消費して発動した能力であったとしても、攻撃判定が失敗したら、攻撃力が上がる処理までは行われないという事である。基本的に能力は発動しているが、その効果が顕れる条件を満たさなかったと考えればよいだろう。


3.10『状態について』


Discoder達がゲーム内で成り得る状態は以下の16種類を使用する。また、PCはこの状態の変化が複数重なっていたとしても、HP0での行動不能の状態を得た瞬間に他の状態は欠損を覗いて全てリセットされる。その後、HPが回復した場合、そのPCの状態は正常となる。これはPC達にのみ許された特権である。他のNPCは複数個の状態が重なってHPが0になったとしても、その状態に対する適切な処置を受けなければ、その状態は戦闘が終了しても解除されない。このような状態が与えられたPC/NPC/エネミーは自身のターンで数えて、与えられた異常に刻まれたターン数の経過後、正常に戻る(欠損以外)。全ての状態は状態:【○○】2のように記述される(欠損のみ顕すのはターン数ではなく欠損部位数)。このような2の場合ならこの状態となってからPCのターンが2度巡って来て、3ターン目から状態が解除されるという事である。


[状態一覧]


【正常】通常の生活や身体に支障が無い場合の状態である。


【毒】自身のメイン行動が開始される毎にHP-2となる。


【盲目】自分の攻撃判定、回避判定時に自身の指定値を半分(端数切り上げ)にする。


【麻痺】自分のメイン行動時、判定時のみ、その判定に使われるRDが-10個される状態となる。


【加速】この状態は相手ターンの好きなエネミーのメイン行動前に自分のメイン行動を行う事が出来る(エネミーのメイン行動が行われる毎にGMはこの状態のPCに行動するか訊ねる)。この状態でメイン行動を行った場合、使用を宣言する全ての能力が【UP↑】マークの付けられたものとして扱われる(素手に【UP↑】マークが付いていれば、回数が+1される)。また、同じ状態の者が複数いたとしても、PCとエネミー問わずこの状態で追加メイン行動が行えるのは相手のターンのみである。また、同じ状態の者が複数いたとしても、その相手のメイン行動前にメイン行動を行える人数は1人だけである。


【停滞】この状態である者は速度を半分(端数切り上げ)にしてメイン行動を必ず他の味方よりも遅らせて最後に行動しなければならない。複数人同じ状態の味方がいた場合はその相手と話し合って行動順を決める(エネミー側ならば、GMが決める)。自軍が全員状態:【停滞】の時、自軍ターン開始時に速度判定が発生し、敗北した場合、相手全員が状態:【加速】扱いで行動する事が出来る(加速の【UP↑】マークが付く効果は受けない)。


【飛行】この状態である者は回避判定の指定値に最終的に+20の修正を受ける。また、この状態が解除された時、落下して1D10のダメージを負う。


【吸収】この状態である者は敵からの攻撃判定によるダメージを自身の現在の防御力の値分だけ-修正して無効に出来る。ただし、防具カテゴリのアイテムに設定された防御力は使う事が出来ない。この効果で防御力が0以下になるようには-修正出来ず、戦闘終了後に-修正された防御力は元に戻る。


【集中】この状態である者は敵からの攻撃判定時、その指定値の最終的な数を半分(端数切り上げ)として回避判定を行う事が出来る。


【恐怖】この状態である者は回避判定を行う事が出来ない。また、この状態でダメージを受けた場合、HPが残っていても行動不能となる。この状態は自身のオーダーにセットされたRDを全て消費する事でどのタイミングでも即座に回復する事が出来る。


【狂気】この状態である者は回避判定を行う事が出来ず、攻撃力が倍になる。


【暴走】この状態である者は回避判定を行う事が出来ず、恋愛判定を行われても、対抗して恋愛判定を行う事が出来ない。また、自身がHPにダメージを受けた時、その値×2の数値分だけ戦闘終了まで攻撃力に+修正を受ける。


【欠損】この状態である者は回避判定で出た指定値の最終的な値を半分にしなければならない(端数切り上げ)。この状態はメインオーダーの能力、それ以外では特定のアイテムの使用、装備している時のみ解除出来る。この状態はセッション終了後も継続して引き継がれる。この状態になった時、PLは自身で失った四肢を決定する。四肢が全て欠損しており、状態を能力やアイテムで解除していない場合に欠損状態になる攻撃を受けた時、頭部が欠損してそのPCはロストする。この欠損は1部位毎に管理され、何も状態を解除する能力やアイテムが装備されていない場合、【欠損】2(四肢の内の2部位が欠損している)のように表記される。つまり、【欠損】4の状態で更に欠損状態へ陥った時、【欠損】5で首が無くなり、ロストするという事である。


【崩壊】この状態である者は自身のメイン行動が行われる毎に自身のHP最大値が-2される。この効果でHPの最大値が0になった場合、そのPCはロストする。


【行動不可】この状態である者はメイン行動において全ての判定が出来ず、回避判定も出来ない。【援】と付いた能力の宣言、メイン行動を消費しない能力の使用、アイテムの使用などは出来る。装備の解除や装備の宣言は出来ない。ただし、この状態は自身の持つメインオーダーのどれか一つにセットされたRDを全て消費する事で解除する事が出来る。この行為はメイン行動で宣言するのみで行える。


【行動不能】この状態はHP0になった場合、恐怖の状態でダメージを受けた場合に変化する。この状態の間は戦闘現場にいたとしても、判定は行えない。【援】と付いた能力の宣言、メイン行動を消費しない能力の使用、アイテムの使用などは出来る。装備の解除や装備の宣言は出来ない。


3.11『戦闘終了』


戦闘終了条件を満たした場合、戦闘はその時点で終了される。ただし、その時点で何かしらHPに関連する能力の効果が残っているだとか、最悪相手や自分が死ぬというような効果が残存している場合はGMとPC間で何が適切な判断かを話し合って決める必要があるだろう。大抵、こういう場合は揉めるのだが、演出によって○○の効果は○○をした結果、無かった事になった、というような解決を行ってもいいだろう。無論、その演出をPCとGMが判断として尊重出来るのならば、だが……こういった事は時間を取るのでGMとPCで事前に取り決めておく事をお勧めする。GMの裁量に任せる。この場合の取り決めはこうであるという《《自分達のルール》》を作るのもTRPGの醍醐味である。


3.12『トドメを刺す』


HPが0になって行動不能となったNPC/エネミーなどは敵対する相手(他のNPCやPC)から“トドメを刺す”の宣言を受けない限り、戦闘終了しても死ぬ事は無い。トドメを刺すの宣言は戦闘中全てのPC/NPC/エネミーが1ターン1回しか行う事が出来ない。


3.13『戦闘によるPCのロスト及び全滅』


戦闘において忘れてはいけないのはPCのロストと全滅する可能性。そして、エネミーの取り扱いに付いてである。このゲームでPCはHPが0になっても必ずしも死ぬわけではない。また、PC全員がHP0になってもロストするわけでも、ゲーム―オーバーになるわけでもない。PCのHPが0になった場合、そのPCは行動不能にこそなるが、SDなどの能力によって起こされたり、HPを回復させられるまでは死なない(敵はHP0のPCに追撃を掛けたりはしないし、その意味も無い)。全員のHPが0になって戦闘が終了した場合でもPC達は-神の御心を満足させ続ける義務がある-ので特定のエネミー……具体的には【真なる悪】のエネミースキルを持つ存在がその戦闘に加わっていない限りは全滅せず、偶然にも助かってしまい、自身の所属組織の治療施設や適当な医療施設の寝台で目覚める事になる。無論、PC達が関わった事件は既に終わったか解決されているだろう。それがPC達の意向とは違う形で終結していたとしても、それはPC達の力不足の結果である。救いたかった人は救えず、護りたかったモノは守れず、倒さねばならなかった相手は……倒されたかどうか本当の意味で確証も確信もその手には残されない。そのような後味の悪い結末になるだろう。PCはそのように何故か生き残るがNPCはそうではない。セッション中に出て来たNPCは重要人物だろうとそうで無かろうと、GMが指定しない限り、PC達がHPを0にしても“トドメを刺す”の宣言を行わなければ死なない。ただ、勿論のようにPC達のHPが0になり、全滅した場合《《その事件で出て来たNPCの大半は》》……《《とても強い相手》》でなければ、PCの所属組織によって隠蔽や利益の為に殺されてしまう。道を踏み外していたが、助けられたかもしれないNPCなどは対象となるだろう。本人は悪くないのに利用された一般人/能力者だが低年齢などの要件を満たした者は記憶を組織所属のGNに改竄されるだけに留められる事もある。その場合、PC達の事は何一つ覚えてないだろう。


