その街、門番つき。
森をさまよい始めて数十分。やっと、森を抜けた。
抜けた先にあったのは、にぎやかな街だった。ゲームによくある、宿場町だ。街に入ろうかと思ったが、よく見ると街の入り口に門があり、その両脇には、兵士が立っている。
「もしかしたら、許可証とかが必要かもしれねぇな」
ま、いいか。その時はその時って事で。と、自分で出した問題を自分で答えをだす。自分でも何をしているんだか、と思う。
門の前に来た。兵士が俺を見ている。一応、中に入ろうとしてみる。
「おい、そこの勇者気取り。止まれ」
気取ってないです、とは言えず……。大人しく従う。なるべく会話はしたくないんだけれど……。(←引きこもり)
「お前、凡人の人材でこのマジカ王国に入るつもりか?」
凡人……。そういう設定なんですか……。というか、マジカ王国って、魔法使いがいる感じがムンムンとするんですが。
「えーと……。お、俺、田舎もんなもので……。許可証がなきゃ入れないんですか?」
「はっはっは!この王国の入国方法も知らないとはな!」
ゲラゲラと笑う二人の兵士。いや、説明されてないんで。
「俺達と戦って、勝ったら教えてやんよ」
こりゃ、面倒臭いことになったな……。