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そのうさぎ、キャラ迷走。
うざったらしい声に驚いて、私は振り向いた。彼も驚いている。
画面に映っていたのは、テーマパークのキャラクターにいそうな、可愛いウサギだった。
「みんな、こんにちはー!元気っー?」
ウサギのノリはまるで、アイドルのようだった。しかし、声は少し低音だ。男なんじゃなかろうか。
「ゲームを楽しんでるかーい?」
これに対して「イエーイ」と言ったものは果たして何人いたのだろうか。一ついえることとしては、ここにいるプレイヤー二人は、少し引き気味だという事。
「あれれ、ノリが悪いぞぉー?」
ウサギがりすのように頬をふくらます。そんなに可愛いとはいえない。むしろ、殺意がわいてくる。
ウサギにはそんな、プレイヤーの反応が、見えていたのだろう。
ウサギは急に「はあ」とため息をついて、さっきまでの可愛さを失った。
「おい、お前ら、もっとはっちゃけったっていいと思うんですけど?な、どうなのさ?」
声は俄然低くなり、ヤンキーのような口調になった。表情は笑顔のままだが、雰囲気はガラッと変わっている。