3.14判定/ルール一覧


3.14-0[クリティカル/ファンブルのルール]


このゲーム中、全ての判定は【判定基礎2D6】、6面ダイスを2個振った後に使用するオーダーの指定数合計等とそのオーダーにセットされたRD×D6、自身の持つOrderSkill、固定値などで更に増減して値を算出する。最初の判定基礎となる2D6を振った時、6と6の目が出れば、クリティカル。1と1の目が出れば、ファンブルとなる。また、ネーム・ポテンシャルによるクリティカルの数が変更される場合もある。クリティカル時、その判定の最終的な指定値に+25の修正を加える。逆にファンブル時、その判定の最終的な指定値に-25の修正を加える。


『判定用数値』


全ての判定は以下の項目を組み合わせたり、変化させて行われる


【基礎判定2D6】


基礎判定は6面ダイス2個で行われる(順化判定有効)。


【Orderの指定数合計】


指定数合計とはその判定に使用するオーダー能力と判定毎に決められたオーダーの指定数を参照して合計した値などを指す。


【使用Orderにセット済みRD??個】


判定毎に選んだ能力のオーダーが使用Orderであり、そのオーダーにセットされたRDを示している。


【固定値による能力の増減】


指定値は攻撃判定、回避判定、工作判定、恋愛判定、目的判定において能力を取得していれば、固定で増減する。工作と恋愛の判定は基礎的な判定固定値が其々の属性や能力取得で増減する。増減したら忘れずにデータに反映しておく必要がある。


【能力による指定値の増減】


能力による指定値の増減は《《最終的な指定値》》に加えられるものなので基礎判定、指定数合計、RDを振った後の合計数値に対して増減させる。


3.14-1[順化判定ルール]


2D6を基準とする目的・戦闘判定を含むあらゆる判定において、その判定に順化判定を適応出来る。反手によってPCのOrderの指定数が出た場合、そのダイスの指定数と合致したダイスの数字の出目分、指定された【順化数(じゅんかすう)】という数字分の値を増やす事が出来る。この判定ルールは順化数が+の時は順化判定しないという宣言をする時以外、全て適応される。また逆に順化数が-である時は順化判定するという宣言が無い限りは適応されない。このルールはダイス一個毎に適用される。順化数で得られた数字は指定値に反映されるものであって、順化数+ダイス目が指定数であっても更にダイス目へ順化数を加える事は出来ない。


【判定基礎2D6】+【使用Orderの指定数合計】+【使用Orderにセット済みRD??個】+【能力による指定値の増減】=指定値=結果

    ↓(順化判定)

【判定基礎2D6+(指定数が出た数×順化数)】+【使用Orderの指定数合計】+【セット済みRD??個で出た数+(RDで指定数が出た数×順化数)】+【能力による指定数の増減】=指定値=結果


【順化数】の最初の数字は0である。これがそのPCの持っている3つのOrderに指定された数分増減し、属性や所属で更に増減、こうして基本の合計数が決まり、キャラクターシートに記載される。戦闘やイベント、シナリオ中に自身やNPCやエネミーのSkillの能力などで更に増減する。


3.14-2[集束判定ルール]


このゲーム内のほぼ全てのあらゆる判定において、その判定に収束判定を適応出来る。この集束判定とは目的、戦闘判定などのダイスロール時、RD(リソース・ダイス)の数が10個単位であれば、そのRDでのダイスロールを[10D6]から[1D100]に変更する事が出来る(10D6毎に1D100に出来る。20Dあれば1D100を2回振れる)。この集束判定はセッション中、自身が現在所持しているOrderSkillの個数分の回数まで行う事が出来る。また、この1D100の集束判定ロール時にも順化判定は有効である。ただし、この場合の順化判定は独自化し、指定数が1と10の位で出た場合、集束判定中は指定値に順化数を加えるのではなく、順化数を出目の桁の数に加える。ただし、その場合、桁は9以上にはならず、指定数がどちらの桁で出たとしても最高で99にしかならない。つまり、ESPで11を出した時、順化数が10以上あったとしても、其々の桁は9までしか上昇させる事が出来ない。100が出た場合に判定が有効であったとしても100の桁を順化数で増やす事は出来ない。この時、順化数が-の場合でも桁は0で止まり、-1などのような値にはならない。この集束判定は一部のエネミー、公式NPC、セッション・ボス、GMの設定したエネミー以外は使用する事が出来ない(この集束判定に干渉するエネミースキルや能力などもある)。


【判定基礎2D6】+【判定に使用するOrderの指定数合計】+【使用Orderセット済みRD??個】+【能力による指定値の増減】=指定値=結果

    ↓(順化判定+集束判定)

【判定基礎2D6+(指定数が出た数×順化数)】+【使用Orderの指定数合計】+【RDの10D6のロール→1D100のロールに変更(自身の持つ指定数が出た場合、その桁の数字を順化数分+-修正する)】+【能力による指定値の増減】=指定値=結果


*この集束判定時、10D以上のダイスが存在していれば、端数はD6のまま振る。


大集束(オーバーバレル)判定』


通常の集束判定は10D6を1D100にするものであるが、100D6の場合、つまりRDが100個同じオーダーに積まれていた場合、その判定で100D6を1D1000にする事が出来る。基本的に通常の集束判定と同じようにこの判定は処理され、順化数の扱いも集束判定中のものと同様にして扱う。この判定は1セッション1回しか行う事が出来ない。


『ダイス・オミット判定』


このゲーム内ではRDとの関係上、六面ダイスを大量に振る事になりがちとなってしまう。この為、集束判定と合わせて、RDを大量に保持していても、ダイスを振らずに判定する為の判定方法を置く。ダイス・オミット判定は10D6以上の判定時にのみ使用出来る。10D6以上のダイスを振る時、11D目からは集束判定回数が尽きた場合や現在の集束判定回数を使い切る判定の時の端数のダイスの出目を3で固定する。つまり残りの集束判定回数が3回で自身のRDが39Dならば、集束判定3回の結果に+9D6の結果を全て3で固定して27という数字を適応出来るのである。あまりに大量のダイスを振る時は数える事そのものが極めて進行を遅らせる事になる。この為、集束判定が尽きた場合はRDを用いた10D6以上の判定時、残りのRD個数×3で値を出せるという事である(この時、指定数を参照するアイテムや能力があっても、固定値分のRDの3の数は参照出来ない)。


3.14-3[空是判定ルール]


集束判定が行われている場合、指定数1を持つESPと指定数9を持つGNは更に特殊な判定に入る事が出来る。それは指定数0のOrderとして振る舞える、というものである。この時の状態を【空是式《KuzeDrive》】と表現する。この状態で行う判定は3つの指定数に加え、4つ目の数字として0を指定数として使える。この時の判定は集束判定の1D100のダイスロールにおいて0が出た場合、もう一度1D100を続けて振れるというものである(この時、集束判定回数に関係なく追加で振る事が出来る)。この0の数字も宣言していれば、順化判定の対象になる。また、この続けて振る1D100で再び0が出た場合、更に続けて1D100を振れる。こうして1D100で0が出続ける限り、1D100を振り足し続ける事が出来る。この判定で100が出た場合、1D100を二回振る事が出来る(集束判定中、マイナスの順化数で桁が0になった場合は空是判定は発生しない)


