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その門番、攻撃型。
ジリジリと敵が歩み寄る。それに合わせて、俺は後ずさる。流石に20以上離れた相手と、真っ正面から戦うのは、無謀だ。
「おいおい。攻撃しねぇのか?なら、俺からいくぜっ!」
敵が素早く攻撃をしかけてくる。咄嗟に身を翻して避ける。思いのほか、速度は速くない。しかし、攻撃力は凄まじい。門番が走った地面にヒビが入る。どんな力だよ。受けたらひとたまりもない。
「さて、どうするか」
素早さを活かして、倒すのが一番簡単だが、それでは、攻撃力が弱い。なにせ、プラスチックの剣だ。もしかすると、壊れるかもしれない。それに、相手は門番だ。鎧を着ている。こんなんじゃ、傷も付けられるかどうか分からない。
「おらおらおらぁ!」
連続攻撃を仕掛ける門番。
その隙をつく!
「だぁ!」
避けると同時に剣を振りかざす。鎧と鎧の間を狙って。
「ぐっ!」
入った!門番が打撃をしかけてきたので、一旦、後ろにさがる。門番が腹を抱える。どうやら、攻撃が聞いたようだ。このままいけば、倒せるかもしれない。と、その時、
「こんのガキぃ!」
門番がさっきより速度を上げてきた。