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遅少年と早少女  作者: 粉巻 まひる
ゲーム開始
14/25

その少年少女、ぎこちなく。

私が叫んだ途端、男の手の炎が消えた。ホッとしたのもつかの間、二つの鋭い視線を感じる。

もしや、やってはいけないことでもしちゃいましたかね?

「お前、何者だ?人が戦ってるのに、横から手を出すなんて良い度胸じゃねぇか」

「え、あ、ちょ!そ、そ、そんな、つも、りは、全く。その、えと、あー。」

うまく、言葉に出来ない。焦っている、そう自分で自覚する。よくない状況に置かれているからでもあるが、それよりも、元々持っていた性質、「人見知り」が発症している。

そのとき、私は何故か、助けた少年を見た。少年も私のことを見ており、見事目が合う。少年はすぐに、私から目をそらした。そして、男に向かって言った。

「問題ない。俺の仲間だ。遅れてきたんだ」

「は?」「へ?」

私と男の驚きの言葉がきれいに重なる。

こ、こいつ、何を言っているんだ?な、仲間?初対面ですけど?

「いいだろ?途中参加でも」

「い、いいだろう。雑魚が何人増えようが、俺には勝てねぇからな」

「ちょっと、勝手に話を進め……」

私が会話に口を出そうとした瞬間。目の前に少年が来ていた。驚きのあまり、息が止まる。少年が男には聞こえないような小声で、

「今は、は、話を、あ、わせて、く、だ、さい。ゲーム、死なず、に、クリア、した、いでしょ?」

と俯き加減で言った。ぎこちない、というか、詰まりすぎな気が。

少年が男の方を向く。その途中で見えた少年の顔は赤かった。日焼けとかではなく。

多分、恥ずかしい?のかもしれない。何故そうなるのか、と考えていると、一つ思いついたことがあった。

あ、あんなに、異性と接近したのは、初めてだ。自分の顔の温度が上昇するのを感じた。咄嗟に俯く。

「あ、なた、は、あの男が、魔法、を、使った、ら、さっきの魔法、で、打ち、消して、くだ、さい。他は、俺、が、なんと、か、しま、す」

少年が私に言った。言ってることは、格好いいかもしれないが、切れすぎてもう、よく分からないことになっている。

返事をしないと、相手が心配するかもしれないので、

「はい……。」

と、返事をした。すると、男が、

「もーう、作戦は決められたのかぁ?」

と言った。何だこいつ?ウザい。

「あぁ、サンキューな」

と少年。え?敵に普通に感謝?余裕なのか、天然なのか、分からないな。

少年が息を大きく吸った。そして、次の瞬間、少年は男に向かって走り出していた。

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