【判定基礎2D6+(指定数が出た数×順化数)】+【使用Orderの指定数合計】+【RDの10D6のロール→1D100のロールに変更(自身の持つ指定数が出た場合、桁の数字を1~9の値に変更)+1D100で出た数字の桁に0が入ったならば1D100を振り足し】+【能力による指定値の増減】=指定値=結果


3.14-4[工作判定ルール]


この判定ルールは全てのOrderが行えるアイテム製造の為のルールである。一部のアイテムはこのルールに従って自分で製造する事が出来る。これらのアイテムは通常のアイテム覧に載っているものを目安として指定値によって能力が増減する。また、この判定でしか制作出来ない工作判定表のアイテムも存在する。この工作判定では工作判定用の能力を持っていなくても、工作判定自体は可能である。しかし、工作判定用能力を使用出来なければ、攻撃判定、回避判定と同じくメインオーダーの指定数、RDは使用出来ない。SFのオーダーのみ、工作判定用能力を持っていなくてもSFの指定数とRDを使用出来る。


『工作判定固定値』


NPCなどに工作判定をさせる場合、都合よく工作判定用の能力を持っていないとしても『工作判定固定値』を用いて判定してよい。その場合、工作判定結果として固定値の値を用いる。


『アイテムのランクと品質』


フレーバー的なアイテム以外の全てのアイテムはランク分けされており、そのランクはF/D/C/B/A/S/SS/SSS/EXと9段階に分かれているが、このランクは1ランク毎に25刻みの【品質】という概念で管理される。既存のアイテムとは違ってPCやNPCが工作判定ルールで造るものはこの品質の値が高ければ高い程に高度な代物と化していく。この時、アイテム表から能力を参照し、そのランク以上の品質で作成された場合、ランク上昇1毎に+1の能力補正が付く。逆に言えば、もし品質が元々のランク以下の数字しか出ないなら、その品はランク下降による-補正が付与される。


ランク品質

[F]1~25 [D]26~50 [C]51~75 [B]76~100 [A]101~125 

[S]126~150 [SS]151~175 [SSS]176~200 [EX]201~225


EX225以降の品質は25毎に+2補正


もしランクEの品がEXの225の品質で造られた場合は以下のような能力になる。


Eランクアイテム

密造トカレフ 装備時、戦闘ダメージ+1

   ↓

EXランクアイテム

密造トカレフ 装備時、戦闘ダメージ+9


更にアイテム工作表でしか造れないアイテムも指定ランク以上の数字が出れば、補正が+1ずつ上がっていく。これは人材アイテムも同様である。


『工作判定のリソース』


アイテムを造る場合、その判定には元手となるリソースが必要となる。何もないところからは何も生み出せない。このリソースは工作したいアイテムと同ランクのアイテム、もしくはランク毎に指定された数のRDとなる。この時、RDと元々のアイテムは消費され、戻って来ない。造ろうとして指定したアイテムのランクの品質まで指定値が届かなかった場合はアイテムとして載っている効果からランクが下がる毎に効果が1ずつ-されたそのアイテムか、別のその指定値の品質で選べる作ろうとした同カテゴリのアイテムに出来る。ただし、ランクA、S、SS、SSS、EXのアイテムは指定値が足りなかった場合は別のアイテムに出来ず、全ての元アイテムとRDが失われる。


*通常の工作判定において使うリソースに人材アイテムを指定出来ない。

*工作判定はシナリオ中、自身の登場するシーン毎に1回しか出来ないが、ナラティブ数を得た場合は再度工作判定出来る。


『アイテム工作表のアイテム』


アイテム工作表にあるアイテムは特定のアイテムを消費しなければ、工作判定が出来ない。また、RDを払いそのアイテムの品質に指定値が到達しなければ、ランクA以上のアイテムと同じように何のアイテムも生み出せずにリソースを失う。アイテム工作表で造れるアイテムと関連項目はそちらで紹介する。


[造れるカテゴリのアイテム]


【消耗品】【武器】【防具】【乗り物】【人型機動兵器】


[造れないカテゴリのアイテム]


【非売品】【規格外品】【製造終了品】【人材】【玩具(大人)】【非常識】


*GNのオーダー特性及び特定の能力を取得すれば人材アイテムの工作判定、人材アイテム工作判定は可能になる場合有り。


[工作判定リソース/ランク毎消費RD個数]


[F]3個 [D]3個 [C]4個 [B]6個 [A]9個 [S]15個 [SS]18個 [SSS]25個 [EX]35個


工作判定のリソースは


工作判定


【基礎判定2D6】+【使用Orderの指定数合計(MainOrder+SF)】++【使用Orderセット済みRD+??個(MainOrder+SF)】+【工作判定用の能力、固定値による指定値の増減】=指定値=結果=ランク品質


3.14-5[恋愛判定ルール]


このゲーム内においては人間関係に大きな転機が訪れる事は予定調和の出来事として組み込まれている。というのも、PCやNPCを問わず、恋人、愛人、妻のような関係となる相手がいた方がより己の力を強力にする事が出来るからである。収録されているイベント表やアイテム表、恋愛表、Skillの能力に付いてもその旨がしっかりと記載されている。GMはPCが望むならば、要望に沿った《《お相手》》を用意しなければならないし、PC間が同意すれば、二人の愛の巣までとは行かずともそういった場面を演出しなければならない。可愛い乙女、素敵な彼氏、渋いアラフィフ、NPCもPCも関係なく大いに愉しめれば、セッションは盛り上がるのでは無かろうか。ただ、判定である以上、以下の後述する判定で指定値が届かなければ、それなりに哀しい結末が待っている可能性は否定出来ない。この恋愛判定では恋愛判定用の能力を持っていなくても、恋愛判定自体は可能である。しかし、恋愛判定用能力を使用出来なければ、攻撃判定、回避判定と同じくメインオーダーの指定数、RDは使用出来ない。


『恋愛判定固定値』


NPCが恋愛判定をする場合、相手側からの指定値の算出が面倒ならば、『恋愛判定固定値』を用いて判定してよい。その場合、恋愛判定結果として固定値の値を用いる。この恋愛判定固定値はNPCからの恋愛判定、PC相手からの恋愛判定どちらでも用いる事が出来る。基礎指定値の算出方法が記述されているが、これを明確に用いた場合、セッション数を重ねた状態だと200以上の値を出せるようになっていくので、GMがPC達のNPCに対する恋愛判定が簡単過ぎると感じたら、『指定値算出方法』で出した値に恋愛判定固定値を加算して指定値としてもよい。


『恋愛関係成立/命令』


NPC属性と自分と相手の性別、年齢などで難易度は変化する。恋愛関係が成立した対象はその直後に恋愛判定をした相手に対して恋愛判定を行わなければならない。この時、その判定の指定値は判定相手の出した指定値を参照する。この判定に失敗した場合、その相手は相手側からの自分と仲間、人材アイテムの命に直接関わる以外の命令は何でも聞かなければならない。なのでエネミーなどからの恋愛判定が行われたら要注意である。


『恋愛判定/戦闘』


この判定は戦闘中、メイン行動として行う事が出来る。特定のエネミースキルを持つ者以外は全て恋愛対象としてこの判定を行える。そのエネミーの他に戦闘可能な存在がいなければ、その時点で最後に残った恋愛関係にあるエネミーが戦闘続行を望まない限り、戦闘は終了条件を満たしたものとして扱われる。


