ふくろうの鳴く夜
人々を守る為に恐ろしくなるふくろうのお話しの種。
ふくろうは、夜が恐ろしいことを知っていた。
夜には出歩かないように。
そう言い聞かせても、
出て行くものは後を経たず、
そして、傷ついて帰ってきた。
もちろん、帰ってこないものも多かった。
ふくろうは、
夜の恐ろしさを言って聞かせるだけでなく、
看板にして大きく立てかけた。
それでも、誰も看板を信じない。
夜の世界は光り輝いていると、
出歩くものが絶えなかった。
ふくろうは、
優しく諭し、時には怒り、
あの手この手で、夜に出歩かないように、
伝えようとした。
全てがだめになった時、
ふくろうは、悲しみのあまり、
大きな声をあげて泣いた。
しかし、その鳴き声があまりに大きかったので、
夜に立ち入るものは減った。
もちろん、それでも立ち入る者はいた。
ふくろうは、その者たちを切り裂いた。
早く帰る様に。
それ以上、夜に包まれないように。
そして、他の者がそれをみて恐れるように。
いつしかふくろうは、
夜の怪物として、人々に恐れられるようになった。
夜に出歩く者は、ほとんどいなくなった。
静かになった夜の森。
ふくろうは一人、大きな声で鳴くのだった。