この判定はシナリオ中、自身の現在の到達階梯数の値の回数まで実行する事が出来る。


『恋愛対象にはならないNPC』


『エネミー作成/簡易』で作られたエネミーはNPCとして扱うという表記のエネミースキルなどを有さない場合、恋愛判定の対象にはならない。恋愛判定関係に干渉するエネミースキルは『エネミー作成/NPC』『簡易NPC基礎作成表』などを用いたNPCに使う場合を想定しており、それ以外のエネミーが持っている場合はその恋愛判定に干渉する効果はそもそもフレーバー要素や意味の無いものとして考えて良い。


『恋愛関係成立/戦闘続行』


相手側から恋愛判定が成功し、自分からも判定が成功したならば、相手側からの命令を拒否出来る。その上で相手が戦闘終了に合意した場合のみ、成功した場合PCはそのNPCを恋人/妻/愛人の何れかとして恋愛関係の覧に書き込み、正式にお付き合いが始まることになる。しかし、相手がエネミーであった場合などには戦闘終了を受け入れない場合がある。この場合、戦闘続行となり、PCは勝つにしろ負けるにしろ戦闘終了条件を満たすまで戦い続ければならない。そして、相手に“トドメを刺す”の宣言を行った場合は恋人、妻、愛人が死んだ扱いにしてよい。


『恋愛関係成立/人材アイテム』


めでたく二人が相思相愛で戦闘が終了した場合、そのお相手がどういう存在でPCの傍にいるかどうかは関係なく。次のセッション中、自身の最初の登場シーン中に、人材アイテム『実子』を得なければならない(NPC1人に付き1回のみ)。


指定値算出方法


[NPC属性毎に決められた基礎指定値]


N45 R55 D65 U75 E85 M95 S105 G115 C125


N一般人 R関係者 D能力者 U失恋経験者


E敵 M高位階梯者 S超高位階梯者 G神 C狂人


[NPCと恋愛判定の判定者の関係で更に基礎指定値が変動]


相手が同性である場合、指定値+15

相手の性別が不明である場合、指定値+20

年齢が+-10以上である場合、10歳毎に指定値+10

年齢が不明である場合、指定値+15

相手が人間ではない場合、指定値+20

相手が人間としての容姿を備えていない場合(人型ではない場合)、指定値+25


恋愛判定


【基礎判定2D6】+【使用Orderの指定数(MainOrder)】+【使用Orderセット済みRD+??個】+【恋愛判定用の能力、固定値による増減】=結果=指定値


『恋愛判定/その他』


この恋愛判定を精神的な対抗用の判定、相手との交渉用の判定として使う事も可能である。ただし、その場合はその旨を提案したGMやPCが相手に同意させなければならない。勿論、その場合は恋愛関係にはならない。恋愛判定時、PCの出した指定値を参照し、GMはRPしてもよい。


恋愛判定は告白、抱きしめる、相手に口付けする、家に招くなどの行為で成功したか、相手がPCを恋愛対象として見なし、関係に至ったかどうかを確認するものである。この判定に成功した両者は恋人のような関係となり、条件を満たした事でSuperiorOrderに目覚める事もあるだろう。


3.14-6[目的判定ルール]


この目的判定だけは自身の持つ能力を最初に選ぶ必要はない。この目的判定はRP用の判定が多くを占めており、オーダーの能力の大半は攻撃、回避、工作、恋愛判定に関するものが殆どであるからだ。無論、それらの能力もRPでフレーバーとして使う事は十分に考えられる。その時のRP次第では能力がどのように使われるか分からない。故にこの目的判定では目的判定用の能力が無い場合でも基本的に使用オーダーに制限は掛けられない。よって、使用オーダーのRDも全て使う事が出来る。つまりは全ての指定数+全てのRDで判定が可能である。しかし、此処でGMなどがこのオーダーで判定して欲しいという制限を設ける事は何ら制限されていない。シナリオとGMの裁量でシナリオ上の都合で使用オーダーとそのRDが使えるかどうかは決まるわけである。此処で設定されている指定値はGMがシナリオで決定するものであり、良いRPに対しての指定値上限の-などは裁量の範囲内とする。以下の目的判定には一応、優遇するべきオーダーを儲けるのでそれを参考にして、使用オーダーの制限や判定時の指定値への+修正などを考えて貰いたい。


目的判定基礎式


【基礎判定2D6】+【指定された、もしくは自分が使いたいOrderの指定数合計】+【使用Orderにセット済みRD??個】+【目的判定用の能力による増減】=指定値=結果


GMは事件解決に関わる様々な判定が必要な事に対して、指定値を決める時、特定の数字から特定の数字の範囲内までというように幅を取ったライン(14~~20以上などのような設定)で指定値を決めてもよい。また、判定直前などに判定者のRDの数を見て数値を修正してもよい。ただ、重要な判定にはしっかりと指定値の上限と使用オーダーの制限を考えておくべきである。また、誰がどのような数値で判定出来るのかを把握し、持っているオーダーを見ながら誰がどのような判定が出来て、どのような目的判定は不向きか、頭の中に入れておく必要がある。裁定を下す立場にある以上、目的判定はその場で柔軟な裁量を行う為にもGMが数値などをしっかりと把握し、シナリオ上の重要情報を出したり、重要な行動をさせたりする時にはスムーズに出来るよう理解しておく必要がある。基本的に目的判定の数値はPC所有のRDと能力を見て、判定の難易度を変更すると良い。また、アイテムの購入前や購入後でRDが増減、突破できるかどうかが変わって来る為、基本的に目的判定をさせるならば、購入前のイベントなどでは厳しめに購入後のセッション後半は甘目に指定すると良い。


目的判定一覧


[情報収集判定]優遇オーダー無し

多くのTRPGにおいて情報収集は重要な判定であるが、このゲームにおいては情報収集においては特にGMへ以下の制限を設けるものとする。1つは1セッション中に必要となる情報収集回数がPCの数×2以下である事。もう一つはシナリオの核心となる情報と他の情報を分けて情報収集における差を儲ける事である。この為、情報収集は以下の三つに分離して管理する。


[情報収集/外周情報]

シナリオ上の事件における概要とそれに関連すると思われる断片的な情報。これはどのPCでも判定で達成出来る指定値として設定しておくべき情報である。多くて4つ、少なくて2つ程が望ましい。


[情報収集/深層情報]

シナリオ上の事件における重要な手掛かりであり、その情報を元にして新たな調べるべき場所や行くべき場所が発覚、または事件を起こした人物達や技術知識に関する情報。これは特に出来れば2つ以下である事が望ましい。


[情報収集/中核情報]

シナリオ上の事件におけるその真相であり、これを元にクライマックス戦闘で倒すべき人物や事象が発覚する情報。これは1つである事が望ましい。


これら三つの情報収集は最終的にPC達の其々の集束判定を1回使わせる程度のものとして指定値を調整しておくとよい。GMはこの時の指定値を他の目的判定とは違ってPC達に未公開にしても構わない。


情報収集判定の指定値は基本的にPCの指定数合計と全RDの合計数を振った時の平均より少し低いくらいに設定しておく事。GMは面倒ならば、この情報収集の時のみ、目的判定に全てのオーダーを用いる事で面倒な指定値の設定を省き、最も高い指定値を出した人物から順々に其々情報を出して行くという方式や大まかに指定値を設定し、それに到達しなかったら、情報の一部を暈したり、PC側に提示しないという方式でシナリオを進めても良い。


[考察判定]優遇オーダーESP/JC/GN

通常、何かを考える事に判定など要らないだろうが、PC達は事件に巻き込まれて、それに対して自分なりの答えを出さなければならない。その為に必要なのは事件にの状況や現場で見て聞いて感じた事をしっかりと整理して僅かなりとも解き明かす事である。GMはそのヒントや直接的な回答のある情報はこの判定後に成功していれば、「こうである可能性が高いと気付いた」というように伝える事が出来る。主にESPやGN、JCの得意分野であるが、他のオーダー保有者でも、どのように使いたい、この能力でこうしたいというような要望が理に適っていると思えば、そのオーダーの指定数やRDを使わせ、フレーバーで能力を使用させる事を許可するべきだろう。


[認知判定]優遇オーダー無し

この判定は周囲の状況などの確認、物、事、人などに対する認識が確かであるかどうかを確認するものである。もし失敗すれば、何かを見落とし、ヒントを得られずにフリな状況に陥ってしまう事も考えられる。この判定ならば、どのオーダーでも最低限以上の情報を集める事が出来るだろう。


[動作判定]優遇オーダーESP/MW/JC

この判定は主に咄嗟の判断による反射、緊急時の的確な行動、何か手先で行う場合、細かい作業や持続的な運動などに適応される。これが失敗した場合、PCは不利な姿勢から戦闘に入らなければならなくなるかもしれないし、キーとなるアイテムを重要人物へ受け渡す事が出来ないかもしれない。この判定はESPとMW、偶然という名の幸運に頼るJCなどが得意であろう。


[幸運判定]優遇オーダーJC

この判定は正しく天に運を任せる以外に無いというどうしようもなくなった時、または何らかの小さな幸運が命を救ったりするという場面で必要になるだろう。何かを拾う、何かを偶然にも見付ける、幸運にも罠に掛からなかった等、応用範囲は非常に広い。これは周辺環境を己の有利に近付けるMW、そしてブッチギリでJCが有利な判定であり、何かボーナスを加えても良いかもしれない。


[追跡判定]優遇オーダー無し

この判定は何も犯罪者やテロリストを追うためのものではない。もしかしたら、同僚に急いで落とし物を届けなければならないかもしれないし、小さな迷い猫を探さなければならないかもしれない。このような何かを追う時に自らの能力を使う事は十分に考えられて然るべきだ。この判定はどのオーダー持つ者でも出来るだろう。勿論、地道に探してもいいが、時間制限があるならば、能力に頼らざるを得ない事も多いはずだ。


[捕縛判定]優遇オーダー無し

DisCoderは言うまでもないが職業ではないもののPCにとっての生き方そのものである。無論、全てではないにしても、彼らは多かれ少なかれ非合法、もしくは国家が隠蔽している通常の法規には縛られない超法規的な活動に従事している。で、ある以上誰かを捕まえるというのは比較的《《易しい》》仕事であろう。どう捕まえるのかは正しく全てのオーダー、フレーバーでの能力を駆使して行われて良い。知恵を絞るもよし、人海戦術するもよし、超能力で行動出来なくするもよし、幸運にも頭に石が当たって気絶させるもよし、肉体で追い詰め縄を掛けるもよし、SF染みた機械で閉じ込めるというのでもよいはずである。


[逃走判定]優遇オーダー無し

時に逃げる事も戦いである。誰もが最初から強いわけではなく。PCもそれは同じだろう。強敵や絶対に勝てないと確信出来るラスボス染みた相手から逃げるというのはスリルを伴うストーリー上の外連味というやつである。これもまたどのオーダーでも出来る事であろう。自分の能力を最大限に使って、危険から逃亡するのもまた醍醐味と言える。


[運用判定]優遇オーダーSF

人類が発展した理由は色々あるだろうが、一つ言えるのは道具を使うようになったという事であろう。この運用判定はあらゆる道具の使用に付いて、それも普通ではない物や一般的に資格がいるような物を使う事を前提としている。未成年ならば、歳が低ければ車だって運用判定が必要だろうし、銃器や罠や専門知識がいるだろう機械だって、難関である事は間違いない。この判定は断トツでSFが必要だろう。勿論、ビギナーズ・ラックを考えるならばJCも使えるかもしれない。その使う物によってPC達に要求されるオーダーの能力は違うであろう。


[改竄判定]優遇オーダーESP/SF/GN

人間は何かを偽って生きている。この判定は様々な事物を偽る為の判定である。それはSFやGNによる記憶や重要書類の改竄かもしれないし、ESPによる景色や五感の欺瞞かもしれない、これもまた何を改竄するのかで使われるオーダーは違うものとなるだろう。


3.14-7[能力開放判定ルール]


セッション・ボスとの戦闘となるクライマックス戦闘においては戦闘準備開始時に【セッション・ボス】のエネミースキルによって、相手の名称の横に指定されたD100のロールを振らねばならない。能力者の寿命=PCの使用期間が長くなるか短くなるかはETの能力を取得しているかどうか、特殊装備の保持数に拠るだろう。流星のように駆け抜けるPCならば、使い出して数話目には終焉表によるロストを経験するだろうし、上手く能力開放率合計数と付き合うPCならば、長く使い続ける事も出来る。GMはこのD100を決める時、そのPC達がこなしたセッション回数÷3の値(端数切捨て)のD100を目安として付与する。


3.14-8[戦闘判定ルール一覧]


[戦闘の意義]


このアクトオブエブリシングにおいてPCの戦闘とは所属集団の建前として自分達の権益を守る行為である。国家機関たる神処ならば、それは正しく国家の治安維持と軍事的なリスクの予防であり、金融連合であれば、それは失われようとするあらゆる資産と保護である。テロリストたる黒の一睡会ならば、それは虐げられた能力者達への人権の保証という現在の日本ですら現実に達成は不可能だろう要求で、各国際勢力は其々の所属する国家やその中の派閥の利益の代弁者である。故に激突する相違を押し通すには戦わず済むという事は殆ど有り得ず―――しかし、これは単なる誰かが取って取り返してを繰り返すゼロサムゲームの1つに過ぎない。


だが、このゲームにおける戦闘の本当の意義とはPC達が運命の押し付けて来る悪意や能力の肥大化に比例し、過酷になっていく人生の選択を前に何を選ぶかという時、自分で選んで進みたいという……たったそれだけの自己選択の自由に対するコストだ。その賭け金が命であればこそ、PC達は懸命に……己の命を燃やして戦うだろう。問題は戦闘する敵が強大であるかではなく。戦闘が終わっても己の選択を前にして潰れず、やり直しの利かない最後の絶望を超えて行けるか。その真っ黒な道の先に進んで尚、あなたのやりたい事を押し通せるか。


ラノベのように、ラノベらしく、全うなくらいに絶望を超えていけるか、なのだ。


勿論、あなたはハーレム王にだってなれるし、悪党に説教して仲間にだって出来るし、人を人とも思わない狂人の蛮行を止められるし、現代に現れた英雄にも、ファンタジーにありがちな魔法使いにも魔法少女にも成れる。だから、その先に待つ光景に向けて、いつか誰かが見たように、いつか誰かが微笑んだエンディングに準えて、GMとPCは共に戦闘という困難を誘っていくのである。


[戦闘行為管理]


『ターン制』


このアクトオブエブリシングにおいての戦闘は自軍ターン、敵ターンを交互に繰り返すターン制を採用している。


『PC資源管理』


このTRPGでは戦闘中に消費される資源リソースはHPと集束判定回数、そして、セット済みのRDと消耗品(回復アイテムなど)、能力の使用回数、ナラティブ数である。RDは能力で消費する事が無い限り、戦闘中は何度でもそのOrderを使う判定において使い回す事が出来る。また、karma能力を使用し続ける事は極めて容易であるが、《《成長は止められないように出来ている》》。【ラスト判定ルール】にて後述するが、強力な能力の使用後に行われる《《強力な成長》》はPCをロストさせる危険性を孕む。アクトオブエブリシングにおいてソレはPCに危険な綱渡りをさせるのと同義である。これらを踏まえ、どう戦闘を自分のスタイルで管理していくのかがPLの醍醐味で頭の悩ませ処になるだろう。


『戦闘の流れ』


[戦闘準備開始]

(敵味方が同時に自軍へ戦闘準備開始時用の能力で自身や他者を強化するターン)

  ↓

[速度判定]

(戦闘に参加する全員の速度判定によってエネミーと先行を奪い合うターン。エネミーから指定値を提示する)

  ↓

[戦闘開始]

  ↓

[自軍の各PCのメイン行動へ][メイン行動を消費する能力の使用]

  ↓(自軍ターン中は行動順は話し合って決め、自分の行動順を遅らせてもよい)

[味方への援護][自身の能力やアイテムで自軍のPCを強化したり、回復したりする。主に回復やバフを積み増せるSDを持つ者の役割である。所謂後衛の仕事と考えればよい]

  or

[攻撃判定][攻撃判定用能力の使用]

[攻撃の成功][エネミーへのダメージ]

  or

[攻撃の失敗][エネミーの回避判定成功]

  ↓(各PCの繰り返し)

[全PC行動終了]

  ↓

[戦闘終了条件の確認](大半の条件はエネミーのHP0)

  ↓

[戦闘終了]

  or

[戦闘続行]

  ↓(自軍ターン終了)

[エネミーターン開始]

  ↓

[各エネミーのメイン行動]

  ↓

[攻撃判定]

   ↓

[回避判定用の能力の使用]

   ↓

[攻撃の成功][PC達へのダメージ]

  or

[攻撃の失敗][PCの回避判定成功]

  ↓

[戦闘終了条件の確認]

  ↓(エネミーターン終了)

[自軍の各PCのメイン行動へ]

  ↓(自軍ターン開始)

[以下、戦闘終了条件が満たされるまで繰り返し]


PLは【UP↑】表示の能力の使用回数を合計した数を【能力開放率合計数】を出す時に使用するので控えておく。これはラスト判定で後述する。


3.14-9-1[ラスト判定ルール]


『ラスト判定』


セッションのメインの目的を達成した後、PC達は己の寝床、所属する組織、誰かの下に帰っていく。しかし、此処で彼らに待ち受けているのはラスト判定、EDに向かう為の個人のkarma能力がどれだけ成長するかの判定である。これは到達階梯数が引き上げられる事を意味する。だが、安易に喜んではいけない。何故なら、この能力が上がるというのはDisCoderにとって素直に喜べないものだからである。【UP↑】と付いている能力の使用回数は控えてあるだろうか? この回数分1D100を振って、出た数値を合計して欲しい。更に自分の持っている特殊装備数分だけ1D10を振って、その値も合計する。この結果出た値を【能力開放率合計数】というところに描き込んで、100以上になったなら、百の桁の数字の覧にチェックを入れて欲しい。これが今現在の貴方の能力階梯数である。能力階梯は取得出来る能力枠の開放に必要であるし、少しずつ高くしていく必要もあるだろう。だが、一気に9階梯にするような事はお勧めしない。すぐにロストしてしまうかもしれないし、それ以上に経験値が常に複数の能力を取れる程に入って来ないので能力取得枠を開放しても能力を其処に入れられない。この行為は毎セッション終了前に行わなければならない。そして、経験値をGMから配布される前に表一覧の最後にあるあなたの階梯に合致した【階梯暴走表】1~9、数値が1000以上ならあなたがどうロストするかを占う【終焉表】を振らなければならない。この表を初めて振った後、貴方のPCは自分が得た力の大きさに対して初めて責任を感じるかもしれない。そして、貴方のPCはこの事件セッションで出会ったNPC達がどのような事を自分に言わず、隠し、またはそれそのものから何かを守ろうとしていたのか、彼らの闇と光を知るのである。


GM特記事項


この能力成長判定後、階梯暴走表で起こったシナリオ外の出来事はPCの力の暴走によって引き起こされた出来事であり、シナリオ中に出て来るkarma関連の組織、集団、国家はそれを裁かないし、裁けない。彼らはこの出来事をコラテラル・ダメージ、必要悪、必要経費の類だと思っている事を、GMは表を振ったPCに教えて良い。PLはこのゲームを始めるに当たり、この表を最初から見てもいいし、見なくてもいい。ただ、初見ならば見ずに振る事をお勧めする。無論、GMはこの表を見てしまうが、見ていない相手に対してネタバレするかはその時の判断に任される。


3.14-9-2[成長ルール]


ラスト判定を乗り越え、ロストしていないPCはラスト判定後に自身の到達階梯数を参照して自身の能力の成長を行う事が出来る。成長出来る能力値は順化数、速度、攻撃力、防御力、工作判定固定値、恋愛判定固定値である。


方法は以下の通りとする。


【2D6基礎判定】+【自身の現在の到達階梯数×5】=成長可能な能力値


この成長可能な能力値を各項目に割り振って、PCのデータは成長していく。この時、順化数は-にするか+にするかを選んで成長可能な能力値3=1換算で能力値を上下させる事が出来る。また、工作、恋愛の判定固定値は成長可能な能力値1=2換算で増やす事が出来る。この割り振り時、必ずHP上限、速度、攻撃力、防御力には1以上割り振らなければならず、その4つの項目に割り振る値の差は最大で5でなければならない。つまりHP上限、順化数、速度、攻撃力、防御力の何れかに最小値の1しか割り振られていない項目の能力があれば、他の項目には最大で6までしか能力値を割り振る事が出来ない。


『成長可能な能力値』の他の使い道(フレーバー要素)』


このフレーバー要素はPCを成長させる時に行う事が出来る。


1.数値1消費毎に地毛の色を自由に変更。

2.数値2消費毎に身長を+-5cmまで変更。

3.数値4消費毎に肉体年齢を+-1歳増減。

4.数値6消費する事で自身のkarma業界での二つ名(エイリアス)を入手する(消費毎に変更可)。

5.数値10消費毎に性別を反転。


3.14-9-3[継承ルール]


PCがロストする事はこのゲーム内では次のPCを造る最には有利に働く。ロストしたPC、これから作るPCが以下の条件を満たしている時に項目毎に特別な恩恵が与えられる。


1.ロストPCのロストが終焉表を用いたものである事。

獲得恩恵:新PCの完成時、順化数、速度、攻撃力、防御力を永続的に+10まで任意に修正出来る。


2.ロストPCの能力取得数が10を超えていた事。

獲得恩恵:新PC作成時、能力を最初期に6つ取得可能(取得枠数も増加する)


3.ロストPCがセッションを5回以上こなしている事。

獲得恩恵:ロストPCが保有していた人材アイテムをフレーバーNPCとして引継ぎ(能力は無いが恋愛対象にはなる)。


4.新PCがロストPCの親類縁者もしくは親しい関係者である事。

獲得恩恵:ロストPCが持っていたアイテムを1つだけランクFの品として能力値を下げて引継ぎ(効果はそのアイテムのランクを工作判定で上昇させ、元に戻すまで使えないものとする)


5.新PCがロストPCと恋愛関係にある、もしくは恋愛関係だった設定である事。

獲得恩恵:新PC作成時、恋愛判定固定値を+20。


6.ロストPCが自身の工作判定でランクEXのアイテムを創造している事。

獲得恩恵:新PC作成時、工作判定固定値を+20。


7.新PCがロストPCと同じメインオーダーを取得している事。

獲得恩恵:新PC作成時、ロストPCの弟子という設定を設けるならば、経験値を使わずに1つだけ同じメインオーダーの能力を3段階目のものまで取得出来る(オーダースタイルの取得制限を受けない)


8.ロストPCのロスト原因が事故死(GMやPCにとって予期せぬものであった場合)である事。

獲得恩恵:GMがロスト原因が事故死だとそのロストPCのPLと共に認めるならば、新PC作成時の最終的なRDに+15個。


9.キャンペーン・セッション最終回でのロストである事。

獲得恩恵:前のキャンペーンセッションが完結し、新しいキャンペーンにおいて前のセッションに参加したPLが新PCを作成して参加した場合、GMは記念としてそのセッションに参加する前回の参加PLのPC及び新キャンペーン参加PLのPCに一律同じオリジナルのアイテムを作成して配ってよい(使えば便利程度のもので出来ればフレーバーとして過去のキャンペーンのPC達を称える意図があるものが望ましい)。


3.14-9-4[LimitOverルール]


このルールはセッション中に能力開放率合計数が1000を超えたPCにのみ与えられる特権である強化に関するルールである。ロストする事がほぼ確定したPCである1000超えのPCの事をゲーム内では満たされた者(フルオーダー)と称する。これは言わば、神に到達し得る状態であり、その先にはPCとしての人間らしい毎日は存在しない。その為、セッションでラスト判定を待たずにこの状態になった場合、PCにはロストがほぼ確定している事と引き換えに極めて強力な能力値上昇効果が与えられる。具体的には能力開放率合計数で1000以上となったPCは順化数、速度、攻撃力、防御力の三つ其々に現在の能力開放率合計数÷10の値(小数点以下は無視)だけ能力値を永続的に+修正してよい。つまり、能力開放率合計数が1001ならば、順化数、速度、攻撃力、防御力に其々+100の修正が入る。2000ならば、200以上の修正が入るという事である。神と名の付く者や一部の能力者は基本的に100以上の基礎的な能力を持っている。それに対抗する事が出来るのはこのようなフルオーダー化した人物達のみという事でもある。自らのロストと引き換えに最後の戦いに赴くPCという演出を行う事も出来るが、基本的にはキャンペーンの終盤やラストセッションなどで使う事を前提にしてこのルールは作られている。安易に使う事はお勧めしない。どうしても倒さなければならない相手、背後の仲間達を護る為のような見せ場でこそ真価を発揮するルールと言えるだろう。GMは1000超えのPCが出た場合や意図せず全PCが戦闘でロストしそうな時、PCの誰かに1D2000の能力開放率合計数の上昇を持ち掛けて良い。その場合、そのPCのロストと引き換えに多くの敵は斃れる事だろう。この取引は“悪魔の取引”とゲーム内では呼び、神にしか行う事が出来ない。GMはその取引を持ち掛ける神をNPCやエネミーの中から選ぶ。その場合の取引を持ち掛ける理由は“PC達をkarmaの世界に巻き込んだ神”と敵対もしくは一泡吹かせる為とすれば、自然だろう。


3.14-10[必要ダイス]


このゲーム内で用いられるダイスは六面ダイスD6と十面ダイスD10である。


1PCに必要な最低ダイスのセットは同じ色のD6のダイスが10個、基礎判定用の別色のD6が2個。そして、出来れば個別に色の異なるD10ダイスが3つである。色の違いは出来れば必要だというだけであり、全て同じ色でも構わない。色を指定しているのは主にダイスをパッと見た時に桁や判定時の基礎判定用のダイスが他のダイスと混じるのを防ぐ為である。基礎判定を振ってから、更にRDとして振る用のダイスを振るというのでも構わない。このゲームでは基礎判定2D6とオーダー毎の指定数合計、RDによる数値を合計して目的の数を出す事を判定としている為、ダイスを振る回数を少なくする方法として別色のダイスがあれば、そちらを用いる事をお勧めする。


このゲームでは更にD10を用いる1D100と1D1000のロールが存在する。1D100は集束判定、空是判定用、セッション・ボス用の能力開放判定、ラスト判定用のロールであり、1D1000は大集束判定、神と名の付いたエネミーと戦う場合に用いられる能力開放判定や各オーダーの能力の一部、神との戦闘時の特殊な判定に用いられる。十面ダイスで1D1000を振る時には1D10を三個用いて行う。其々に桁数を顕す為、千の桁、百の桁で1個、十の桁で1個、一の桁で1個用いる。千と百の桁を現すダイスで10が出た時、他のダイスがどちらも0だったならば、1000として扱い、それ以外ならば、その1~9までの数字を入れて、100として扱う。もし、10が3つ出たならば、111として扱う。十の桁と一の桁の十面ダイスは基本的に10を1として桁数に適応する。


3.14-11[ナラティブ数ルール]


このゲーム内では複数のPCを強化する施設や表の効果、工作判定や恋愛判定を用いて自身を強化する事が出来る。使用する様々なアイテムやリソースとなるRDや人材アイテム、恋愛相手などを自身の登場するシーン内で特定の施設に行って、そこでしか振れない表などを振る事で確保するのがこのゲームでのシナリオ中の一般的な流れである。シナリオ中こういった施設や表を使用し、判定を行えるのは自身に与えられたシーン中、目的判定の他は1回である。後はオーダー毎の特性でしか増加出来ない。表の効果などによる新たな表への誘導、シナリオ上のイベントなどでなければ、新たな表を振ったりする事も出来ない。ここで登場するのがナラティブ数というリソースである。このナラティブ数は言わばシーン内での施設の使用や表を振る追加行動権利と考えて欲しい。戦闘の結果としてドロップするアイテム、RDは存在するが、その前の時点での準備で必ずリソースの収集は必要になる為、より多くのリソースを得るにはナラティブ数が高い事に越した事は無い。


『ナラティブ数の増減』


ナラティブ数は基本的に自身に与えられた登場シーンに1あると考える。そこからETの能力の取得において増やす事が出来る。また、様々な施設や自身のシーン内で振れる表、アイテムなどでも増減する事がある。イベントなどを用いてナラティブ数をGMは増やす事なども出来る。戦闘前にしっかりと準備させたい場合、GMはナラティブ数の増加などでこの目的を達成してよい。


『目的判定やフレーバーでのナラティブ数』


ナラティブ数は表を振ったり、施設を再使用したり、再び判定する権利と表現したが、GMはこれを絶対に失敗して欲しくない目的判定やフレーバーの演出など、チャンス=機会の回数としてPCへ再判定させる際などに用いても良い。助けたいNPCの説得に失敗しただとか。PLが特定の演出をしたいという要求をしてきた場合、その権利をナラティブ数という形でPCから徴収するわけである。此処でGMはそれを拒否する事も出来るとして構わない。活躍の機会が増える事は重要だが、それは基本的には平等であるべきであり、ゲームの流れや進行を阻害するような場合に受け入れるメリットは無いからである。そういった卓内での調整はGMの裁量によって為されるべきだろう。


3.14-12[WORLDHPワールド・ヒットポイントルール]


このゲーム内ではPCの寿命は能力開放率合計数が1000を突破した時、またはロストした時という設定において表現される。しかし、往々にして様々なゲームにおいて重要なのは辞め時である。特にそれを決めるのはPLとGM達であるが、単発のセッションならばともかく続けてPCを使ったキャンペーン・セッションなどでは最後を決めかねる場合、あるいはPLの現実的な問題で途中で立ち消えになる場合など多々そういった事が発生する場合がある。このルールは簡単に言えば、途中で止めざるを得ないなくなるキャンペーンなどでの理由付けや同じPCで回し続けてゲームに飽きるマンネリ防止、PC達の創ったアクト・オブ・エブリシングの世界の寿命を設定するルールである。ゲーム内においてこの《《世界の寿命》》はPC達という神に選ばれたkarmaの特異点が活動を続ける事で地球内の整合性の取れた意味や現実が彼ら自身のkarmaによって歪んで破壊されていくという状況となる。この世界の神はPC達が世界を破滅させる度に《《このゲームにリセットを掛ける権利》》を有する為、それがPC達が歩いて来た世界の終わりである。これはこの世界の根幹的な設定の一つであり、PC達に時間制限の下、終末に対する備えをさせ、ラスボスである神との対峙とその終わり、グランドフィナーレを迎えさせる理由でもある。このルールはキャンペーンセッションを行う際、採用するかどうかを見当して欲しい。具体的な項目は以下に後述する。


『ワールド・ヒットポイント』


このゲームにおいて基本的なPCの数は4人を想定している。ワールドヒットポイントはPC達が1セッションを終了する毎にその能力開放率合計数を合計した数値を用いて表現される。基本的にこのルールはセッション回数を制限する事を目的として使用され、そのキャンペーンで使用したPCでの最終セッションは最初にGMが設定したワールドヒットポイント数の数値に届く直前の時点となる。この最終セッションでGMは神と名の付くセッション・ボスを用いてPC達と戦闘を行い。その結果をワールド・ヒットポイントに反映させて結果を導き出さなければならない。その結果とは世界が滅び、新たな時間軸の世界が始まるか、それとも今までの世界が存続するか。PC達が生存するか、ロストするかである。神を滅ぼす事が出来た場合、ワールド・ヒットポイントにPC達のラスト判定後、終焉表を振るタイミングの前に1つの選択を用意する。その選択は自身のPCの能力開放率合計数を全てワールド・ヒットポイントに合計して自身の到達階梯を0にして生存するか。もしくはその自分のPCの現在の能力開放率合計数分の値分だけ現在のワールド・ヒットポイントの上限を上げて、世界の延命を果たすかである。後者の場合、PCの能力開放率合計数が1000以上ならばロストし、終焉表を振る。前者ならばPCはそのゲーム終了時、このゲームから引退し、世界の趨勢に関わらず人間として人生を終える事が出来る。世界が滅ばなかった場合、PC達の世界は新たな来訪せし神々の力によって更に延命する事となり、滅んだ場合はPC達は新たにリセットされた世界においてkarmaとは関係ない単なる一般人として、今までの冒険の記憶を失い、生きていく事となる。


『ワールドヒットポイントの決定方法』


最初の時点で決めたキャンペーン回数に応じてワールド・ヒットポイントは決定していなかければならないが、全PCが到達階梯9になる事は考え辛い為、高階梯でも7、8で推移すると考え、最終セッション前までザックリと能力開放率合計数を計算していけば、どれくらいの値にすればいいのか見当が付くだろう。基本的にどれだけブレ幅があってもセッション1回目1PC100~400、2回目1PC400~700の間くらいで推移し、以降PC達を長く使おうとする場合はARによって能力開放率合計数が下がっていく為、強い能力と開放率合計数のバランスから能力開放率合計数は400~800前後で推移し、滅多に階梯が9になる事は無い。そのPCを長く使うキャンペーン・セッションならば、尚更である。つまり、ある程度の強さを得て以降は最大でも約800×4の値で能力開放率合計数の値は加算されていく。ワールドヒットポイントは物語を打ち切る為の値ではないのだから、最初に決める場合、セッション回数を多めに見積もって決定すると良い。基本的にはセッションが4回を超えた辺りから以降の能力開放率合計数は2000~3000の間程度で推移して上昇していく為、コレを1セッション分として換算してキャンペーンは最大でも10回までの内に終えると良いだろう。10回ならば、合計で23000程のワールドヒットポイントがあれば大抵足りる。以下に記述する平均を参考にしてワールドヒットポイントを設定し、キャンペーンの最後のセッションを調整するとよい。PC達の能力開放率合計数が低い場合はシナリオ上のイベントなどを追加してワールドヒットポイントの上昇などを行うという事も考えられる。逆にPC達の能力開放率合計数が平均より高いと思ったならば、キャンペーン・セッションの終了に向けて経験値を増加させたり、能力開放率合計数を下げるイベントなどを用意すると良い。


ワールドヒットポイント平均【4PC分】


回 合計数 異変


1/1600 世界中で紛争や内戦が起き始める


2/3500 地球の海が紅かった事になる


3/6000 大自然の驚異が世界中で確認されるようになる


4/8500 100m級の隕石が時折、落下してくるようになる


5/11000 空飛ぶパンツの大群のせいで世界中のETが隠蔽に負われる


6/13500 神と名乗る者達の跳梁によって幾つかの国家が滅びそうになる


7/16000 穀倉地帯の壊滅や海洋汚染によって食糧危機が起こる


8/18500 時空の歪みで各国の時間の進み方が10年や100年単位の差となる


9/21000 地球圏全域で天文単位のシュバルツ群体が飛来し始める


10/23500 因果律の破綻により、宇宙の秩序が崩壊し、新宇宙の創造が可能になる


3.14-13[能力者の能力値/比較]


このゲーム内でのDiscoderの能力は一般人とは掛け離れている。基本的に項目で0のデータは一般人並みと解釈される。そして、1から完全に人間としては超人の域へと入っていく。これをどのようなものと比較するべきかは覚えておいて損は無い。それは能力者を表現する時の指標になるだろう。ちなみに此処での表現は全て他の能力者がこの世界に存在しない事が前提となる。何故なら、あらゆる能力者は自己のkarma能力による新世界と他者の新世界の喰い合いによって本当の能力を出し切る事は太陽系規模で不可能だからだ。PC達がいる世界には幾多の能力者がおり、その無数のkarma能力による新世界が混じり合って巨大なkarmaの集合体を形成している。これは個人の世界ではなく集合的無意識に近い代物であり、容易に個人のみの都合の良い世界とはならない斑色の結果であり、karma能力者の力を極めて鈍らせる事となっている。以下に記載される表現は『もしも、世界にkarma能力者が1人だったならば』という前提に基づくのだ。また、能力値で出来る事は一定の上限を突破すると極端に次元の違う代物となっていく事も確認されている。超高位階梯能力者の多くは以下の表現に近い能力を得ていると言えるだろう。-の値を持っている能力者もいるが、このゲーム内において-の能力値を持つ能力者はその分野が一般人並みであり、同時に自身のkarmaそのものが他者からの影響を受け易い状況になっている事を示している。攻撃力や防御力が-という事は他者のkarmaに極めて脆弱である事の証左である。これに関連して、速度が1以下にならない理由はkarmaが未だに活動している事を示しており、それが0になる時はkarma能力者が活動を自身のkarmaと共に停止した時のみである。


HP

1~2[プロスポーツ選手並みの体力]

3~5[戦場で1週間飲まず食わずで戦闘が出来る体力]

6~9[人間を止めているとしか思えない体力]

10~15[銃弾を100発肉体に撃ち込まれて死なない程度の体力]

16~21[戦車砲の直撃で濃い疲労を感じる程度の体力]

22~30[核弾頭の直撃でちょっと疲れる程度の体力]

31~[太陽フレア内を泳いで帰って来れる程度の体力]


速度

1~2[自転車よりも速~い]

3~5[自動車よりも速~い]

6~9[レーシングカー並みに速~い]

10~15[戦闘機くらいに速~い]

16~21[落下する隕石並みに速~い]

22~30[地球1周に30分掛からないくらい速~い]

31~[亜光速以上に速~い]


攻撃力

1~2[大岩を破壊する程度の能力]

3~5[戦車装甲を破壊する程度の能力]

6~9[原子炉の隔壁を破壊する程度の能力]

10~15[直線状にビルを薙ぎ倒す程度の能力]

16~21[山岳部の一部を抉り削る程度の能力]

22~30[地球に新たな大規模海溝を創る程度の能力]

31~[月がワンパンで砕ける程度の能力]


防御力

1~2[自動車に引かれても痛くない]

3~5[ブルドーザーに潰されても痛くない]

6~9[戦車砲で撃たれても痛くない]

10~15[列車砲に撃たれても痛くない]

16~21[核兵器に焼かれても痛くない]

22~30[太陽フレアに焼かれても痛くない]

31~[ブラックホールに呑み込まれても痛くない]

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